僕はまったく伝統的な画家である
僕の絵は 内容をもち つねにある主題と多少の様式とをもつ
本当にいい絵をつくるには
この両者のバランスを保つべきだと
思っている意味において
僕は伝統主義者だ―
僕の絵が非常にアピールしたのは
なによりも それについて人びとが
何かを書くことができたからだと思う デヴィッド・ホックニー
デヴィッド・ホックニー(1937~)ブラッドフォード、イギリス
中部の都市で生まれた。
十一歳のときに僕は画家になる決心をしていた――どういう理由で?
僕の十一歳のころはブラッドフォードみたいな町で見かける美術というと、
ポスターや看板の美術くらいのもので、これが画家としての生計の立て方だと思っていた。
僕の父は美術に少しばかり興味があった。
ブラッドフォード美術学校の夜間部に通って、デッサンや色彩画をやった。
父は古い自転車を買ってきて、新車並みに塗りかえていた。
僕はそうした父の仕事をよく眺めていた。
刷毛を塗料にひたして次々に塗ってゆくあの壮快さ、僕は今でもあれが好きだし、
その当時も大好きだった。
僕は今でも、一枚のドアーをただ一面一色に塗るだけで、まる一日すごせる。
ホックニーのこの言葉は聞き逃せない大事な何かを感じる。
この2点の同じテーマの作品を見ているだけで、作家の楽しんでる姿が浮かび上がる。
年も近いホックニー君、君の美術が今迄と違って見えるよ。君との新たな出合いに感謝!
デビッド・ホックニー 「ラージインテリア」
プリント(英) 額外寸103×60cm
ホックニー 「MONTCALM INTERIOR」 1988
実寸109.9×79.4cm
芸術新潮1989年11月号に掲載写真
参考文献 「ホックニーが語るホックニー」(新潮社刊)

