友人から電話相談を受けた。
なんでも知合いが、がんと診断され手術を受けたが
術後のケモ(主治医が勧めた)を受けたくない、と意見を
求められたらしい。
その迷っている理由が、
1)副作用が怖い
2)代替療法に魅力を感じてる
あ~ん、もう、どうしてこうなっちゃうのかなぁ
1)については 「ドラマは時代遅れで誇張だから。
ドラマのように吐くことはないから」と言っておいた。
*実を申すと、私はドラマと同じくらい吐き気がキツかったけど
(笑)。その代わり骨髄抑制は軽かった。
2)については
代替療法が標準治療に100%とって代わることはあり得ない
ときつく言い放った。
もちろん、代替(むしろ補完というべき)療法が、標準治療の
副作用軽減やQOL向上に一定の効果があることは否定しない。
しかし、代替療法を検討する人は、なぜか標準治療完全否定
に誘導される人が多いのよね~。
わからない!!
まずは、ネット情報の罠をご説明した。
すなわち・・・
標準的な医療サービスについては、非常に厳しい広告規制が
かかっていて、手術件数と治療成績くらいしか掲載できないこと。
そのため、一般人には医療の質が判断しにくいこと。
それに対し、標準的ではない医療的サービスの広告は野放しで
一見魅力的な広告を打てる(母集団の数字を載せず、一人・二人の
体験談のみ)こと。そういう医療類似サービス機関は、高額な
料金から高い広告費を出してSEO対策をし、検索上位に表示される
ように操作していること、などを説明した。
そして、次に・・・
治療ガイドラインをネットで検索し(ITリテラシーはある方)、
自分の該当箇所を読んで主治医に質問をすることをお勧めした。
その方はステージが浅く抗がん剤の治療について迷うケースなので
主治医の判断根拠を伺って、納得した上で治療したほうがよいと
思ったのだ。
いきなり代替療法が云々というとヘソ曲げちゃう先生もいらっしゃる
かも知れないが、ガイドラインをベースに「先生、教えてください」
と言ってヘソ曲げる先生はいないだろうし・・・
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私、最近の2年間は、かなり積極的にいろいろな団体ともご協力して、
良質な情報の収集の仕方などを説いてきたつもりだったけど、
普及はまだまだなんだなぁ~
一人でも多くの患者が最適な治療法を選べるように、良質な情報を
提供すること、賢い患者道(?)を拡げること・・・必要だな、と実感