$経営者100人インタビュープロジェクト

≪氏名≫
小関 淳


≪生年月日≫
1977年4月4日


≪出身地≫
山形県中山町


≪出身校≫
日本大学商学部


≪経歴≫
高校を卒業と同時に上京し、大学4年、アパレル5年、飲食3年勤めたのち、29歳で
山形へUターン。
2006年10月に黒沼畜産㈱現社長黒沼望と齋藤と ともに共同経営にて当店を創業。

王様の焼肉くろぬま


■インタビュー

中川
「経歴を拝見しましたが、ずっとアパレル関係のお仕事をなさっていたんですね。
なぜ飲食店、しかも焼肉屋を始めようと思ったのですか?」


小関さん
「僕が東京に居る頃、壁にぶつかってアパレルを辞めて、何をしようかなぁと、
色々な方に相談させていただいた時期がありました。
ただ漠然と何か起業したいなと思っていましたね。

そんな話を当時地元山形での飲み仲間だった黒沼にもしたところ、
一緒に飲食店をやらないかと誘われたんです。
彼にはそういう夢があったみたいで。
黒沼は当時から、
会うと元気がもらえる、オーラの出てる(笑)、そんな人間でした。
僕自身、社会に出てみて、会社員には向かない、自分で何かやりたいと
思っていたので、すぐOKしましたね。

それからは、自分なりに東京の飲食店でサービス力のあると思うお店をリストアップし、
それらのお店を見て回り、吟味し、ここだと思ったお店で3年間修行をさせて頂きました。
そして、3年前に3人で共同出資し、生まれ故郷の中山町でお店を開くことができました。

場所は黒沼畜産の経営する焼肉店の跡地。
なので、出すお店も焼肉屋。
出店の際の初期費用はかなり抑えることができますしね。
ちなみに、黒沼畜産は60年以上もの歴史ある素晴らしいお肉屋さんです。
現在でも信頼のあるお店です。」



中川
「なるほど。それにしても全く違う畑に行くのには勇気も必要ですよね。
アパレルを退職なさるとき、抵抗はありませんでしたか?」


小関さん
「そうですね・・・。
一社目のアパレル会社では自分のやりたい仕事と
会社側の意向にズレが生じたため、辞めました。
僕は現場に立っていたいという気持ちでしたが、上司は商品管理やバイヤーのサポート
のような数字管理メインのキャリアアップを望んでいました。

二社目のアパレル会社では念願の現場(販売)でした。
でも働かせて頂いてるうちに、
自分の取り扱っている商品を本当にイイと思ってお客様に勧めているか、
疑問を持ち始めました。
大切なお客様は僕を信用して買ってくださるわけですからね。

自分がお店を持つなら、自信を持ってイイと思える商品だけを取り扱えるし、
現場にも立てる。
そう思うと自分で店を出すことは大変魅力的に感じました。
ですので抵抗は特にありませんでしたね。」


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中川
「納得しました。今までの人生で失敗した経験はありますか?」


小関さん
「うーん、私自身失敗を失敗と捉えないというか・・・。
すべて後々に生きてきているんですよね。
辛かったことはあります。
アパレルに勤めているときに、なかなか周囲から認められないという時期がありました。
信念というかビジョンというか・・・僕が会社と違う方向を向いていたんですね、きっと。
あと飲食店で修行をしているときに、アルバイトとして入社したんですが、
年下の女の子の先輩に
『見てるだけでイライラする!!!』なんて言われたこともあります(笑)。」


中川
「うーん、私なら耐えられないと思います・・・。」


小関さん
「確かに、無目的に働いているならそうかも知れなかったですね。
しかし僕は『絶対に自分の店を持つ!!!』という想いがあったので、
やり通す事ことができたのだと思います。
バイトからそのお店のリーダーまで上がれたことも、
やはり目標があったからだと思いますね。」



