そう、草履でも下駄でも ヘッチャラ。
お着物姿でも10,000歩くらい余裕で歩いちゃうよ。

でさ、最後に銀座の松屋デパートの地下食品売り場を物色していたのよね。
一人のお夕飯だったからさ、高級お弁当でも買って帰っちゃおうかとたくらんでさ。

ひどく混んでるわけではないけど、人の流れが途絶えないくらいの混み具合でね。
そんな中で、「あっ、あの。すみません」って声をかけられまして。
見たら、80過ぎたくらい人品怪しからざるオジサマなわけですわ。
調子悪くなっちゃったのかな?それとも、道を聞かれるのかな?
と思って、私よりも結構小柄なオジサマのほうに少しかがむようにして耳を傾けたところ。

「お着物姿が素晴らしいですね。とてもよくお似合いです」ですと。
いやはや、照れますなぁ。
「ありがとうございます」と、丁重にお礼申し上げたわけですわ。

そしたら、騒がしい店内で ちょっと聞き取りにくいお声のオジサマ
「ワタクシ、外資系に勤めておりまして、海外生活が長かったんですが...」
と、なにやら来し方のくだりが始まっちゃいまして。

「日本に帰ってきても、着物姿の女性が少なくてがっかり」
「とは言え、私も袴で過ごすわけでもないのですが」
などと、お話が止まらなくなってきちゃいました。

その間も、私たちの両側の往来は途絶えないわけでして。
ん~、なんだか困っちゃったな。
と思ってますと。

「本日は、ティー・セレモニーか何かでいらっしゃったのでしょうか?」と。
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ティ・ティ・ティ?セ・セ・セレモニ???
あぁぁ、お茶会ね。
さすが、海外生活だね。
びっくりだ。

そして、「もし、お時間よろしければ、どこかで ゆっくりお話でもできませんか?」と誘われちゃいまして。
おぉっ、ナンパか?
何年ぶりだ? 年齢はともかく日本人は、随分と久しぶりだぞ。

外資系企業のヘッドハンティングなんかだったら、万難排してガッツリお話伺うとこでしたがね。
なんか、介護しなくちゃならないんじゃないかと心配になったので、丁重にお断り申し上げました。

だって、すんごく気になることがあるんですもの。
あのね、カツラなのよ。
しかも、サイズが全然合っていなくてね。
カツラの下から、生え際の真っ白い髪がモジャモジャ出てるの。

もう、髪の毛にしか目が行かないから、私。
下手すると、つるっとご来光を仰ぎたくなる衝動にかられちゃうから。

で、家に帰ってきてから考えてみたんだがね。
あれは、ひょっとしてクヒオ大佐だったんじゃないかと。
あの人品卑しからざる雰囲気や、怪しげな英語交じりの日本語。
危ない、危ない。
お茶をご一緒したりしたら、すっかり貢がされちゃうところだったわ。
桜は、昨日3/22 目黒川の夜桜。
提灯の明かりが間に合わず、ライトアップなし。
恐らく、真っ暗の中でならば桜が靄のように浮かび上がるのではと思うんだけど、中途半端に沿道のお店からの強い明かりが差し込むので、なんとも中途半端。
いまひとつ華やかさに欠けてたけど、人通りはすごい!
食事は、目黒川沿いを池尻大橋あたりで抜けたところにあるyasuさんという和食のお店。
以前から、通りかかっては気になっていたお店でした。
ちょうど二人席が空いていてラッキー。
和食の中に、パスタあり。
一品一品丁寧で、また来てみたいな。