
※韓屋(ハノク)とは、韓国伝統の建築様式で作った家のこと。
この韓屋の特徴は、元もとの地形を考慮した家の配置と、季節の変化を考慮した家の構造にあります。
「背山臨水」という言葉に表されるように、後ろには山、前には水が流れる
という配置が良しとされ、冬には厳しい寒さをしのぐための「オンドル」や、夏の通風のため
広く取られた広間である「大庁」と呼ばれるスペースがあります。
全州韓屋村の全景
全州韓屋村、航空撮影
全州殿洞聖堂







咸陽概評文化村の全景。

全州韓屋村。

ソウル北村韓屋村。








※韓屋の哲学
・宇宙
昔、韓国の人々は「天は丸く、地は四角である」と考えていました。
「天円地方」の宇宙観です。韓屋にはこのような宇宙観があちこちに現れています。
重要な、高く作られた建築物では円形が強調され、一般民家では四角い形が広く使われました。
たとえば、寺院や宮殿では円形の大きな柱が、一般民家では角柱が使われました。
つまり、丸い顔で四角い足を持つ人間を小宇宙と見なし、小宇宙の人間は中宇宙の家で生活するのが正しい生き方だと考えました。
宇宙は天地人によって形成されているので数字の「3」は吉数と考えられており、
それは家を建てる際の基準となりました。また、韓屋では世界の生成・変化を説明する陰陽五行説がベースになっています。
瓦は陽の牡瓦と陰の牝瓦がバランスを取り、人の住むところは太陽の差し込む陽宅(風水の考え方の一つ。
陽宅風水は家相ともいいます)で、奇数の間を設けるという決まりがあります。






・自然
韓屋には、自然との調和を模索し、自然の変化に注目することで理想的な住居空間を
建てようとした、風水説に基づいた韓国人の考え方が盛り込まれています。
風水説は土、水、風の活用できる場所を選ぶ「経験の科学」であり、「智恵」であるといえます。

穴(혈):地脈の中で「気」と「情」がもっとも多い場所祖山、
宗山(조산, 종산):「穴」の裏遠くに離れている山々
主山(주산):「穴」の裏の高い山
案山(안산):「明堂」の前の近くの小山
朝山(조산):「案山」の向こうの、遠くの高い山
明堂(명당):「穴」の正面。青龍と白虎によって取り囲まれている場所
左青龍(좌청룡):左の山
右白虎(우백호):右の山
内左青龍(내좌청룡):左の山に囲まれている山
内右白虎(내우백호):右の山に囲まれている山
内水口(내수구):内側の方にある、川の合流する場所
外水口(외수구):外側の方にある、川の合流する場所



・人
韓屋に座っていると心身が均衡を取り戻し、ゆったりとした気持ちになります。
狭い空間でも窮屈に感じません。それは韓屋が人の体を重視した構造になっているからです。
韓屋の基本構造は人間の体と深い関わりを持っています。すべての空間は人体と調和する大きさと動線に合わせて作られます。
たとえば、板の間に続く部屋の敷居の高さは肩幅といっしょで、座った時、楽に肘が付ける高さとなっています。
そして主に座って生活する部屋は立っていることの多い板の間より低くなっています。