新国立劇場JAPAN MEETS 「わが町」
http://www.atre.jp/wagamachi/index.html
2011/1/15(マチネ)・2011/1/20(マチネ)・2011/1/22(千秋楽)
3回分まとめて感想を。
さてさて、キャストも内容も感想も書いたらすんごい量になってますが。。
<キャスト>
小堺 一機:舞台監督
相島 一之:ドクター・ギブズ
斉藤 由貴:ギブズ夫人
中村 倫也:ジョージ・ギブズ
大村 沙亜子:レベッカ・ギブズ
佐藤 正宏:ウェブ氏
鷲尾 真知子:ウェブ夫人
佃井 皆美:エミリー・ウェブ
菅野 隼人:ウォリー・ウェブ
青木 和宣:ウォレン巡査
増子 倭文江:ソームズ夫人
山本 亨:サイモン・スティムソン/教会のオルガン奏者(聖歌隊の指導者)
中村 元紀:ハウイー・ニューサム/牛乳配達
内藤 大希:サム・クレイグ/ギブス夫人の甥
橋本 淳:ジョー・クローウェル/新聞配達
横山 央:サイ・クローウェル/新聞配達
北澤 雅章:ウィラード教授/町の研究者
中野 富吉:ジョー・ストッダード/町の葬儀屋
町のひとびと(boys&girls)
朝倉 みかん/宇髙 海渡/内山 ちひろ/斉藤 悠/佐々木 友里
下村 マヒロ/高橋 智也/高橋 宙無/橋本咲キアーラ/水野 駿太朗
町のひとびと(さいたまゴールドシアター)
神尾 冨美子/竹居 正武/都村 敏子/德納 敬子/森下 竜一/吉久 智恵子
稲本 響:音楽/ピアノ演奏
ホワイエからWelcomeボードや町の名前の看板があり、舞台の世界の一部になっています。
劇場に入ると座席1~9列が潰してあり、そこまで舞台になっていてがらーんと広い中にピアノと舞台と客席の間に2本の枠だけ。幕もないのでちょっとだけ薄暗くなったところで続々とい役者&ピアニスト登場。椅子とテーブルも運ばれてきたな~とぼんやり見ているとす~っとお話がはじまりました。
1幕
医師のギブズ家と新聞編集長ウェブ家を中心とした町の一日を描く「日常生活」
まずは小堺さん@舞台監督役によって舞台の設定が語られます。
アメリカ合衆国ニューハンプシャー州グローヴァーズ・コーナーズ。
ピアノ、椅子、机以外何もない舞台に大通りがあり、お店があり、・・・各お家がある。
大通りは照明で、基本的にはセットがないので言葉の表現のみで想像する世界。
小堺さん、説明セリフ多いです。それを本当にスラスラと。さすがです。
さらに町の説明役でウィラード教授が登場。
レポート用紙を片手に町の歴史やデータを読み上げていくのですが、教授話しながら無意識に後ずさる(演出ですよもちろん)
が、千秋楽で妙にその後ずさりが早くてかなりの距離下がって行っちゃったので
追いかけて止める小堺さん@舞台監督がバタバタと
さらに次に読むレポートのページが見つからず本気であせる教授
やっとみつけたものの動揺したのか後ずさり忘れてました・・・
ここまではまだ現代の世界というところでしょうか。
続いて町の新聞を発行する佐藤さん@ウェブ氏が登場して町の様子を。
宗教や政治などのことを説明するのですがここら辺から徐々に物語の世界に入っていきます。
説明中に質問のある人~というセリフがあるのですが、客席からアンサンブルさんが質問しに出てきたりしてちょっとびっくり。
さらに最前列のお客さんのところへスケッチブックに書いた質問を読んでくださいともってきたりする演出も。
そして物語がはじまり。
平和な日常生活のお話。お父さんが働き、お母さんがご飯をつくり、子供は学校に行く。
ジョージは野球に夢中、エミリーは優等生。お母さんたちは聖歌隊に入っている。
正直、本当に何事もなく平坦なお話なのです(=気を抜くと眠気が・・
)
相島さんと斉藤さんの仲良し夫婦は素敵でした(見目も麗しいですし)相島さんの肩に斉藤さんがちょこんと頭でもたれたりして。
boys&girlsちゃん達は音響効果も。
馬車遊園地で牛乳配達してるところでは馬の足音ウマや嘶き、瓶がカタカタ揺れる音。
朝は鶏が鳴いて夜は犬の遠吠えも。
ほぼ素人さんを含む彼らが1年かけてWSやお稽古を重ねてきたそうです。
