都子さんからメールがきた。
「主人は今の病院を1日も早く退院したい思いがあります。京都での生活が始まる迄、それまで、次の施設の了解さえあれば、先に施設に転所したいと考えていますが、この件に関して皆様のご意見をお聞かせ下さい。」

このメールをみて、都子さんのすぐにでも今の環境から真一さんを解放させてあげたいという気持ちが伝わってきた。何よりも真一さんが一刻も早い「普通の生活」を望んでいる。
京都での生活までに時間がかかりそうなら、施設に転居も考える。候補は大阪のホスピス。
今の病院の生活から解放したいから京都での地域生活があるはずなのに、病院から施設への転居では、本末転倒ではないのか。
たとえその先に「普通の生活」があるとしてもだ。
だけれども、それぐらい今の生活は「普通の生活」じゃないということでもある、と思った。それは決して病院が悪いわけじゃない。そもそも、病院は生活の場ではないのだから。そうであるなら、なんとか、はやく、京都での住まいを見つけなければならない。