つい最近
困難な状況にある方が書かれているブログを
読み始めたんだけど・・・
その方は新たな困難に直面したとき
藤原ていさんの本を引き合いに出して
藤原ていさんの経験に比べれば
まだまだ楽な方だと自分に言い聞かせていると
ブログに書いているのね
藤原ていさん
子どもの頃(大昔になるけれども)
テレビで拝見した微かな記憶もあるし
「流れる星は生きている」という著作のことも
確か満州からの引き上げの内容だったと
その存在も認識していたけれども
読んだことはなかった本
読んでみたいと
図書館から借りてきた
藤原てい著「流れる星は生きている」
気象台に勤める夫を追って渡満し
戦争敗北により満州からの引き上げ
北朝鮮での収容所暮らし
途中からほとんどの男性は徴用され
夫の行方どころか生死も不明
母子4人での韓国への南下
そして引き揚げ船で日本へ
作者の実体験が元になっている小説だけど
ほぼノンフィクションに近いのかな
綴られているのは
今の平和に慣れきった時代からすると
想像することが難しいというか
想像を絶する引き揚げ者たちの現実
著者一人、女性一人で幼子3人
6歳と3歳の男の子の手を引き
生後1ヶ月の女の子を背中におぶい
日本に帰るんだという一念
まさに「母は強し」
最終的に母子4人生きる屍状態というか
ボロボロの状態で故郷にたどり着くのだけれど
極限においてほとんどの人は
全てをかなぐり捨て人間性むき出しになり
それが現実なんだろうね
戦争ってそういうものなんだろうね
本の中に出てくる
作者と対立するエゴむき出しの人物がいて
まさに自分勝手で
人のことはどうでもいいと堂々と言い放つ人物
本のラスト近くに
その人物の属する引き上げ団が
解団式を行っているシーンがあって
ほぼ女性と子どもの団員達を最後までまとめて
団体で引き上げてくるには
是非はともかく
このエゴイズムも
極限下においては仕方ないことなのかな
そうしなければ生き残れないのかな
人を蹴落としても自分たちの仲間は守る
自分達の命は守る
お人好しではいられない
哀しいけれど
戦争においてはそれが現実なのかもしれない
世界のどこかでは
いまだに戦争は続いていて
それを考えると
日本は平和ボケしているね
平和のありがたみを認識しないとね
当たり前の日常のありがたさ