中川
「なるほど。これまでの人生で学んだことなどはありますか?」


小関さん
「『信頼関係の大切さ』
です。単純ですが、一番難しいことですよね。
人と人とのつながり、コミュニケーションの大切さというのは本当に感じます。

あとはすべてのことに『感謝する』気持ちですね。
お客様・地域の方・スタッフはもちろん、出入りしている業者さんや家族にも
感謝する気持ちを忘れないようにいつも心がけています。牛さんにもね(笑)」



中川
「人から信頼されるために大事なことはありますか?」


小関さん
「自論ですが、まず『自分からオープンになる!』ということですね。
私の名刺にも生年月日や経歴、趣味などを掲載していますし、
お店のメニューと一緒にプロフィールを記載したものを置いています。
ホームページのブログで僕たちの日常も公開しています。」



中川
「こういう店長の顔が見えるお店というのはなかなかないですよね。」


小関さん
「ありがとうございます。
うちの店では黒沼畜産と共同でニュースレターも発行しています。
常連さんにインタビューするコーナーなんてのもあります。
すべて、人と人との繋がりを大事にしています。」


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中川
「何度も通いたくなりますね。ではお店のビジョンを教えていただけますか?」


小関さん
「ありがとうございます。ビジョンとは全く違うかもしれませんが・・・
『現場を大事に!』ですね。」



中川
「小関さんの話に何度も出てきますね。」


小関さん
「そうですね。アパレルをしているときから強い想いがありました。
リピーターになっていただくための仕組みや手法を練ること作ることも
すごく大事だと思いますし、
常連さんとのコミュニケーションもすごく大事。
そういう意味では、うちのお店では、
出来る範囲でお礼状やバースデーカードなんかも
送らせてもらってます。

でも基本は現場。
お店にいらしたお客様にハッピーに、元気に、なっていただく。
そのためには、現場でお客様から 何を汲み取れるか。
どうしたら悦んでいただけるか。
そして、感謝の気持ちをどう伝えるか、それが重要だと思います。
そのために仕組みや手法を考える。」


中川
「確かにそうですね。では現在、問題や悩みなどはありますか?」


小関さん
「そうですね・・・。
また私が楽天的といいますか・・・。
悩みを悩みと感じないといいますか・・・
あえて挙げるなら、2店舗目を出したいのでいい物件が早く出てこないかな~と
考えてるくらいですかね(笑)すみません。」



中川
「前向きで明るくなりますね。小関さんの人柄に惹かれてお店に訪れる人も多いこと
がよくわかりました!」


小関さん
「ありがとうございます(笑)
このご時勢ですから企業は価格競争に走っています。
でもそんなコストダウンできるのは大企業ならではです。
僕たちみたいな個人経営の店は常にギリギリの価格で提供していますから、
値引き以外でお客様に満足していただけることを常に考えていますね。」



中川
「なるほど。それでは最後に就活生に向けて一言お願いします!」


小関さん
「とりあえず、好きなことをやってみる!ですね。
正社員とかアルバイトとか派遣とか、形式にこだわらない方がいいと思います。
やりたい業界があれば、とりあえず入ってみましょう!」



中川
「ありがとうございました!」


取材日時:2010年1月21日
記事執筆担当者:人文学部4年 中川 昌美

■プロフィール


経営者100人インタビュープロジェクト

≪氏名≫

高木 孝治



≪生年月日≫

1975年10月



≪出身地≫

福島県伊達市



≪出身校≫

県立福島高等学校



≪経歴≫
工務店の2代目として生まれる。会社を継ぐべく大学進学を志すも、
予備校在学中に父が急逝し会社が倒産し挫折を経験する。
そんな中、偶然出会った古民家の記事を見つけライフワークにすることを決意する。
建築評論家 平良敬一先生、建築家 鈴木喜一先生と出会い
古民家をやるために設計事務所を辞め大工へと転身。
2006年に独立し、「古民家ライフ」の運営を開始する。
(古民家ライフ ホームページより抜粋)