ギブス、ウェブの2つの家庭も町の人のやりとりもはとってもあたたかくてほのぼのしました。
全編を通してピアノのところで座りっぱなしのピアニストさん。
さらにライトがずーっとあたってるので暑そう・・・。
物語がこういうのですのでパワー全開な曲はほとんどないのですが心地いい~曲に癒されました。
2幕
第1幕の3年後ギブス家長男ジョージとウェブ家長女エミリーの結婚式チャペルの1日を描く「愛と結婚」
ジョージは嬉しさのあまり、朝から落ち着かない。
ここの中村くん@ジョージ、浮かれた感じが可愛らしかったです。ぴょこぴょこ跳ねてて。
ジョージとエミリーがお互いを意識
し始めるところでも初々しい感じでこの役に合っていたように思います。
新たな家族を迎える 2組の両親の、「結婚」に対する思い、新たな家族となる若い二人への願いが語られる。
結婚式直前に不安に駆られる2人だがそれぞれの両親に諭され
お互いの愛を再認識した二人は、町の多くの人々の祝福を存分に受けながら、幸せな結婚式を終える。
佐藤さん@ウェブパパが素敵でした。
結婚式の朝、ジョージと結婚について話すところ、結婚式寸前に迷うエミリーを諭すところ、
本当に優しくて家族思いのお父さんという感じで。
なんとここまで2時間弱、休憩ありません。。お尻への負担が・・・
しかも舞台が出っ張っている関係で2Fは全席で高さだしのクッション(子供が見るときに使うようなやつです)を使うのですが(じゃないと見えない)これがまたお尻への負担増
休憩中はみんなお尻や腰をトントン
3幕
「死」
1幕から9年後。墓地に並ぶいくつものお墓。
3年前に亡くなったギブス夫人のもの、自殺したというサイモン、
キャンプに行ったときに運悪く盲腸がやぶれてしまったウォリーのものも。
死者はそこにとどまりこの世のことを手放していくのを待っている。
お墓の演出には驚きました。舞台に穴があいていてそこに亡くなった方が座っているというその人自身がお墓?
衝撃でした。
休憩明けの3幕がピアノの演奏と共にはじまるのですが次々と床に四角い穴が。
そこへ亡くなったと思われる人がやってきて穴の中に腰掛けるのです。
初回は2Fで遠かったので気付かなかったのですが、死んだ人たちは当たり前ですが死人メイク。顔を青白くしてたんですね。サイモンさんめちゃ青白くて
怖かったです。
そこへ運ばれてくるのはエミリーの棺。2人目の子供を出産しようとして亡くなったという。
すでに亡くなった者たちと再会するエミリー。
死んだ者は生きている世界をのぞき見ることができるが、当然干渉することはできない。
つらい思いをするのだから生きている世界に戻ることはやめておけと周囲は止めるが
エミリーは12歳の誕生日の日へと戻っていく。でもやっぱり自分のいる世界ではないと気づく。
エミリーの葬儀後なかなか立ち去ることができないジョージと先立ってしまった妻にお花を供えるギブス先生のシーン。
ここは見ていて本当に辛いです。私も含めてかなりの方が泣いていらっしゃいました。
さらに夜半になってジョージが一人で墓地にやってきてエミリーのお墓の前に倒れ伏して泣くのですが、ジョージの中村くん本当にボロボロ泣いて
いて(しかも毎回・・・というか私がみた3回はすべて)
それを見つめてどうすることもできないエミリーの表情にも見ていて胸が締め付けられる思いでした。
生きていることは辛いこと、でもすばらしいこと。死者の人たち(とくにさいたまゴールドシアターの方々)の語りにぐっときました。
エンディング~カーテンコールはピアノ演奏。メインテーマがここかな。
最後キャストさんは先に捌けてしまうのですが、ピアニストは最後まで曲をひいてからなので最後の拍手は独り占めです
ギブス夫妻はここでもラブラブ。腕をそっと組んで仲良く退場。対してウエブさんとこはパパが腕を差し出したのに奥さんさっさと行っちゃった
お話が長めなこと、セットが最低限のため想像力勝負なところ、お話が時系列丸無視なこともあり(話が前後したり、今そこにいる役に対して何年後はどうなるとかの説明セリフがあったり)
正直観終わるとでめちゃめちゃ疲れました。。
作り手側も2回公演の日とか相当きつかったのでは?
