今週、総務省が発表した2人以上世帯の平均貯蓄額は1820万円、4年連続で増加した
世帯貯蓄、4年連続増=過去最高1820万円―16年(時事通信)
このような記事をみると、自分の貯蓄と比べてしまいがちだが、そのような必要はない
高齢者の貯蓄額が高いため平均貯蓄額は高く出ており、高齢化が進んでいるので貯蓄額の増加が進んでいるという構図だ
かつてサラリーマンは、定年まで一つの会社で勤め上げて、退職金と老齢厚生年金で定年後は生活する、というライフプランで生きてきた
これからの時代は、そのようなライフプランは成り立たない
今後の老齢年金の額は目減りして、支給時期は遅くなることが予想される
一方で、平均寿命が伸び、100歳まで生きる確率が高いため、人生を100年生きる前提でライフプランを考える必要がある
従来の考え方で定年退職以降の老後生活資金を貯蓄で補うとすると莫大な貯蓄が必要になる
人生の楽しみを犠牲にして貯蓄をしたところで意味がない
アリとキリギリスの話はしっているだろうか
キリギリスでは生きていけないが、アリでもつまらない、アリギリスが丁度いい(笑)
身の丈に合わせた貯蓄をしながら、人生のラフイベントを犠牲にすることなく、人生を楽しむ方法を考えたい
さて、これからの人生では様々なライフイベントが待っている
結婚資金、子供の教育資金、マイホーム資金、クルマ購入資金、旅行等の娯楽資金などなどはしっかり確保しておきたい
それには給与の使い方の習慣が重要になる
そこで、給料の使い道を4つの財布に分けることからはじめる方法を紹介しよう
もらった給料を大きく4つの使い道、「生活費」「貯蓄」「セカンドインカムへの投資」「保険」に色分けしてしまうというやり方だ
一つ目は、毎月の「生活費」
食費、光熱費、住居費、交通費、通信費、その他の生活用品などを購入するための雑費がこれに該当する
これを管理するための銀行口座を一つつくり、光熱費なども毎月支払いの必要なものはこの生活費口座から引き去りとして、ここで生活費は一元管理する
クレジットカードもうまく利用すれば、使途も記録されポイントもつく
もちろん使いすぎはもってのほかだが…
二つ目は、ライフイベントに必要な「貯蓄」
結婚資金、子供の教育資金、マイホーム資金、クルマ購入資金、旅行等のためのまとまった資金準備などはがここに入る
毎月生活口座へ振り込まれた給料やボーナスの一部はあらかじめ貯蓄に回す
会社によっては、給与天引きの社内預金があれば、銀行預金などに比べて利率が良いので利用したい
その他にも、定期預金も良いのだが、今ところは率が良くない
比較的安定運用できる投資信託、純金積み立てなどコツコツためるのも良い
結婚や子育ては大きなお金と労力がかかるが、経験者からのアドバイスとしては人生の醍醐味ともいえる
ここをしっかりと貯蓄準備することであきらめずに済む
三つ目は、「セカンドインカムへの投資」
人生は長い、国の厚生年金も将来はあてにできないため、定年退職後の収入確保のための自分への投資が必要だ
欧米では、転職市場が発達しており、転職がしやすい環境がある
日本もそれに近付いてきており、どの会社に勤めているかというよりも、何の仕事でどのようなスキルを持っているかが重要になってくる
一生続けられる仕事についているなら良いが、そうでなければ転職や起業も視野に入れて自己研さんが必要
会社での仕事をしながら、好きなことを副業として、セカンドインカムとして収入を得ることを考えたい
従来であれば、趣味はお金がかかるものという考えが主流であったが、現在は趣味も突き詰めれば収入になる
好きなことを仕事にできれば一生涯ストレスなしで仕事が出来る
好きなことを仕事にするには、時間と投資も必要だが、趣味から収入を得ることを意識して取り組むことが重要だ
副業探しから初めて、収入が確保できるようになれば定年後の継続収入にしてもいいし、起業して本業にランクアップしてもいい
また、特にこれと言った趣味や特技の無い人には株式投資が良い
若い人ほど残りの人生に時間があるということ
投資には時間によるリスク分散効果があり、長い目でみればプラスが取れていく
早いうちから投資を学べば、失敗しても取り返せるし、投資のノウハウも身に付く
福利厚生の充実した会社であれば、確定拠出企業年金(DC)のマッチング拠出を導入しているし、なければiDeCo(個人型拠出年金)を利用したい
他にも現物株への調子投資、日経225先物、FXなどの短期トレード、自分にあった投資を見つけたい
④そして四つ目は、「リスク対策」
人生には、予期せぬ病気や介護等のリスク、災害や事故などもある
それに備えるには生命保険・損害保険などの活用も必要だ
しかし、会社に来ている保険会社の担当者に勧められ必要以上に保険に入っている人を見かけるが、保険に加入するのは最小限でいい
保険は保険事故が起こらなければ使わないものなので、掛金は最少限に抑えたい
経費率が高いので、貯蓄のつもりで保険に加入することはやめた方がいい
以上のように、毎月の給料を受け取ったときに「生活費」「貯蓄」「セカンドインカムへの投資資」「保険」4つの財布に分けて、計画的に使っていくことが大切だ