古民家ライフ ホームページ


■インタビュー


≪古民家との出会い≫

父親が急逝し、働かざるを得なくなった状況で出会いました。

本当に何気なく目にした雑誌に古民家の記事が載っていたんです。

その瞬間、直感的に思ったんです。「これしかない!」って。


≪日本の技術を残す!≫

今は、大工をやりたくても出来ない人、何処へ行ったらいいのか分からない人
そんな方が結構います。
自分もその一人でした。
そういう人たちが腕をふるって仕事をしたり、
若い人たちが修行をしたりする「場」をつくって行きたいです。

それが私にか出来ないことだとすれば、
そこに力を注ぎたいです。

そして、それを受け取ったお客様が喜ぶ顔が見れたら最高ですね。



≪祖母の死は大切なメッセージ≫

今秋に祖母が88歳で亡くなったんです。

やっと病院を退院し、1年かけて私が建てた自邸を見に来る前日のことでした。
旅館も予約し、祝杯ムードになっていたんです。そうしたら突然電話が来て・・・。

なんだか振り返ると節目節目では、こういうことが起きるみたいですね。

このことで「世の中は思い通りに行かないのが当たり前」という
強烈なメッセージを受け取りました。
そして、その最後に「だから楽しい」という言葉を自分で付け加え、
それで腹をくくりました。

「まだまだ覚悟が足りないぞ」っていうメッセージでもあったのかもしれませんね。



≪タテの糸≫

世の中には通さなければいけない筋があると思います。
その筋を通さないと矛盾が生まれます。

時代時代で変化するのを「ヨコの糸」だとすれば
時代や状況に左右されない、自分の中で変化しないもの、
それを私は「タテの糸」と考えています。

そして、この「タテの糸」を通す、ということを大切にしています。
時代の潮流に乗って一気に儲ける方もいます。その反面、一気に失うこともある。
しかしコツコツと地道に筋を通し、信頼を得ながらしてきたことは失いにくい。

それが私の場合は「日本のいいもの、知恵を残し受け継ぐこと」なので、
この私の「タテの糸」を微力ながら通し続けようと思っています。



≪人との出会い≫

人と出会うことはとても刺激的です。

私も古民家を始めるときに様々な方からお話を伺いました。

電話でアポをとるときに「今から来て」と言われ、

片道3時間かけて訪問したことがあります。


人との出会いで人生は変わります。

あと前向きな人など、いい流れの人と付き合うことも大切ですね。


経営者100人インタビュープロジェクト

≪本には答えが書かれている≫

「NPO法人 読書普及委員会」に所属しているほど、常日頃本を読んでいます。
小説、ビジネス書ジャンルは問いませんね。
でもすべてに共通していることは「本には何かしらの答えが書かれている」ということです。
また、一行でも一言でもいいから自分にとってためになる言葉を探しながら読みます。

それは宝探しにも似ていますね。

実際に著者の方にもお会いしますが、実際に会うとまた違ったものが得られます。

いずれにしても迷ったときに本を読むことはお勧めですよ。


≪これからのこと≫

実は今、やっとスタート地点に立った感じがしています。
これから新しい事が始まるワクワク感とでもいうのでしょうか。

やりたいこともまだまだあります。

大工を始めて10年になりますが、今まで続けてきたことがやっと芽吹いてきました。

「日本のいいもの、知恵を残し受け継ぐこと」
それを忘れず、自分も含め係わる方全てが笑顔になり、
幸せになるような仕事をして行きたいです。

■記事執筆者

山形大学人文学部4年

中川 昌美



■プロフィール



氏名:渡邊岳已



会社:株式会社カック



事業内容:1984年創業以来、テレビ・ラジオ番組制作、コマーシャル制作、企業PV

制作、など映像制作を行っている。



経歴:山形南高校卒業後、カリフォルニア大学に留学、映像を学ぶ。留学中にアメリ

カ同時多発テロのドキュメンタリー映画を制作。2006年、父の跡を継ぎ、株式会社

カック代表取締役に就任。







■インタビュー



後藤:学生時代は何をしていましたか。当時から現在の仕事の方向性を意識していま

したか。



渡邊社長:昔から映像が好きで、父の影響もあり、「映像」を意識していた。当時、

山形にはYTSとYBCの2局が放送していた。景気もよく、映像分野にとって良い

環境だったので。

  