とはいえ観れば見るほど発見がありました。そしてピアノ演奏は基本的に即興のようですので1回として同じ演奏はなかったようです。
作り手さんも観た方もお疲れ様でしたっ
http://www.atre.jp/wagamachi/index.html
2011/1/15(マチネ)・2011/1/20(マチネ)・2011/1/22(千秋楽)
3回分まとめて感想を。
さてさて、キャストも内容も感想も書いたらすんごい量になってますが。。
<キャスト>
小堺 一機:舞台監督
相島 一之:ドクター・ギブズ
斉藤 由貴:ギブズ夫人
中村 倫也:ジョージ・ギブズ
大村 沙亜子:レベッカ・ギブズ
佐藤 正宏:ウェブ氏
鷲尾 真知子:ウェブ夫人
佃井 皆美:エミリー・ウェブ
菅野 隼人:ウォリー・ウェブ
青木 和宣:ウォレン巡査
増子 倭文江:ソームズ夫人
山本 亨:サイモン・スティムソン/教会のオルガン奏者(聖歌隊の指導者)
中村 元紀:ハウイー・ニューサム/牛乳配達
内藤 大希:サム・クレイグ/ギブス夫人の甥
橋本 淳:ジョー・クローウェル/新聞配達
横山 央:サイ・クローウェル/新聞配達
北澤 雅章:ウィラード教授/町の研究者
中野 富吉:ジョー・ストッダード/町の葬儀屋
町のひとびと(boys&girls)
朝倉 みかん/宇髙 海渡/内山 ちひろ/斉藤 悠/佐々木 友里
下村 マヒロ/高橋 智也/高橋 宙無/橋本咲キアーラ/水野 駿太朗
町のひとびと(さいたまゴールドシアター)
神尾 冨美子/竹居 正武/都村 敏子/德納 敬子/森下 竜一/吉久 智恵子
稲本 響:音楽/ピアノ演奏
ホワイエからWelcomeボードや町の名前の看板があり、舞台の世界の一部になっています。
劇場に入ると座席1~9列が潰してあり、そこまで舞台になっていてがらーんと広い中にピアノと舞台と客席の間に2本の枠だけ。幕もないのでちょっとだけ薄暗くなったところで続々とい役者&ピアニスト登場。椅子とテーブルも運ばれてきたな~とぼんやり見ているとす~っとお話がはじまりました。
1幕
医師のギブズ家と新聞編集長ウェブ家を中心とした町の一日を描く「日常生活」
まずは小堺さん@舞台監督役によって舞台の設定が語られます。
アメリカ合衆国ニューハンプシャー州グローヴァーズ・コーナーズ。
ピアノ、椅子、机以外何もない舞台に大通りがあり、お店があり、・・・各お家がある。
大通りは照明で、基本的にはセットがないので言葉の表現のみで想像する世界。
小堺さん、説明セリフ多いです。それを本当にスラスラと。さすがです。

さらに町の説明役でウィラード教授が登場。
レポート用紙を片手に町の歴史やデータを読み上げていくのですが、教授話しながら無意識に後ずさる(演出ですよもちろん)
が、千秋楽で妙にその後ずさりが早くてかなりの距離下がって行っちゃったので
追いかけて止める小堺さん@舞台監督がバタバタと
さらに次に読むレポートのページが見つからず本気であせる教授
やっとみつけたものの動揺したのか後ずさり忘れてました・・・
ここまではまだ現代の世界というところでしょうか。
続いて町の新聞を発行する佐藤さん@ウェブ氏が登場して町の様子を。
宗教や政治などのことを説明するのですがここら辺から徐々に物語の世界に入っていきます。
説明中に質問のある人~というセリフがあるのですが、客席からアンサンブルさんが質問しに出てきたりしてちょっとびっくり。
さらに最前列のお客さんのところへスケッチブックに書いた質問を読んでくださいともってきたりする演出も。
そして物語がはじまり。
平和な日常生活のお話。お父さんが働き、お母さんがご飯をつくり、子供は学校に行く。
ジョージは野球に夢中、エミリーは優等生。お母さんたちは聖歌隊に入っている。
正直、本当に何事もなく平坦なお話なのです(=気を抜くと眠気が・・
)相島さんと斉藤さんの仲良し夫婦は素敵でした(見目も麗しいですし)相島さんの肩に斉藤さんがちょこんと頭でもたれたりして。
boys&girlsちゃん達は音響効果も。
馬車遊園地で牛乳配達してるところでは馬の足音ウマや嘶き、瓶がカタカタ揺れる音。
朝は鶏が鳴いて夜は犬の遠吠えも。
ほぼ素人さんを含む彼らが1年かけてWSやお稽古を重ねてきたそうです。
ギブス、ウェブの2つの家庭も町の人のやりとりもはとってもあたたかくてほのぼのしました。
