⑦記憶喪失の人
1年ぶりに彼に会えたときの日記には
「会えるなんて夢みたいで会えちゃった。
本当に夢みたいだった。
幸せだった。
一緒にいられるだけで
本当に本当に夢みたいで幸せだった。」
と書いていた。
会っているときはすごく幸せで、
でも悲しくて
一緒にいる幸せより悲しさの方が
大きくなりそうでほんとは辛かった。
みたいなことも書いてた。
これを読んだとき、いろんな気持ちが蘇ってきた。
そんなに思ってたんだなぁって。
思い出すだけの時は
「あった」ことだけだったのに。
あの頃何を感じて何を
思っていたのかを思い出した。
すっかり忘れていた。
こんな思いをしてまで好きだったんだなと。
まるで記憶喪失の人が思い出すみたいに
頭の中の引き出しが開いた感じがした。