土曜の朝はライフプランを考える【週末FP】
働き方の多様化でフリーランスが増加している
会社組織に属さず雇用契約に拘束されないため、自分の裁量で勤務時間や休日を決めることができ、家族と過ごす時間を大切にできて、趣味の時間も確保できる
定年がないため老後も長く働き続けることができるという魅力もある
デメリットは収入が不安定なこと
スキルアップや業務効率を上げる努力は欠かせない
日本では働く人口に対するフリーランスの割合は17%
5~6人に一人はフリーランスということになる
米国では35%がフリーランスというから3人に一人はフリーランス
日本でも、これからは、
サラリーマンを辞めてフリーランスを選ぶ人が増えてくると思うが、
メリット・デメリットは理解しておいた方が良い
主な違いを整理してみよう
■収入
フリーランス
毎月の収入は不安定×
自分の力量で大きく稼ぐこともできる〇
健康であれば何歳でも働ける〇
サラリーマン
毎月の収入は安定している〇
定年までしか収入が得られない×
■休暇
フリーランス
自分の裁量で自由に休みが取れる〇
勤務時間も働く場所も自由〇
サラリーマン
有給休暇制度はあるが会社の風土や職場の雰囲気で取りにくいこともある△
勤務時間は決まっていて拘束される×
■社会保障
フリーランス
年金:全額自己負担で国民年金に加入(△年金額が少ない)
健康保険:国民健康保険に加入、傷病手当金がない×
雇用保険:なし×
労災保険:なし×
サラリーマン
年金:労使折半で厚生年金に加入○
健康保険:協会けんぽ・組合健保に加入、傷病手当金・出産手当金あり○
雇用保険:失業給付、育児休業給付、介護休業給付あり○
労災保険:業務上や通勤中の災害に対する給付がある○
社会保障の違いに○×△を付けているが、
サラリーマンしか経験のない人にとっては当たり前すぎて忘れてしまっているのが社会保障の手厚さだ
サラリーマンからフリーランスに転身する場合には、これらの違いを理解してライフプランを立て直す必要がある
■ライフプランにおけるフリーランスならではのポイント
どうしても、社会保障がサラリーマンと比べて見劣りするので、自助努力で補う必要がでてくる
収入が安定しないため緊急予備資金は多めにしたい
そのためにも資産運用のスキルは身に付けておきたい
また、病気やけがになった場合の社会保障がサラリーマンと比べて見劣りする
健康保険には入院や自宅療養で仕事を休んだ場合に傷病手当金が出るが、一般的に国民健康保険にはない
フリーランスが病気やけがで仕事を休むことは収入の減少に直結する
まさかの病気やけがに備えて所得補償・医療保険などに加入しておく方がいい
そして、国民年金の老齢年金は2018年現在で月額64,941円(40年第一号加入の場合)
サラリーマンの平均は156,336円であるのに比べて少ない
健康であればいつまでも働けるとはいえ、老後の資金準備は多い方が良い
iDeCo、つみたてNISA、国民年金基金など非課税枠の利用できる制度を上手く利用して資金準備するのがいい
魅力的なフリーランスという働き方だが、知らずに飛び込んでは危険
サラリーマンには社会保障という大きなメリットもあることを忘れずに
転職する場合には、メリット・デメリットは良く整理して天秤にかたうえで判断したい
人生100年時代、生き方の多様化、働き方の多様化にともなって、ライフプランも多様化している
これからは自分オリジナルの人生シナリオが必要だろう