後藤:高校卒業後、留学されていた頃のことを教えてください。



渡邊社長:機材や環境・設備が国内よりも充実していたことから、アメリカに留学し

た。もともと、英語は得意だったが、やはりコミュニケーションをとる上で、伝えた

いことを伝えられないという苦労はあった。日常的なこともそうだが、専門分野(映

像)の話ではますますそれが増えた。大切なのは、言葉での伝え方がわからないとし

てもアピールをすること。







後藤:留学時代に作られた9.11事件のドキュメンタリー映画はどういった経緯で

作られたのですか。



渡邊社長:9.11事件は当時のアメリカにとって初の本土への攻撃であり、初の脅

威だった。デモやプロパガンダが盛んになり、正義の名の元に、あらゆる動きがアメ

リカで起こっていた。しかし当時は東海岸側への報道が目立ち、西海岸側でのそう

いった動きは表に出ない未曾有の混沌とした部分だった。それを自らインタビュー

し、ドキュメンタリーという形で世間に伝えようと考えたのがきっかけ。







後藤:仕事での目標は何ですか。



渡邊社長:利益を出すこと、そのためには需要を生む会社であること。それから地域

密着型であること。







後藤:映像の仕事では何が必要ですか。



渡邊社長:時代の流れに平行にあること。時代のニーズに応えること。宣伝という立

場においては、定番にとらわれず、タイムリーなモノを1から作っていく必要がある

から。







後藤:人生経験から言える学びは何ですか。



渡邊社長:自分を理解することの重要性。自分の興味は何にあって、自分はどんな性

格で、アイデンティティ・キャラクターは何なのか。そういうことは会社は教えてく

れない。







後藤:渡邊社長はそれではどういった人なんですか。



渡邊社長:一言で表すと「好奇心・追求心・探求心」ですね。仕事柄、何を生かせる

かわからないから、何についても、そういった気持ちが必要になってくるから。







後藤:映像の道を歩んでいて迷ったことはありますか。



渡邊社長:大学4年時に、外資産業が好調だったので、バイリンガルや留学生には就

職先は引く手あまたでした。仲間内で、「映像ではない仕事に就いたからって、自分

のしたいことができなくなるわけじゃない」と言った人がいて、これはすごい衝撃で

した。私は、『映像の世界で勝負したい。アマチュアじゃなくてプロとして実力を試

したい』という気持ちから今の状況になりました。自分のやってることに疑問を持つ

と、人は進めなくなる。







後藤:最後に、就職活動を控えた学生に向けて、一言お願いします。



渡邊社長:自分から手を挙げてください。受身ではなく、積極的に自分はここにい

るってアピールをしてください。そうしないと誰にも気づいてもらえません。そし

て、そのためには自信を付けて下さい。





後藤:どうもありがとうございました。





記事作成 山形大学人文学部三年 後藤香久美

■経営者プロフィール
 


経営者100人インタビュープロジェクト

≪氏名≫

井上 茂


≪会社≫

株式会社 桑名園本店

http://www.sakura21.info/


≪事業内容≫

お茶とカフェとギャラーの新スタイル複合ショップ「茶蔵(さくら)」をプロデュース。

現在山形県内3ヶ所(山形・米沢・南陽)に「茶蔵」を展開。

おしゃれな店作りと美味しいメニューで好評を博している。



■インタビュー


≪猪野≫

今の事業を始めたきっかけは何ですか?