全編を通してピアノのところで座りっぱなしのピアニストさん。
さらにライトがずーっとあたってるので暑そう・・・。
物語がこういうのですのでパワー全開な曲はほとんどないのですが心地いい~曲に癒されました。
2幕
第1幕の3年後ギブス家長男ジョージとウェブ家長女エミリーの結婚式チャペルの1日を描く「愛と結婚」
ジョージは嬉しさのあまり、朝から落ち着かない。
ここの中村くん@ジョージ、浮かれた感じが可愛らしかったです。ぴょこぴょこ跳ねてて。
ジョージとエミリーがお互いを意識
し始めるところでも初々しい感じでこの役に合っていたように思います。新たな家族を迎える 2組の両親の、「結婚」に対する思い、新たな家族となる若い二人への願いが語られる。
結婚式直前に不安に駆られる2人だがそれぞれの両親に諭され
お互いの愛を再認識した二人は、町の多くの人々の祝福を存分に受けながら、幸せな結婚式を終える。
佐藤さん@ウェブパパが素敵でした。
結婚式の朝、ジョージと結婚について話すところ、結婚式寸前に迷うエミリーを諭すところ、
本当に優しくて家族思いのお父さんという感じで。
なんとここまで2時間弱、休憩ありません。。お尻への負担が・・・

しかも舞台が出っ張っている関係で2Fは全席で高さだしのクッション(子供が見るときに使うようなやつです)を使うのですが(じゃないと見えない)これがまたお尻への負担増

休憩中はみんなお尻や腰をトントン

3幕
「死」
1幕から9年後。墓地に並ぶいくつものお墓。
3年前に亡くなったギブス夫人のもの、自殺したというサイモン、
キャンプに行ったときに運悪く盲腸がやぶれてしまったウォリーのものも。
死者はそこにとどまりこの世のことを手放していくのを待っている。
お墓の演出には驚きました。舞台に穴があいていてそこに亡くなった方が座っているというその人自身がお墓?
衝撃でした。休憩明けの3幕がピアノの演奏と共にはじまるのですが次々と床に四角い穴が。
そこへ亡くなったと思われる人がやってきて穴の中に腰掛けるのです。
初回は2Fで遠かったので気付かなかったのですが、死んだ人たちは当たり前ですが死人メイク。顔を青白くしてたんですね。サイモンさんめちゃ青白くて
怖かったです。そこへ運ばれてくるのはエミリーの棺。2人目の子供を出産しようとして亡くなったという。
すでに亡くなった者たちと再会するエミリー。
死んだ者は生きている世界をのぞき見ることができるが、当然干渉することはできない。
つらい思いをするのだから生きている世界に戻ることはやめておけと周囲は止めるが
エミリーは12歳の誕生日の日へと戻っていく。でもやっぱり自分のいる世界ではないと気づく。
エミリーの葬儀後なかなか立ち去ることができないジョージと先立ってしまった妻にお花を供えるギブス先生のシーン。
ここは見ていて本当に辛いです。私も含めてかなりの方が泣いていらっしゃいました。
さらに夜半になってジョージが一人で墓地にやってきてエミリーのお墓の前に倒れ伏して泣くのですが、ジョージの中村くん本当にボロボロ泣いて
いて(しかも毎回・・・というか私がみた3回はすべて)それを見つめてどうすることもできないエミリーの表情にも見ていて胸が締め付けられる思いでした。
生きていることは辛いこと、でもすばらしいこと。死者の人たち(とくにさいたまゴールドシアターの方々)の語りにぐっときました。
エンディング~カーテンコールはピアノ演奏。メインテーマがここかな。
最後キャストさんは先に捌けてしまうのですが、ピアニストは最後まで曲をひいてからなので最後の拍手は独り占めです

ギブス夫妻はここでもラブラブ。腕をそっと組んで仲良く退場。対してウエブさんとこはパパが腕を差し出したのに奥さんさっさと行っちゃった

お話が長めなこと、セットが最低限のため想像力勝負なところ、お話が時系列丸無視なこともあり(話が前後したり、今そこにいる役に対して何年後はどうなるとかの説明セリフがあったり)
正直観終わるとでめちゃめちゃ疲れました。。
作り手側も2回公演の日とか相当きつかったのでは?
とはいえ観れば見るほど発見がありました。そしてピアノ演奏は基本的に即興のようですので1回として同じ演奏はなかったようです。
作り手さんも観た方もお疲れ様でしたっ






