寝ようとしたら、泣けてきた。

なんというわけもなく、悲しくなって。

そしたら、明日の夜泊まりの勤務で旦那さんが帰ってこないことを考えて、無性に寂しくなって涙がだーだーこぼれた。

ひっくひっく言いながら泣いた。

収集つかなくなったときに飲む頓服を、こないだ新しくもらったばっかり!

早速それを飲みに、旦那さんと一緒に下に降りた。

薬の準備をしてくれる。

水の用意もしてくれる。

とっても優しい旦那さん。

薬を飲んで、寝室に戻った。

電気も消して、無理矢理にでも寝る作戦。

しかし。。。









体が震えるほど涙が溢れた。

とまらなかった。

旦那さんはお疲れで、明日も早いし、すでに眠りに落ちそう。

わたしが泣いてたら旦那さんが眠れないので、そおーっと布団を抜け出し、下へ降りる。

そして、泣く。

わんわん泣く。

肩を揺らし、声を出しながら、思い切り泣く。

旦那さんごめんなさい。

あなたはいつも優しくしてくれて、いつも幸せにしてくれて、いつも笑顔を向けてくれるのに。

隣にいるわたしは、泣き虫で、気分屋で、わがままで、仏頂面で。

そんなわたしが隣にいてごめんなさい。

そんなわたしがお嫁さんでごめんなさい。

うつ病で、パニック障害で、多嚢胞性卵巣のわたしなんかが人生のパートナーで、本当にごめんなさい。









わたしなんかどうにでもなればいい。









旦那さんと釣り合わないから、捨てられてしまえばいい。







追い出されてしまえばいい。








痛い目を見ればいい。








「おしおき」




たくさんの「ごめんなさい」を僅かでも償えるとしたら、「おしおき」しかないと思った。








痛い目を見ればいい。








痛い目を…








症状なのか、薬の副作用なのかわからないが、あまり考えられなくなったふわふわな頭で、キッチンに行こうと思いついた。








うちには、よく切れる包丁がある。






トマトもさくさく切れる包丁が。







わたしはその包丁を手に取った。







そして……











不思議と痛みは感じなかった。








肝心なところでビビりだから、あんまり深くは切れなかった。




それでも、手首の内側に赤がにじむ。






何カ所も。








何カ所も。












自分でもよくわからなかった。








こんなことしたいなんて、今までの人生で一度だって思ったことはなかったし、する人の気がしれないとすら思っていた。








それなのに、いま、わたし自身がやってのけた。






文字通り、自分を傷つけた。







少し気持ちが落ち着いたので、寝室へ戻ろうとした。

旦那さんは何の気配も感じ取らず、ぐっすり寝ている。




いつもみたいに隣に並んで、ぎゅーってしながら寝たかった。








でも、ベッドへ向かう一歩が…



その一歩が、どうしても出せなかった。








旦那さんはきっと、自分を傷つけたわたしを許しはしないだろう。






そんな汚れた自分が、何事もなかったように旦那さんの横でいつものように眠るなんて、そんなことしてはいけないと思えた。



明日の朝、いったいどんなやりとりが繰り広げられるだろう。













「ごめんなさい」を少しでも償うための「おしおき」だったのに。






その「おしおき」が、また「ごめんなさい」の種になってしまった。











旦那さん、ごめんなさい。








本当にごめんなさい。