≪井上社長≫

当時東京の大学に行っていたのですが、卒業式の前日に父親が亡くなってしまったので、それまで父親が営んでいた事業を急遽受け継ぐことになりました。それがきっかけです。


≪猪野≫

急に事業を継ぐことになって大丈夫でしたか?


≪井上社長≫

いいえ、最初は何もわかりませんでした(笑)なので現場のことは社員にお願いして、自分の会社の事業内容を把握することから始めました。


≪猪野≫

それでは今までで一番大きい失敗は何ですか?


≪井上社長≫

失敗はたくさんありすぎて、ちょっと思い出せないな(笑)


≪猪野≫

そうですか(笑)では、失敗を乗り越えるコツを教えてください。


≪井上社長≫

逃げないことです。「あなただったら解決できるよ」と神様が試練を与えてくれたと思うのです。


≪猪野≫

なるほど


≪井上社長≫

『結果』というのは、自分の『気持ち』と『能力』と『行動』の掛け算だと思います。『能力』と『行動』は0から100までですが、『気持ち』は0からではなく-100から100まであります。『気持ち』がマイナス(ネガティブ)では、マイナスの結果しか出ません。『気持ち』をプラス(ポジティブ)にしておくことが大切です。


≪猪野≫

経営をするうえで大切にしていることは何ですか?


≪井上社長≫

「我よし、他よし、世間よし」という言葉を大切にしています。つまり、自分にも相手にも世間にも、みんなにとって良いかどうかということです。


≪猪野≫

魅力的な商品やサービスはどこから生まれるとお考えですか?


≪井上社長≫

私も含めうちのスタッフは「お客様にもっと楽しんでもらえるには!」という意識を常に持って仕事をしています。『感動』と『感激』と『意外性』ですね。お客様の心に残り、「すごい!」「なるほど」と思ってもらえるようにするにはどうたらいいか いつも考えていますね。

それがサービスや商品やメニューに現れ お店に魅力になっていると思います。


≪猪野≫

なるほど。それが成功の秘訣なんですね?


≪井上社長≫

成功しているという自負はありませんが、やっぱり人が一番大切だと思います。一人でできることは限られています。みんなが「お客様にもっと喜んでもらいたい」という同じ思いを持っていることが大切なんですね。「お客様の生活がもっと楽しくなるように」という視線を常に持っています。


≪猪野≫

僕も茶蔵は大好きでよくお茶に来ます。

この素敵なお店のアイデアはどこから出てくるのですか?


≪井上社長≫

私は流行っているお店によく行きます。そして、「なんでこのお店は流行っているのだろう?」と考えます。そこには必ずお客様をひきつける魅力と理由があります。そうやって学んだことを自分のお店で活かしています。


≪猪野≫

新しく人材を募集するとしたら、どんな人材に入社してもらいたいですか?


≪井上社長≫

前向きな人、協調性のある人、素直な人です。前向きな人というのは、物事をプラスにとらえることができる人ということです。同じ状況でもプラスにとらえる人もいればマイナスにとらえる人もいますからね。協調性のある人というのは『目配り、気配り、心配り』ができて相手を思いやれる人ということです。感謝やお詫びの言葉がすぐでる素直な心も大切ですね。


≪猪野≫

大学生のうちに学んでおいて欲しいことは何ですか?


≪井上社長≫

ぜひ大学生のうちに社会人としての基本的なことを身に付けてほしいですね。特に大切なのが挨拶。挨拶一つで相手に与える印象は大きく変わります。ポイントは自分がどんな挨拶をするのかではなく、相手にどう伝わるかです。自分がちゃんと挨拶したつもりでも、相手にそれが伝わっていなければ意味がありません。相手が気持ちよく爽やかな気分になれるように意識して挨拶をすることが大切です。


