週末土曜日にはライフプランを考える【週末FP】
就社、年功序列、終身雇用というような日本古来の雇用慣行は、すでに時代に合わなくてなって来ていたわけだが、今回の改正で法令にも裏付けられて働き方が大きく変わることになる
はたして、この法改正で生産性が上がり一人一人が実情に合わせて働くことが出来る社会になるのだろうか
改革法案の内容はこうだ
①残業時間の上限規制
長時間働くことが美徳であるような表面的な勤労精神が過労自殺の問題などの悲劇を生んだ
残業は年720時間、月100時間未満
今回の改正で違反した会社には懲役・罰金が課せられることになる
②同一労働同一賃金
正社員と非正規の不合理な待遇差を解消するため、業務内容によって賃金を決める制度
基本給は勤続年数や成果、能力が同じであれば同額となる
休暇や研修、通勤手当や出張手当も支給されるようになる
③脱時間給給与制度の導入
年収1075万以上の一部の専門職は働いた時間ではなく成果で評価される
年間104日以上の休暇取得が義務となる
この制度は本人の同意が必要で、一度適用されても離脱することも可能
以上の3つが働き方改革の概要だ
現在は日本は人手不足であり、諸外国に比べて生産性が低いと言われている
経営者目線からすれば、人手不足を解消して、生産性を上げることは、他社に遅れを取らずに取り組まなければならない重要な経営課題
ここにトップダウンで本気で取り組まないようでは、その会社に将来性はないだろう
また、一方では、日本では長時間働くことが長い間美徳とされてきたため、現在管理職になっている中高年には根強く身心に染み付いてしまっている
頑張ることイコール長時間働くことという古い習慣から抜けきれない
ある程度歴史のある会社、すなわち過去長時間勤労で業績を伸ばして来た会社は働き方改革に取り残される可能性がある
取り残された会社は人材が流出してどんどん先細りするだろう
働き方改革を成功させるカギは、もちろん社長の本気度合いにかかっているが、中高年の取り組みも重要だ
超高齢社会、社会保障はあてに出来ない
人生100年時代に働き方改革は不可欠だ
現在60代なら厚生年金である程度賄えるため、定年後は逃げ切りセーフかもしれないが、
現在40〜50代の会社員は定年後破産の危機にあり、とても危ない
今回の法改正は、法律上の整備であって
人生100年時代を生き抜くには一人一人が本気で変わる必要がある
好きな事を仕事にする、スキルアップのため転職も辞さない、副業に積極的に取り組む、
そのために今の本業との関わり方を変える
それが個人の働き方改革
強いものが生き残るのではない、賢いものが生き残るのでもない、変化に適応できるものが生き残る、進化の原則だ
今を生きる老若男女すべての人がパイオニアだ
PS
株式投資の観点からも働き方改革に積極的な会社は有望だ
会社のホームページを見ると取り組みがよく分かる
残業削減はあたりまえ、それだけではダメ
本当に働き方改革に積極的な、人材が集まりそうな会社を選ぼう