始めに…撮って下さったお写真、勝手にお借りしちゃいました。お許し下さいませ。
思い返すと、ほんとに濃過ぎた、幸せ過ぎた2年間でした。
始まりは2014年の夏の終わり頃やったかな。
なんか遠い昔の気もしますが。
僕以外のキャストはだいだいワンピース世代でした。小学校の頃に読んでる人が多かったんです。
でも、僕はまだ読んだ事がなかった。
たまたま友達からワンピースを貸りて、読み進めていたのがその時期だった。
ちょうどスリラーバーグ編に差し掛かりブルックが登場する辺りを読んでた頃にオーディションの話が来ました。
今、思うと「何このタイミング!?」って感じですね(笑)
麦わらの一味の音楽家 ブルックとして出演が決まった時、今だから言えますが、嬉しい気持ちと複雑な気持ち半々でした。
その複雑な気持ちの理由は顔が見えなかったから。
俳優として顔が見えないと言う事は表情を見せれないという事。そして、声も出せない。これは歯痒かったですね。正直、最初は戸惑いながらやってました。
でも、それを言い訳にしたくなかった。
顔の表情ではなく、心と身体全身で思いっきり表現してやろうと。
なので、「ほんとに表情が変わってるみたい」という言葉を頂いた時にはめちゃめちゃ嬉しかったです。
結果、今となってはあのブルックを演じれた事が楽しかった。
45°が決まった時の快感。
あの手応えは僕と大成しかわからないですね、きっと(笑)
そして、2ndでは海軍大将 黄猿をやらせて頂きました。
麦わらの一味から今度は敵役の海軍大将へ。
これはプレッシャーでした。
あえて、ワンピース以外の例えをすると…
バットマンの最大の敵がジョーカー。
敵役のジョーカーが凄いから、バットマンがより引き立つ。
敵役の重要性という意味でのプレッシャーですね。敵役も一人だけですし。
黄猿の設定年齢は僕の年齢よりめちゃめちゃ上です。大将らしい貫禄、そしてドーンとそこにいるデカさ・迫力を出さなければいけない。
これは稽古から千穐楽までずっと試行錯誤してたなー。
黄猿をやってて一番嬉しかったのは、「黄猿はあまり好きではなかったですが、ショーの黄猿を見て好きになりました。」っていう言葉を頂いた時ですね。
それと黄猿がショーで登場した時に小さい子供が泣き出した時も、密かに喜んでましたよ。
「恐いやろー!?」みたいな(笑)
仕事終わりにタワーの入り口で、ちびっ子の男の子が黄猿のビームを打つモノマネをしていたのを発見し、ほくそ笑んだりもしました。
この全く違った役をやらせて貰い、そして、相当な数のステージを踏ませて頂きました。
1st 2658回と2nd 1978回。合計 4636回。
出演したのはその半分の2318回。
キャスト全員で1つ1つよく積み上げたもんやなーと終わってからこの数字を見ると自分でもびっくりします。
自分が出てない日は大成とカイゴが出て、365日ショーを全員でやり続けました。
舞台はお客さんがいないとできない。
皆さんが東京ワンピースタワーの5Fの座布団席、ヒップバーまで足を運んで下さったからこそ、僕は約2300回のステージに出る事ができました。
千秋楽の挨拶でも言わせて頂きましたが、皆さんの声援、ツイッターのリプ、お手紙に毎日パワーを貰ってました。
毎日、嬉しかったし、「おっしゃ今日もやるか!」と気合が入りました。
だからこそ、完走できました。
本当に本当にありがとうございました。
応援してくれた皆さんのお陰で少しは俳優として大きくなれたんじゃないかと思います。
もっともっとデカくなって、皆さんにお返ししたいです。デカさの理想は白ひげぐらい(笑)
キャストの皆にもめちゃめちゃお世話になりました。
1stキャストのたかと、りょーへい、ひろき、ゆう、全ちゃん、舞花、結花、こうくん、菅ちゃん、おっち、たくま、けんと、のすけ、ぴー、海来、セッシー、リオ、カイゴ、ケン、大成
2ndキャストのシュート、りゅう、ジョス、じゅん、もも、舞花、結花、こうくん、菅ちゃん、けんと、かずや、リオ、さやちゃん、ひで、のぶ、かつお、かいご、ぴー、はやと
皆に出会えた事に感謝。
ショーをやり始めた頃はワンピースのキャラを演じれる喜びがの方が大きかったけど、いつの間にか皆と一緒にステージに立てる喜びの方が大きくなってたなー。
出演の日でもオフの日でもめちゃめちゃ会ってたし、色んな所行ったなー!
この2年間、おそらく笑った回数、自分の人生で最高記録更新したと思います。
それだけ、居心地良かったし、楽しかったし、皆の事がほんま好きでした。
1stの時はワンピースのポスターにコメントを貰いました。
そして、2ndは頂いたワンピースのノートにコメントとサインを貰いました。
仲間、戦友であると共に俺は密かに皆のファンでした。
なので、皆からのコメントは俺にとってのお宝です(笑)
人生のお宝。
ほんとに一緒に共演できた事を誇りに思う。
そして、皆のお陰で人としても少しは成長できました。
皆と会う機会が減ってしまって、毎日会ってた頃がもはや懐かしくなってしまいつつある。
これを書きつつ、ほんまに寂しくなってるし(苦笑)
後ろを振り返ってる場合じゃないな。
また、皆と共演できる事を胸に秘め、前に進みます。
そして、気持ちよく仕事をさして頂いたスタッフの皆様、本当にお世話になりました!
またタワーに遊びに行きます!
東京タワーを見たら、あそこの麓で今日もライブショーやってるんやなーって、この先ずっと思うでしょうね。
死ぬ間際、人の人生が走馬灯のように流れると言いますが、ワンピースの思い出は100%流れると思います。
最後になりますが、この2年間ワンピースタワーで僕に出会ってくれた全ての方へ。
「最高に幸せな2年間でした‼︎」
ありがとうございました。
晴本 宏亮