僕はこの世界に、左足から登場した。

母の体外にそっと、本当にそっと左足を突き出して、

ついでおずおずと、右足を出したそうだ。


第152回直木賞

西加奈子著「サラバ!」の冒頭



この書き出し、上手いなぁ


この冒頭の6行かそこらで

主人公「歩(あゆむ)」の性格、生き方が集約されてる感じ


この「サラバ!」

直木賞もとり、本屋大賞も2位

すぐ図書館に予約して1年半待って手元に


そりゃ、ワクワクして読み始めたよね


この書き出し面白いなぁと思い読み進み・・・


でも・・・


・・・う~ん、なんだろ、この本・・・ダメかも・・・

というのが読んでる途中の正直な感想(笑)


強烈な個性の姉と母

目だたずに生きたい主人公


父親の転勤で

「イラン」「大阪」「エジプト」で過ごす少年時代の上巻


外見の良さや周到さで好ましい少年の上巻から

下巻ではどんどん「嫌な奴」になっていく主人公


下巻の半分くらいにきて

ようやく展開がスピードアップ


自己主張のあまり

奇抜で世間からはじかれてしまった主人公の姉が

世界を旅して信じるものを見つけることができて

普通の人になって登場


主人公を戒めて言う言葉


「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」


この言葉、深いかも


責任を持ちたくなくて人に同調

決めるのは自分じゃない

決めなくてよければ楽だものね


そんな世の中ですね今は



この「サラバ!」

好みは分かれるだろうなぁ


私は「本」に娯楽性というか

読んでいて浸りたいというか

感情移入して読むタイプ


この本、苦手だなぁ(笑)



・・・と、ここまで書いてきて読み返してみたら


うわぁ~ 長々とよく書いたわぁ(笑)


いつもはこれから読む本の紹介がほとんどで

読後感なんて書いたことなかったのに・・・


こんなに

見当違いも含めてグチャグチャと語らせるなんて


西加奈子さんに惹かれてる?



いやいや、やっぱり苦手だな~(笑)