◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
トピックⅠ 労働保険料の申告
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
毎年6月になると
労働局より、「労働保険 年度更新」の書類が届きます。
何気なく計算し、支払っている労働保険料ですが
どのような仕組みになっているのか
改めて確認していきましょう。
なお今回は継続事業についての年度更新となります。
建設業等の有期事業に関する労働保険料の計算は
別になりますので、ご注意ください。
□ 労働保険料 年度更新とは
労働保険とは、一般に
労災保険と雇用保険を合わせた保険をさし
年に1回、保険料を計算して申告し、納付します。
新年度に「概算保険料」として、
概算で計算した保険料を先に申告納付し、
その後支払われた1年間の賃金額を集計して
「確定保険料」を算出します。
この「確定保険料」と「次年度の概算保険料」を合わせて
申告納付する手続きを「年度更新」と言います。
算定の期間 : 4月1日~翌年3月31日勤務分の賃金額
申告・納付期間 : 6月1日~7月10日まで
また石綿健康被害救済法に基づく「一般拠出金」も
年度更新とあわせて申告・納付することとなっております。
□ 保険料率
労災保険、雇用保険には「保険料率」があり
業種によって料率が定められています。
労災保険
労災保険率表により、88/1,000~2.5/1,000に区分され
業種ごとに料率が定められています。
例えば、
林業 60/1,000
卸売業・小売業・飲食又は宿泊業 3/1,000
などです。
労災保険料はほかの保険と異なり
全額が事業主負担であり、労働者は保険料を負担しません。
なお令和3年度の労災保険料率は、
令和2年度の料率と変更はありません。
厚生労働省 令和3年度の労災保険率について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/rousaihoken06/rousai_hokenritsu_kaitei.html
雇用保険
雇用保険料率は、事業の種類により3つに分かれており、
また労働者負担率と事業主負担率が毎年定められています。
労働者負担 事業主負担
一般の事業 3/1,000 6/1,000
農林水産・清酒製造事業 4/1,000 7/1,000
建設の事業 4/1,000 8/1,000
労働者負担については、毎月の給与から天引きし
事業主負担と一緒に申告・納付します。
事業主負担の料率が労働者より高い率になっている理由は
事業主に対する助成金やジョブカード制度の構築など
失業の予防、雇用機会の拡大、労働者の能力開発等に資する
雇用対策に使われる費用に充てているためです。
雇用保険料率も、労災保険同様に
令和2年度の料率と変更はありません。
厚生労働省 リーフレット 令和3年度の雇用保険料率について
https://www.mhlw.go.jp/content/000739455.pdf
□ 労働保険料の延納
労働保険料は要件により、3回に分割しての延納が認められています。
概算保険料は原則、確定保険料と同額で申告しますが
その概算保険料の額が40万円以上
(労災保険、雇用保険のどちらか一方の
保険関係のみ成立している場合は20万円以上)の場合、
納付を分割して納めることができます。
1回目 7月10日
2回目 10月31日
3回目 1月31日
申告の際に、分割するのか一括で納付するのか
選択できるため、申告期限である7月10日までに確認しましょう。
□ 申告の賃金額
年度更新の申告書に記入する賃金額は
4月1日~翌年3月31日まで勤務した分の賃金の額となります。
支払った月で判断するのではないことに注意しましょう。
例えば、3月31日締め、4月20日支払いの事業所は
4月20日支払い分までを前年の年度更新の賃金に含めます。
また、賃金には、
基本給、各種手当(通勤手当含む)、賞与など
名称に関わらず労働の対償として支払う全てのものが含まれます。
ただし結婚祝い金や退職金など、一部賃金に含まれないものがあるため
年度更新の冊子の「賃金とするもの」「賃金としないもの」を
確認してから計算しましょう。
厚生労働省 労働保険対象賃金の範囲
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/dl/1-3-2.pdf
6月に入ると、緑色のA4の封筒で
年度更新の書類が各事業所に届く予定です。
すぐに開封し、申告書を確認しましょう。