満足感に飢えている

心から満たされる何かを探して

家から出ることばかり考える


誰かの隣にいる人を見て

羨ましさと

かつての幸せを思って

歯を噛みしめる


絶えずものを食べ

絶えず体を酷使し

形態を保つ努力ばかり考える


対象もいないのに


とにかく

必要なことは

あなたたちの分を補うこと


空気であり

食べ物であり

かつて満たされたものは

もう一度探すことしかなく


当てもなく歩く

満たされない


一生分歩き

豆だらけになった足


動かすことさえ億劫で


必要もないのに

食べ物を口にする

醜くなるからだと


幸せで輝いていた頃


その時のままでは

いられないのに


年老いた体で

確かに終わる何かを

静かに 待つしかない


サヨナラカラ