その昔 沖縄を旅した | 映画解釈 (感想でも評論でも批判でもなく)

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この記事は Perfumeの事ではありません ごく私的な思いで話です

興味のない方はスルーのほうこうで…(^o^)




















レコード店で働いていた時の先輩が、友部正人を聴け と強引に勧めてきた

「どうして旅にでなかったんだ」というフレーズに感化された僕は、オートバイで日本一周の旅にでた。

今から約30年前の話だ。

沖縄に向かうフェリーの中で、帰郷する父娘と知りあった。

東京でしがないミュージシャンとして働いていたが、母親がいなくなり帰る事にしたという

幼い娘さんは僕にすごく懐いた

「那覇で泊るところある?うちくれば?」そんな優しい言葉に甘えさせてもらった

小さな庭にミニバナナの樹があった。

夜にはご家族と一緒に食事をいただき泡盛をご馳走になり、昔話を聞かせてもらった

右側通行 爆弾処理 ベトナム出兵前夜のパーティーでの演奏…

翌日、町中をライフルむき出しで移動している米軍兵士と出会った


自分の想像していた言葉が どんなに軽いものかというのを実感した




名城ではモクマオウの日陰で一人の酔っぱらった老人と知りあった

彼はエロ本を僕にくれた

かなり酔っているようで、沖に停泊中のグレーの戦艦を指差してなにかを呟き始めた

ウチナーグチだろうか? 何を言っているのかわからない

彼の表情は怒っているようにも悲しんでいるようにもみえた

その時、二機の戦闘機が真っ青な空間を爆音で切り裂いていった


自分の想像していた 言葉が どんなに軽いものかというのを実感した



ここは米軍で持っているんだ…そう寂しそうに話していた店のママさん

看板は全て英語だった


安波から奥港へ向かう途中

公民館らしき建物から三線の音が聞こえてきた

窓から明かりが漏れていた

子供たちが沖縄民謡に合わせて踊りの練習をしている

その風景をみた瞬間 僕は泣いてしまった


自分の想像していた 言葉が どんなに軽いものかというのを実感した痛みに僕は泣いてしまった

この僕の痛みの数千倍もの痛みを抱えている沖縄の地

いや、数千倍どころではない…僕なんかには永遠に理解できないほどの深い傷みを抱えている沖縄という地


 僕は自分の言葉の軽さを恥ずかしいと思った