「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」
織田信長が舞ったといわれる「敦盛」の一節だが、人生は50年と儚いものだという意味で使われる
また、論語には「50にして天命にしたがう」とあるように孔子は50歳で自分の生涯における使命を見極めたということ
今、「人生100年時代」という言葉が定着してきたが、100年を前提に考えると、50歳はちょうど折り返し地点
私は今の50代を「とまどい世代」と呼んでるが、急激な時代の変化に戸惑うことが何と多いことのだろう
真面目にコツコツ会社で働けば、国の年金で定年後は安泰
第二の人生を楽しんでいる先輩たちを見ながら自分たちもその道を歩んできた
それが、一変してそれじゃいけない、一生働く前提じゃなければ生きていけない、と言われ始めたのだ
アリとキリギリスの話は知っているだろうか
まさに日本ではアリのように定年まで働けば老後はその貯蓄で賄うことができた
ところが、振り返れば国の財政は大赤字、自分で何とかしろ、と変わった
国民にはアリのような働きを求めながら、国は将来の計画を立てないでその場しのぎの政策、継ぎ接ぎだらけの社会保障を続ける、まるでキリギリスだったのだ
時代の変化はゆっくりだ
その中にいると変化に気づかない
蛙を釜に入れて徐々に温度を上げると逃げ出さずに茹で上がってしまうという、茹でガエルの話と同じだ
茹で上がる直前にいるのが、50歳前後の「とまどい世代」
人生は100年時代となり今までの生き方では定年後破綻してしまう…
今、とまどい世代として意識しなければいけないのは
「生涯収入」そのための「健康」「金融リテラシー」
現在50歳くらいのサラリーマンは
年収はピークで、管理職として会社の中で重要な位置を占めている
真面目で、会社の仕事一辺倒で、健康管理はおろそかになり、生活習慣病予備軍、趣味や特技もなく、あるのは少額の貯蓄と定年退職金だけ、こういう人は要注意だ
では、どうすればいいのか
とまどい世代には3つの働き方改革が必要だと思う
〇生涯の「飯のタネ」をつくるために今を生きる
そのためには会社で管理職になって出世することよりも働きながら生涯収入源になるスキルを身に付けることの方が重要になる
あるいは、副業や趣味を伸ばして収入に換えるものにしていく
50歳なら今の会社で社長になれるかどうかの出世競争は決着がついているだろう
出来るだけ長く収入を得られるスキルを持つ、そのために自己改革を行うことが必要だ
〇そして、生涯働くための元気な身体
身体が健康でなければ収入も得られない
身体が資本と考えて、健康管理を考えながら働く
ストレスチェックや健康診断はあたりまえ
若いころに無理をしてしまうと身体には知らず知らずに疲労が蓄積して大病となることがある
からだの悲鳴に耳を傾ける
いずれ老化する体を維持するだけでも大変になるのだから・・・
早めにメンテナンスする必要がある
〇さらに、金融リテラシー
米国では国の年金で補える老後資金は現役時代の45%
米国では学生時代から金融を学び若くして投資を経験し金融リテラシーを高めているがそれでも不充分だと国内では言われている
日本は米国と同じように企業の退職金や国の年金があてにならない方向に向かっている
株式運用などの金融リテラシーを急いで学ばなければならない
株式・為替・債券で資産運用することでグローバル化している世界を知ることもできるし、しっかり経験を積めば収入源としても魅力的だ
時代の変化は止まらないし、後戻りもしない
人生100年時代を楽しむためには「とまどい世代」に必要な働き方改革は、これからを生きる若いサラリーマンにはスタンダードになる
会社は守ってくれない
生き抜くための働き方改革
かといって悲観的になる必要はない
人生100年時代には従来型のライフプランではなく、キャリアプランを含めた新しいシナリオが必要だが、新しいシナリオを自分で描く楽しさもある
50代の歩みが新しい道をつくる
アリのような人生はつまらない、キリギリスでは生きていけない
アリギリスがちょうどいい
私たちは老若男女みんなが人生100年時代のパイオニア
ストレスフリーライフをエンジョイしよう!