今日は、ちょっとお話しにくい「悲劇の花嫁」のお話です。
アメリカ時代のことですが、
カップル(現地人&日本人含)は都市から各教会に向かうまで、
通常リムジンで片道1時間程かかって移動することになります。
ローカルの挙式の場合は、たいていご自宅でのお支度。
海外挙式のカップルであれば、市内のホテルでお支度を済ませ、
そこから、新婦はウェディングドレス、新郎はタキシードで、
プランナーと共に、移動車のリムジンに乗り込みます。
日本人の海外挙式の場合、あくまでもカップルは短期滞在ということで、
その土地にも慣れてない方が多く、非日常的な自分の姿、挙式を控えた緊張からか、
リムジンでの移動中、気分を悪くされる方が非常に多かったのです。
特に、ご新婦様!!
慣れないウェディングドレスを着て、
緊張からかホテルで食事もしっかり取れておらず、空腹のまま片道1時間以上の道のり。
正直、かなりキツイと思います。
実は、私も初めて、挙式のメインアテンドを任されることになった時、
前日の夜は緊張のあまり食事がノドを通らず、聖書の和訳を何度も読み繰り返し、
ほとんど一睡も出来ない状態でした。
そのまま挙式当日を迎えてしまい―
朝は顔が引きつった様子で、
ルームメイトからは「大丈夫?」と声を掛けられ、
教会についてから、頭の中が真っ白になってしまったことをよく覚えています。
カップルのお二人はもちろんですが、
私たちアテンドも、結婚式というものは何度回数を重ねても、
やはり、それなりの緊張はするものなのです。
えっと、話が反れてしまいましたが・・・
お話を戻して―
ウェディングドレスを既にご試着されたことのある方はもうご存知だと思いますが、
ドレスは比較的タイトに着用するものです。
普段の洋服とは違い、体にフィットするように、
キレイな体のラインを描くようにお召しいただくものです。
更に、ウェディングドレスの中には、よりラインを美しく見せるために、
インナーをお召しいただきます。
インナーとは矯正下着のようなモノなので、
体の締め付けが強く、長時間着用するのは体に大きな負担を与えます。
でも、挙式の時だけは「一番キレイな姿でありたい!!」という女性なら誰しもが思う願望があり、
90%以上の方は、インナーを着用されていますが・・・
アメリカの場合、
教会までの移動は、どこも片道1時間。
ウェディングドレスとインナーとで細い体を締め付けられたご新婦様は、
血流が悪くなり、空腹から胃液が溜まり、
そして緊張のあまり―
「オエっ・・・」
と、ウェディングドレスを着たまま車中で悲惨な姿に・・・。
お分かりですよね?
教会へ向かうリムジンの中、ご新婦様は気分を悪くされ、
ご新郎様にもたれながら、自分のドレスの上に嘔吐してしまったのです。
これは、ホント誰が悪いという話じゃないのです!!
ただただ、お気の毒としか言えません。
結局、そのカップルは、その日のお式を取り止めにし、
翌日改めてお式を執り行うことになりました。
その後の私たちプランナーの対応としては、
移動中は、ドレスのバックジッパーを開けたままでもOK!とご新婦様にお伝えし、
無理をなさらず走行中でもお声を掛けていただくよう、
すべてのカップルに事前にお話するようにしました。
でも、このようなケースは、
残念ながら、その後も何度か遭遇してしまいました。
やはり過度の緊張からか、当日、
気分を崩される方は非常に多いということですね。
皆さん、これは他人事ではありませんので、ご注意ください!!
私からのアドバイスとしては、
挙式に向かうにあたって、空腹は絶対に避けること。
そして、
披露宴で食事が出るからと言って、パーティのお料理に期待しないこと。
それらは、あくまでもゲストのためのお料理だと思って、
ご新婦様は事前に軽い食事を取っておくように心がけましょう。
メインの二人が、披露宴内でガツガツ食事をしていたら、
やっぱり傍から見るとあまり美しいものではないのです(笑)。
ウェディングドレスを着用する前には、絶対に空腹を避け、
どんなときでも、多少の水分を摂取することを忘れずに!!
あなたには、結婚式が悲劇の思い出にならないように願っています。
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