という著書を読んだ。副題は、フーバー大統領『裏切られた自由』を読み解く、である。

日本近現代史研究家、渡辺惣樹氏の著作である。

紹介文には、

“「裏切られた自由」(ハーバート・フーバー著、ジョージ・H・ナッシュ編)の主要な論点を解説し、同書の記述をもとに、第二次世界大戦の真実を浮き彫りにし、米国第三十一代大統領ハーバード・フーバーによる第二次世界大戦の「回顧録」だが、開戦にいたる経緯から戦後に表れたその後遺症までを膨大な資料を用いて跡付け、とりわけ当時の米国外交を鋭い批評性を以て検証している点が注目される”とあった。
 
タイトルに惹かれ、即座に図書館の本棚から手にして借りることにした。

いつものように、浅はかな理解かもしれないが、多岐にわたる要素が複雑に絡み合う第二次世界大戦だが、とりあえず、大戦が勃発した一真実について触れてみることにする。

・ヒトラーは、人口四十二万人のバルト海に面する港湾都市ダンツィヒのドイツ返還を求めて戦いを起こしたというのが明快な動機であった。
(これって、現在、起こっているウクライナ戦争、ロシアの動機と一緒なのではなかろうか…。)
ヒトラーはポーランド回廊からダンツィヒへのアクセス権も併せて要求、あくまでも外交交渉を望んでいたヒトラーだが、ポーランドは頑なに拒んだ。
故に、全く外交交渉に応じようとしないポーランドに対し、ヒトラーは軍事行動を命じた。
・ヒトラーが起こした軍事行動は、もともとは、先の大戦(第一次世界大戦)におけるベルサイユ条約による領土の線引き問題が根底にあった。(ヒトラーによれば、ベルサイユ条約の不正義を解消するというのが彼の言い分)
・犬猿の仲であって、独ソ両国の唯一の共通点、それが第一次世界大戦時に失った領土回復を希求する思いであった。
・ドイツの要求は、ダンツィヒの回復とポーランド回廊の問題解決で十分であった。ドイツは、英国との戦いを望まないと英国に伝えていた。
・ヒトラーは独ソ不可侵条約を結んでも、武力を行使せず、ダンツィヒ・ポーランド回廊問題の外交的解決を図ろうとしていた。
・ヒトラーは、けっして英国との戦いを望んでいなかった。『我が闘争』で書いたとおり、そして、英国の保守派が望んできたように、武力を使わない形で、ベルサイユ体制の歪みを解決することを目指した。
・ダンツィヒ・ポーランド回廊も元々、ポーランドの領土ではなかった。ドイツに妥協したとしても、何ら恥じるような外交ではなかった。しかし、ポーランドは、外交交渉を頑なに拒んだ。そのポーランドの態度に我慢ならず、ヒトラーは、ポーランド侵攻を命じた。

これが、第二次世界大戦勃発の真相である。

そして、この戦いがなければ、日米戦争は起こるはずもなかった。日米戦争の原因は、ポーランドの頑なで稚拙な対独外交が原因であった。

日本がどうしても避けたかった米国との戦争の元々の発端を初めて知った。

本書の題名には、直接触れる内容では無かったので、何やソレ、と思われた方もいらっしゃかもしれません。ま、今回は、第二次世界大戦の勃発した元々の事実に触れた、ということで終えることにします。

そして、この本を読み終えて思ったことですが、つくづく先の大戦で敗北した事によって、未だに独立した国ではないのだ、ということを認識せざるを得ません。

加えて、戦争を起こすよう政治家に働きかけ、それらの政治家を操る莫大な資金を持った連中がそうさせているのだということを…。

ここ最近、日本の政府は政治資金問題でワチャワチャしておりますが(今に始まったこっちゃ、ネーんだが…)、

ま、そんなんどうでもエーやんと思ってるオレ、それよりも、そんなドサクサに紛れて、自治法改正(国の権限を強化する)やら、憲法改正(緊急事態条項)やら、パンデミック条項やら、我々国民の自由、権利が奪われるような法改正が行われようとしているようです。

オレはこれらの条項自体に反対しているのではない。

本当にそれが必要になる事態が起きたときには、不可欠な法であると思っている。

ただ、それを行使するときの条件やら取り決めを厳格にしてしてほしいと思っているのである。
(戦争やら、とてつもなく大きな災害とか起きたら、やはり、国家のために国民は一つにならなければならないからね)

例を言えば、WHOの目論んでいるパンデミック条項の行使する要件なんだが、その機関のトップが(現在はテドロス)、これはパンデミックだ!と宣言すれば、行使され、加入している各国の政府はそれに従わなければならないということらしい。

厳格な要件は何も無い。

アホなオッサンの一言で、各国の国民は自由を拘束されるのである。

そんなアホな、である。

そういう曖昧な、厳格なルールもない法が成立していいものなのでしょうか。

それを率先してやろうとしているのが、今の日本の政府である。

今だけ、金だけ、自分だけ、の国会議員と高官がソレをやろうとしているのである。

そうやって日本国民の利益は無視され、大事な税金はカツアゲされるのである。

戦争に負けてしまった日本は、正に、ある勢力に乗っ取られた落ち目の米国様に言うがまま、カツアゲされ続けるのである。(米国のATMと言われる所以)

従順で勤勉で誠実に働く日本人は、連中にとっては都合のいいカモなのである。

戦前の日本が全て良いとは言わないが、少なくとも国益を考えて政治を行い、諸外国と渡り合っていたという意味においては、真の政治家であったと言えるのではないか。

もう、今に始まった事ではないが、日本の政治家、与党も野党も含め、既存の政党の政治家では自浄能力はない。

戦後、米国による占領政策がそのまま続いている限り、劇的に変わることはあり得ない。

それを為すのは、いつも言ってることだが、我々一国民が、日本の現状に気づき、政治に関心を持ち、暴力によらない選挙において意思を示すしかないのである。

今年に入って、正に、色んな事が矢継ぎ早に起きており、まだまだ続くのでしょう。

いろんなことが見えてくる事なのでもあるのでしょう。

そういった中で、少し深く考えていくと、色々と起こっている事が繋がっていることに気づくのではないかと思います。

今年は、どうやら選挙になるようです。

政界にも劇的な変化が起きるのでしょうか。

投票率が劇的に上がるのも、その劇的な変化を促す事象になるのではないかと思うのですが、多くの方がご自分の権利を行使することを願うのみでございます。