最初に自分の現時点での結論を述べようか。

安楽死は是でも否でもない。

が、死ぬべきときに死にたいと、死なせて欲しいと思う気持ちは理解できるし、自分もそうするかもしれない。

が、安楽死に逃げず死にざまを見せるべき人に見せることは、身体的にも精神的にも非常に苦しいことだとは思うが、次代のためになさねばならないのかとも思う。ただ次代の者は早く自分の負担を除きたいと思う場面も絶対にあるだろうとは思うが。

って、何言ってんだか…@苦笑


クローズアップ現代+やNHKスペシャルなどで過去に放送された、 不可逆な疾病をもつ日本人がスイスでの安楽死に最後の希望をつなげる話 を見た人も多いと思う。先週新たにTBS報道特集でもスイスでの安楽死を取り上げたらしくXの上位に連ねていたね。

放送大学で今のところ唯一興味をもった科目、 死生学のフィールド にもある意味つながる話しなんだが、死をどう迎えるかを選ぶ権利が、所謂、世間の常識にそれとなくあったタブーをいま超えつつあるんだろうね。そもそもそのタブー視されていたものに意味があったのかも含め再検討再評価が必要な世の中になったってことかな?


昔、岩手を舞台にしたある剣道漫画で父親が、病魔と戦う様を子供に見ていろと話す場面があってね、最終的には父親は亡くなるんだけどその過程は感動的であったわけ。その頃ならそれに感動した人の方が多かったと思うんだよなぁ。。


そんな価値観の自分とここ最近の世論の変化のスピードはなかなか折り合いがつきにくい。死生観ってものに対する変化のスピードに主観的にも客観的にもついていけてないと思ったり。。。


ただね、この安楽死という制度についていけてないのはこれらを行っている国々も同じようで、意図しない結果や弊害が出始めているみたい。


これは昨年末に発売された本でね、一時期品薄で手に入れるのにも苦労したんだけど、最後の希望として光り輝く安楽死 なんてのはあくまで理想で、現実は問題が噴出していることが彼の国での例を上げながら書かれている秀作ルポとしてまとまっているぜひお勧めの一冊。

まあまだ過程で模索している最中といえばそうなんだろうけど。。。

安楽死がコンビニエンス化し、死ぬべき必要がない人達が死を選ぶ、また、弱者は死を選ばざるを得なくなるリスクもはらんでいることなど、非常に興味深く読めたのでここで紹介させてもらいました。
気が向いたらぜひ是非ご一読を!