部屋に入ると眠っていた。

やはり昼夜のリズムがバラバラになっているのか、でも術後間もないからまだまだ具合が悪いのか。

すぐに眼を開けて、来てたの、と声を出した。

おしっこの管がとれて、酸素マスクも取れて、だいぶ楽になったのよ、と報告してくれた。

「夜なかなか眠れなくて、変な夢ばっかり見るの。眠剤でも出してもらおうかな。」
そうしたほうがいい、と答えた。
でも夢という認識があるだけだいぶいいようだ。

ICUのときのことを聞くと、昨日と同じく「知らない人がうろうろしてたり、横で大騒ぎしたり」と文句を言っていた。

看護師さんが、ふたりで散歩でもしてきたらどう?と声をかけてくれたが、体温を測ると発熱しておりそれは断念した。

少しおしゃべりしてはウトウト、おしゃべりしてウトウトの繰り返し。
もっとしっかり起こしておいた方がいいのだろうけど、なんだかしんどそうで眠るのを止められなかった。

主治医が来て、なるべく日中は起きていてね、と言う。わかっているんですけど、当事者になると簡単じゃないんです。もう少し、元気になってからって思っちゃうんです。


「ねぇ、ここテープ巻いてるけど、首も切ってるの?空気の中はあけなかったんだよねぇ?」
そうよ、気管切開はしなかったけど、ここ開いてリンパをとったんだよ。

手術前に受けた充分な説明に記憶の回路がつながってこないらしい。

今日は眠剤でしっかり眠ってもらって、明日の面会のときは頑張って起きていてもらおう…。

明日から、明日から。
お熱が下がっていますように…。