Julie Rose -12ページ目

Julie Rose

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東洋では昔から陰陽五行説による宇宙論が重要な哲学だった。
韓国の食べ物はこのような陰陽五行説の原理を実践しようとした。
すなわち、自分が君になり、君が自分になるという思想を込めて、
食べ物を作る時一つの材料や味を主張しずに調和を重視したのが韓国料理の特徴だ。


韓国料理は秩序なく入り混じっているようにみえるが、各食べ物ごとに宇宙の原理が生きている食べ物だ。
野菜で作って植物性の食べ物と思われる'キムチ'も野菜に動物性の発酵食品である塩漬けが入って
待つ時間を経て、発効の過程を経て、玄妙な宇宙の味を作り出す。


それでは韓国の食べ物に隠れている五行の哲学をうまく具現した食べ物は何があるだろう。
長い冬を越して春になって必ず食べた物は五辛盤(オシンバン)あるいは五葷菜(オフンチェ)だった。
これは、五つの辛い味と色が出るヘッナムル(新鮮な春野菜)の盛り合わせ料理であり、
ネギ、タマネギ、ヒメニラ、ニラ、ヨムギョという刺激的かつ香りが強い植物をいう。
仏教や道教では禁じる植物だったが、一般民俗では和合と融合を象徴する宇宙全体の気運を含む食品と考えてきた。
韓国の食べ物の中心哲学である体を補い、調和を重視する象徴の食べ物である。




薬と食べ物の根本は同じものである。

韓国料理の中心の哲学は'약식동원(薬食同源)'の思想だった。
簡単に言えば。'薬と食べ物はその根本が同じだ'という意味だ。
つまり、いろんな材料を混ぜて栄養価を高めるために炊いたご飯を'薬食'、油で焼いて出した小麦粉で作った菓子類の油蜜菓類を'薬菓'と呼ぶ。
同じコチュジャンでも体によい蜜と固めて入れた牛肉を入れて炒めたコチュジャンを薬コチュジャン、
その他、煎薬、薬脯、さらにはお酒も薬酒と呼ぶ。
基本的に食べ物で薬の効果を期待して調理した。


もとより中国にも薬物料理があるが、中国の薬物料理は蒸し煮と汁物を基本とする食べ物が多いのに対し、
韓国は食べ物を作る時、薬の調剤という考えを持って薬になる多様な材料を'양념(味付け、ヤンニョム䧔)'で使うのが違うところ。
特に薬理活性効果があるニンニク、ショウガ、なつめ、銀杏、キバナオギ、松の実、クルミなどをとても大事な食べ物の材料に使用した。
양념の文字をよく見ると、その中から先祖の食べ物に対する哲学を読むことができる。
약(薬)と념(念)という字を合わせたので、言葉どおり薬を調剤するという感覚で食べ物に味を付けたりした。
양념(ヤンニョム)は、食べ物の味を助けるために使われる重要な食材として
料理を作ることも材料が持っている良い香りや味はそのまま生かして、良くない味は相殺させるため、味付けの양념を使用してきた。
韓国料理で欠くことのできない醤油、味噌、コチュジャンのような大豆を発酵させて得た'醬'類も重要な調味料だった。





審美眼的な美しさと味・材料・性質の調和が特徴である。コミョンとか。




※コミョンとは料理をより美しく、食欲と見栄えを良くするために、仕上げに上に散らしたりのせたりして付け加える飾り物をいう。

例えば、世界人たちが卵を食べているが韓国料理は卵を卵黄と卵白に区分して
繊細なジダンを作ってのせたことで、5色の黄色と白を象徴するコードであり、最後の調理された食べ物の生命を吹き込んだ。


長い歳月の間、韓国には基本的に5つの味がある。酸、苦、甘、辛、鹹
西洋では辛い味を味で見ずに、痛覚に分類していて、我々とは違う味体系を見せてくれる。
韓国は辛い痛覚自体も味で分類して味体系の中にしまい込んだ。
たいていこの5つの味が調和して待つことという発酵の過程を経て発酵の味を出すので、発酵味はある意味では5種類の味の総体論的な味だ。



そして食品材料も5種類の穀物を象徴する五穀(米·麦·大豆・粟・黍)
5つの果物である五果(桃・スモモ・アンズ・くり、なつめ)、5つの動物である五畜
(牛、羊、豚·犬・鶏)を多様に使いながらどちらにも傾いていない総体論的な味の調和美を最優先した。

普通、冷たいと熱いと言う2つの温度秩序体系を重視する西洋と違って、韓国は5つの性質(寒、熱、温、凉、平)を区分してこれを味に応用した。
熱い食べ物を食べても、韓国人は'あ、涼しい'と言える民族だ。


また、味と季節の調和まで考慮して春は酸味、夏は苦味、秋は辛味、冬は塩味の物を大事にして食べた。
春には、冬を越したら我々の体がだるくなってビタミンを必要とする。
やや酸っぱい感じに和えた春の山菜が体に最も良いと思った。
とても暑くて食欲が落ちる夏は、人参、当帰、ヨモギのような様々な薬剤の苦い味(サムゲタンとか)を通じて体の気を補い、
秋には長い冬を越すために予め辛い味で熱気を増し、人間の身体に暖かい気運を与えようとした。
乾燥して厳しい天気の冬に入ると、水分補給のためにしょっぱい味を好んだのだ。






遅さの哲学を示している韓国の食べ物は生存と直結されていながら人たちの肉体と精神に直接的に作用する。 
食べ物は生命を持った誰でも接することであるだけでなく、生のあらゆる部分に影響を与える。 
それで全世界人たちは精神と肉体を豊かにしてくれる食べ物に注目してきた。
そのためか、多忙な物質を中心の現代社会で暮らしを豊かにしてくれるスローフードを通じて'遅さの哲学'を実装している。
 韓国料理は韓国の自然の中でゆっくりと作られる体と心を暖かくて楽にしてくれる、それこそスローの料理である。


韓国人らは何千年の歴史の中で真心と待つことから作られる食べ物を食べることによって精神を透明にし、健康を守ってきた。 
もう韓国人たちは、韓民族の長い歴史を支えてくれたキムチと味噌のような発酵食を
含む全地球的料理である韓食を世界の人たちと分け合うことで、世界人の健康と平和に寄与しようとする。





-チョン・ヘギョン(湖西大学食品栄養学科教授)