test -22ページ目

日本型Linked inは成立するか?

お世話になっております。

松本です。


本日は、下記の新サービスをうけて私的に感じた事を書いてみます。

ちょっと長いですが、最後まで読んで頂けると幸いです。


■ヤフーが新SNSスタート

11/4にヤフー・ジャパンがビジネス向けSNS「CU」をスタートさせました。


日本版LinkedInとなるか--ヤフーがビジネスSNS「CU」を開始(C-NET Japan)


さっそく招待頂いて使ってみましたが、「ベータ版」の名の通り、非常にシンプルな作りです。
11/5現在、千数百人の参加者で、最初期のGREEのような内輪感を感じます。笑。

現在サイトでできることは、


・プロフィール記入
・メッセージ送受信
・友達リンク
・コミュニティ


といったSNSの基本的な機能に限られています。

通常のSNSと違う点は、プロフィール項目に電話番号や、職歴・学歴などがあることと、
それらのプロフィールを自分が設定した公開設定(★~★★★まで設定できます)で、
公開する相手・しない相手を選ぶことができるというあたりです。


あしあと機能が無いことも、サイト内の人を探し回るのに好感が持てますね。
日記などで自己主張させないで、プロフィールの記入と、「何に関心があるのか?」という
意思表示+バーチャルな交流を促すためのコミュニティ機能、という狙いがあるのだと思います。


ただこの機能ですと、たとえば孫正義社長が入会したとたんに、

「友達申請お願いします!」というメールが殺到して、
孫社長は通常の利用には役に立たなくなってしまうことでしょう。
もちろん直接の友人以外にはプロフィール公開をしない、ということも考え方ではあるのですが、
それでは匿名性が上がってしまい、せっかくの実名性の意味が減ってしまいます。


■Linkedinの特徴

その点、本家Linkedinではどのようなアプローチを取っているのでしょうか?


たとえば、私が孫社長とお近づきになりたいとして、

私の知り合いの知り合いが孫社長と友人関係にあるとします。
その場合私は自分の知り合いに、「このメッセージを孫さんのお知り合いの方に回して下さい」

というメッセージを送り、知り合い経由でつないでもらいます。


もしその中で、「こいつを紹介したら私の株が下がるな」と判断された場合は、

私のメッセージは途中ではじかれてしまい、意中の人物には届きません。

現実世界での


「○○さんを紹介して下さいよ!」


「いや-、機会があったらね・・・。」


といって実際には紹介しなかったりする、人間関係の機微をできるだけ

再現しようとしている訳ですね。


逆にLinkedinはその制限を収益手段にもしています。
コンサルタントや人材業界の方など、不特定多数に連絡を

取りたいユーザーは、有料アカウントを取得して、
「検索」→「直接メッセージ送信」をすることができます。

有料だったらWebの距離を縮める機能をフルに使える、という感じが良いのかもしれません。


私も実際にアメリカ人の知人で、「Linkedinで仕事が発生した」という話を良く聞きます。
「安心出来る仕事電話帳」という位置で、インフラとして機能していると言えるでしょう。


■Linkedinのこれからは?
では、本家Linkedinはこれからどうなっていくのでしょう?


LinkedIn初のアプリケーションプラットホームはあくまでもビジネス指向(TechCrunch


10/28に、OpenSocialをベースに、Linkedinがプラットフォームを発表しました。
FacebookやMyspaceのアプリケーションは、よく言えば楽しい、悪く言えばくだらないものが大半ですが、
さすがに仕事で使えるアプリケーションが大半です。


現状は仕事でのお役立ちツール(たとえば、Googleのオンラインプレゼンテーションツールが使えたり、
RSSリーダーが使えたりします。


その中で特に面白いと思ったのが、Huddle Workspacesというアプリケーションです。
ファイルストレージ機能や、掲示板など、簡易的なグループウェアとしての機能が揃っています。

現在、日本では大容量ファイルを送る際に、社内のサーバーにアップロードしたり、

「宅ファイル便」を利用したりしていますが、
もしビジネス上での関係性がSNSで構築できているのであれば、
プロジェクト毎にグループウェアを立ち上げて、社内、社外含めて関係者に入ってもらえば、

ファイルの共有やスケジュール管理が非常にやりやすくなります。


本家ビジネスSNSは、「仕事を見つける場」から、「仕事をする場」に、

進化しようとしているのではないかと思いました。


■日本でのビジネス向けSNSの可能性は?
Linkedinは、2004年から始まり、最も早くマネタイズできたSNSの一つですので、「日本ではやれないのか?」という議論が常に行われてきました。


実際にビジネス向けSNSというジャンルのSNSも、過去、現在共に沢山存在しています。


「日本では転職がオープンではないから無理だ」


「個人情報を詳しく書く土壌にはない」


など、ネガティブな理由があるために流行らない、という話を良く聞いた覚えがあります。

しかし、実際にYahoo!さんが始めれば2日で2000人近くの人が集まるわけで、

多くの人に注目を浴びている分野のはずです。


私は、日本ではうまくいかない、のではなく、うまくいく方法を本気で考えているプレーヤーが少なかったことが、「日本版Linkedin」が生まれなかった理由ではないかと思います。


「個人情報を詳しく書く土壌にはない」


という指摘に関しては、「Yahoo! CU」のように細かい情報公開権限を作れば、

情報を教えたい人だけに本名や電話番号を伝えることが可能です。


では、「日本では転職がオープンではないから無理だ」という指摘はどうでしょうか?
確かに、「○○エージェントネット」とか、人材紹介会社さんがSNSを運営していたら、

参加している時点でまずいですよね。


この点、現在のLinkedinの方向性、「仕事をする場」というアプローチは面白いと思います。
しっかりとしたプロジェクト管理ツールとして利用しなくても、仕事にちょっと役立つツールを集めて、
「ビジネスパーソンだったら利用していて当たり前!?」という状況を作ると、日本でもユーザーが参加しやすいのではないかと思います。


その上で、フリーランスやベンチャーなど、抵抗が少ない層から、

ビジネスでのコラボレーションを生み出すような流れが生み出せれば、
新しい「仕事の場」を生み出せるのではないでしょうか。


Likedinのプラットフォームも、Yahoo! CUも、まだ生まれて一週間ほどのサービスです。
それぞれが今後どのように発展していくのか、注目していきたいと思います。