2-12 伝説の魔王
「久しぶりだな,ラフィエル」
「父上・・・」
真崎は目の前の者をそう呼んだ。彼の目の前には不気味な威厳を放つ魔神が立っていた。その明らかに人間ではない異形の者はゆっくりと息子を見た。
「姿をくらましたと思ったらよりによってこのような所におったとはな。部下どもも引き連れて人間ごっこか?」
「ごっこではない。俺は人間だ」
その言葉を聞いた魔神は大笑いした。
「笑止千万。お前が人間だと?大きな黒い鳥の羽をもち,頭に角を生やし,足に鳥の爪を持つ者のどこが人間なのだ?」
「姿がどうであれ,俺は人間だ」
「冗談を抜かしている場合ではない。魔界へ帰ってこい。勝手に抜け出した罰は受けねばならぬ。いくら魔神のせがれであってもな」
「断る」
「ラフィエル」
「俺は人間だ,それをお前が勝手に自分の子だと・・・悪魔だと言って魔界へ連れて行っただけだろう」
「何を言っているのだ」
「優しかった俺の両親を惨殺した恨みは忘れない。お前には・・・父上には従えない」
「お前という奴は・・・」
「帰ってくれ,俺にはまだすることがいっぱいあるんだ」
「いつからそんな減らず口をたたくようになったのか・・・。それなら無理やりにでも連れて帰るしかあるまい。最近天界が騒がしくなっている。お前のことで一騒動起こるだろうからな」
「俺のこと?」」
「来い。魔界へ帰るのだ,ラフィエル」
「なぜ・・・」
「お前は人間界にいてはいけないのだ。神がお前を狙っている」
「神が俺を?一体それはどういう・・・」
「つべこべ言わずにくるのだ。お前の勝手な振る舞い,もう二度と許さぬぞ」
魔神は真崎の腕をつかむと「はなせ!!」と叫ぶ息子に動じることなく,ふっと消えた。
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