兜部屋 ~別館~   70年代ロックに関するヨタ話
Arzachel (アーザケル) というグループがあります。

これは CD のジャケですが、ピンク色のものも出てますので、オリジナルは2色あったのかもしれません。

メンバーは
Simeon Sasparella : lead guitars, vocals
Njeorgi Gategaka : bass guitar, vocals
Basil Dowling : drums
Sam Lee-Uff : organ
で、ジャケ裏に、いつどこで生まれたとか、学生時代はなにをやってたとか、
好きなアーティストとか、いろいろ書いてますが、、、全部ウソです。

本名は上から

Steve Hillage (スティーヴ・ヒレッジ)
Mont Campbell (モント・キャンベル)
Clive Brooks (クライヴ・ブルックス)
Dave Stewart (デイヴ・スチュワート)

です。

4人は '60 年代に Uriel (ユリエル) というグループで活動していました。
録音は残されていませんが、ブルース寄りのサイケデリックな音だったそうです。
当時、高校生だった Steve Hillage が学業に専念するため脱退し、残った3人は
Egg を結成します。

Egg は、デッカ・レーベルとのアルバム・専属契約は結んだものの、経済的にはダメで、
3人は小さいスタジオで、バック演奏などのアルバイトを続けています。

そこへ、サイケデリックなアルバムを録音するグループを、という仕事が入ったため、
デッカとの契約を避けるべく、変名で録音したのが本アルバムです。
Steve のギターを入れたら Egg らしさが隠れるだろうと考え、Steve にも声をかけたとか。

変名だからと言って、契約はクリアできなかったようで、すぐに回収され、
その後は、メガレアなアルバムとして取引されることに。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


個人が変名で、というのは結構ありますが、変名バンドというのも、いくつかあります。
だいたいは、
・契約上の問題で本名を名乗れない
 チャリティの参加でロイヤリティを辞退するために変名の場合もあります。
 (人のアルバムにちょっと参加、という場合は、ノークレジットでも通せますが、、、)
・シャレで
のいずれかになります。

兜部屋 ~別館~   70年代ロックに関するヨタ話

たとえば、XTC による The Dukes Of Strarosfear は 「シャレ」 のほうで、
Thin Lizzy による Funky Junction (7月に再発) は Egg 同様の事情のようです。

兜部屋 ~別館~   70年代ロックに関するヨタ話

Klatuu (クラトゥ) はビートルズのジョンとポールによる変名グループという噂が
ありましたが、ガセでした。 売らんがための、風説の流布、だったのかも。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「Arzachel」 から、「Garden Of Earthly Delights」、Egg というより Nice っぽい。




Steve Hillage が控えめだからか、ふ抜けた感じの 「Queen St. Gang」



その 「Queen St. Gang」 は 「Soul Thing」 のパクリと言われています。



今回、YouTube で Keith Mansfield の曲を、いろいろと聴きましたが、良かったです。