≪猪野≫

なるほど、常に相手の立場で考えることが大切なんですね。

本日は大変お忙しい中取材に協力していただきありがとうございました。


≪井上社長≫

ありがとうございました。



取材編集者:山形大学理学部4年 猪野裕介


【氏名】荒井 要雄 専務取締役


【生年月日】昭和54年2月17日


【出身校】山形大学工学部物質工学卒業

山形県山形市に生まれ、山形中央高校を卒業後山形大学工学部へ入学。

その後大手保険会社に就職。3年間勤めた後に現在の会社に入社する。



《インタビュー》

【なぜ、今の事業を行っているのですか?】

父親の後を継ぎたかったからですね。

一度は就職しましたが、それも「行く行くは家業を継ぎます」という前提での入社でした。3年間勉強させてもらい、今に至ります。


【会社のビジョンを教えてください】

山形では保険や金融に関しての意識がまだまだ低いです。

そこをお客様が自ら考え、納得するプランを選択していただくという買い手主動の意識に変えて行きたいと思います。


【今後の目標などがありましたら教えてください】
「保険屋」を脱することです。


【保険屋を脱することというのは?】
ファイナンシャルプランナーという立場まで地位を上げていきたいですね。

保険というのは人生でも家に次ぐ大きな買い物のひとつです。

適切なプランで資産運用のお手伝いをしてきたい。

ただ単に生命保険や損害保険のご案内をするのではなく、その人の人生を設計するお手伝いをしていきたいです。


【山形で仕事をする上で大変なことはありますか】
資産運用に関して真剣に考えていない人が多いですね。

この先年金を貰える保証はありませんし、自分で安心して生きられるためのプランを見つけ出さなくてはいけません。
その意識付けが難しいですね・・・。


【市場規模はどうでしょうか】
市場規模はかなりありますよ!

保険に加入してる人すべてがお客様ですから。
不況と言われますが、実は私たちにとってはチャンスなんです。
少しでも無駄を出したくないためプランの見直しを図るお客様が多いんです。


【仕事でつらいことはありますか】
抱えるプレッシャーは大きいですね。

社員の生活を考えなくてはいけませんし。
それに上の人間は、絶対に疲れたや忙しいという姿を見せてはいけないと思いますので。


【逆に楽しいことはありますか】
たくさんありますよ。

お客様に感謝していただけた上にお金までいただけることですね。

あとは会社の名前でお付き合いさせていただくのではなく、僕「個人」の力量が問わ
れることですね。


【日々モチベーションを保つための秘訣はありますか】
「楽しい」や「幸せだ」ということを意識的に口にしています。

言葉を発すると自然と心が追いついてきますよ。


【企業に勤めているときと今を比較するとどうでしょうか】
今の方が断然楽しいですね。イヤな上司もいませんし(笑)
先ほども言ったように、「会社」とのお付き合いではなく、僕「個人」とお付き合い頂
けることがなにより楽しいですね。


【今までにした失敗などはありますか】
いっぱいありますよ。
新卒で入社したときビジネスとプライベートの境目を曖昧にしてしまったことがありま
した。お客様に失礼なことをしてしまってもきちんとした謝罪を入れず、取引が飛んで
しまったという失敗があります。


【荒井専務はお若いですが…20代の頃に戻るとしたら何をしますか?】
後悔しないために、寝ないで遊びます(笑)
というのも20代で体験したことは絶対その後の人生で役に立ちます。

何事にもやりたいことにチャレンジしたほうがいいと思いますよ。
皆さんには「ヒマ」という言葉を使う間がない生活をしてほしいですね。

時間がもったいないので。

【もし大卒新人を採用するとしたら、どんな人材に来てほしいですか?】
お客様と話せて、素直な人ですね。
知識は必要ありません。入社後にすべて教えますので。


【最後に就活生にメッセージをひとこと!】
まず、働いてみましょう。間口を広げることも大事ですね。
そして就活が終わったら目いっぱい遊んでください。

「遊んだ経験」と言うのが後々役に立ちますから。



ご多忙な中、インタビューに答えてくださいましてありがとうございました。


取材日時 2009年10月19日

インタビュアー 山形大学人文学部4年 中川 昌美