子どもの攻撃性は問題行動なので、
やめさせないといけない、
教えないといけない、
と思っている大人が多いです。

友だちに手が出る、
親類の頭をたたく、
物を壊す、ひたすら散らかす、
いきなり大人の腹を殴る、
汚い言葉を使う、などなど。

僕が知る限り、
幼少期にこういう攻撃性を
抑えられた子どもは、
そのあとに本当にやってはいけない場面で
やっていはいけないことをする
可能性が高くなる、
もしくは陰湿ないじめを覚えます。

大人が脅し、ときに褒め、
ときに説得することで、
聞き分けの良い子ども、
おとなしく座っている子ども、
友だちに優しくおもちゃを
貸せる子どもが出来上がると、
大人は自分のしつけが上手く行ったと
錯覚します。

実際は、その時点で
子どもの中に未消化の攻撃性が
隠されただけで、
エネルギーを持て余しており、
攻撃性を発達させたことにはなりません。

また、上記のような
子どもらしい「攻撃性」を
出すことを否定された人は、
素直に自分の欲しいものを
欲しいと言うことが苦手になるか、
助けを求めるのが下手です。
欲しいものを欲しいと求めることには
「攻撃性」が含まれないと
いけないからです。

また子供らしい「攻撃性」を
悪だとされて育った人は、
自分を表現すること、
相手に意見を伝えることが
苦手になります。

ヒトの中にはそもそも
攻撃の本能があり、
ヒトとして発達することで、
社会という複雑な集団においても
自分を表現して、
情報や自己実現などという
抽象度の高いものでも
自分の欲しい「もの」として
手に入れることができるように
なっているのだと思います。

きっとひと昔前はお手伝いの中で、
薪を割ったり、鍬を降ったり、
火をおこしたり、獲物をとったり、
ナイフで木を削ったりすることで、
日常社会的に健全に「攻撃性」を
発達させていたのではないでしょうか?

そのような生活スタイルが
なくなっていく現代生活で、
地球との遊びが失われた生活の中で、
私達大人が、子どもの「攻撃性」を
どのように発達させていくかを
本当に考えないといけません。

大人が、まず発達して
攻撃性について身をもって学ばないと、
子どもはそれ以上に発達できません。

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