昨年度、施設を退所された方は35名であった。
多いとは思っていたが数えてみて驚いた。
9年前に私が特養に入職した時は1年で10名ぐらいと聞いた。
それから、徐々に増えていき、
9年で3倍以上となったことになる。
私が入職する前から居られる方は110名中6名になった。
最近は入居して半年以内にお別れの方もちらほらいる。
超高齢の100歳で入居されたり、
慢性の病気をたくさん持っておられ、
あれよあれよという間にご飯を食べられなくなったりする。
特養は本来、入居者とスタッフが時間をかけて関係性を作り、
たとえ認知症が進んで自分の気持ちが伝えられなくなっても、
きっと「こうしたいだろう」「こうして欲しいだろう」と入居者の想いを組んで介護を行うような場所だと思う。
しかし、最近はその方の人となりを充分わからない内にお別れとなることが多い。
これでは、施設じゃなくて老人病院のようだとふと思った。
待機者数が多いと言われる特養だが、
空きを埋めても埋めても追いつかない現実。
今後どうなっていくのだろう。