突然の砂嵐に眼を病み
身を焦がした春
負った痛みよりも空虚に耐えられず
口元を手で覆い咽び泣いた月日
どうせ眠り滅ぶこの身体
今今は眠る事が困難と
すぐさま開く瞼
駆け巡る情緒発作に胸ぐらをを掴まれ
呼吸の仕方すら覚束無かった皐月の宵
しかし突然また風は吹いた
傷だらけの身体のまま
強く踏み締め舞い戻った懐かしい区域
予定の時刻を過ぎても
終わらない夢展望の温床
-分かっている、いつもそう-
妻神を焦らした生温い梅雨前夜
蒼白い影は長く美しく
本当にいやらしい
辛いのは独りではなかったと
そぼ降る性を垣間見て
逃れられぬ我々は
きつく抱き合い舐め合った
曖昧な夏の頃
同じ空を飛べずに
こんなにも欲っしていたと知っては泣き
こんなにも心奪われていたと知っては泣く
目の前に鮮やかにある光景は見事に歪んだ
愚かで哀しい昼下がり
振り返ればその空白は短いが
かの日々は千秋であり
今尚燻る三千世界
傷跡が語る不安
傷跡をなぞり疼く
君はそのケロイド状の様式美に
これから何度
口付けしてくれますか?
そして四度目の
冷たい吐息の季節になり
突風に怯えながらも
今日もまた飛び立ち
君に逢うのです
逢ったのです