CD50 エアクリーナー交換 | 寒さと風と匂いと危険

寒さと風と匂いと危険

HONDA CD50で色んなものを感じながら旅します



いや~すっかり暖かくなってツーリングもさることながら、メンテナンスにも力が入りますなぁ。


と言ってもほとんど調子が悪くならず、いじる所もないCD50。


剥げた荷台の塗装を塗り直したりなぞしております。


image1.JPG



さて、乾かしてる間にする事もないしな・・。


プラグでも見てみるか。



うへぁ・・・・・・


image1.JPG



・・・よく普通にエンジンかかってたな。



即刻、交換!

image1.JPG



こりゃ他の消耗品も意外と痛んでるのかもしれない。


とりあえず優先順位が高いものは、
このバイクが誕生してからおそらく1度も交換していないであろうエアークリーナーだ。


image1.JPG




【エアークリーナーとは】


エンジン内部に送り込む空気を・・・



まあ要するにゴミが入らないようにするフィルターですよ!




というわけで、
近所のバイク用品店を片っ端から回ってみるも、こんな絶版バイクのフィルターなど置いてあるはずもなく・・・


ホンダ・ドリーム(正規ディーラー)にて発注。


image1.JPG



純正エアクリーナー・エレメント(フィルター)

1209円

注文してから4~5日で届きました。


さすがにもうバイク用品店では手に入らなくなってしまったCD50の純正品ですが、
ホンダの工場から取り寄せればまだ在庫はあるようです。

ちなみにフレームの型番から、このバイクは95年製と判明。


そしてせっかく純正品が手に入る機会なので、

ついでにゴムが切れてパカパカしていたクラッチレバーのカバーも購入。432円。

image1.JPG



そして、日を改めて作業開始!



さて。


整備性に関してはピカイチのこのバイクには唯一、鬼門と呼ばれる箇所がある。


それがまさしく今回挑戦するエアークリーナーなのである。



自分でメンテした者は誰しも口を揃えて「二度とやりたくねぇ」と言う。



その理由はエアクリが入っている場所がフレームの中であり、


外すのも、組み立てるのも、小さな穴に手を突っ込んで行う事になる。


想像できるだろうか・・・こいつが入ったケースがこの穴から出てくるのだ。


image1.JPG



しかし時間はたっぷりある。

はなから時間をかけるつもりで沈着冷静にやれば出来ない事はないだろう。


まずはこの金属ベルトを外すネジを・・・

image1.JPG


あれ・・・


ネジが・・・・ネジがぁ・・・・ねーじ!!


image1.JPG



ここん所みたいなネジが、さっきの所にもあるはずがです!!


image1.JPG



いかんいかん・・・


沈着冷静に。



きっと入口からは見えない所、たぶん上向きについているのだろう。




しかたないのでこのへんをバラして、エアクリの可動範囲を確保します。


image1.JPG



ぐりぐり・・・

う~~~ん、出てきやしねえ。

image1.JPG



あの金属ベルトを外せないとなると、こいつを出すのは不可能だぞ・・。





ええい、押しても引いてもダメなら・・・



無理やり曲げて出してやるぅ!



グリィィィィン!!


image1.JPG



メリメリメリィ・・・・

image1.JPG



バッバッブリンッ!!!!

image1.JPG


と・・・・とれたぁぁぁ

image1.JPG






このフレームの中に、こんなサイズのものが入っていたとは・・・



image1.JPG



ええい、このネジが下についててくれれば、こんな苦労をせずに済んだものを。


image1.JPG


こうしてくれるわ!


パカァ・・・


image1.JPG



お、おおぅ。


新品と並べてみると、だいぶ違いますね。

汚れに汚れたり、20年分か。


image1.JPG



埃を拭いたら、組み立てます!


新しいエレメントをこうやって嵌めて。


image1.JPG



こうして前後もくっつける。

この穴(水抜き用かな?)と矢印の位置を合わせて繋げます。


image1.JPG




・・・というのは、あくまで練習で。



実際はこのドッキング作業を、このフレームの中で行わなくてはならないのだ。

考えただけで気が遠くなりそうだ。




だから、あまり考えずに後ろのパーツを入れて・・・

image1.JPG



新品のエレメントを入れて。


image1.JPG



前を入れて。

image1.JPG



手をつっこんで、いざ、ドッキング!



いやいやいや・・・



無理だってこれ。


暗闇の中、手探りでやってるようなもんだし、
そもそもこいつがピッタリ収まる空間しかないんだから、とてもグリグリやるスペースなんかありゃしない。


image1.JPG






何十分戦っただろうか・・・何度も心が折れそうになった。


いっそのこと、外付けのエアクリにしてしまおうか。


いや、ならん!

「ステルス機」とまで言われたこのバイクの静音性は、エアクリがここに収まってこそ成せる技なのだ!



負けるな!!



思い出せ・・・

「静かなバイクですね」と声をかけられた時の快感を!



この子は純情なノーマル車なんだ!


これからも深夜の住宅街を、風のように走り抜けるぞ!


前を行く車に、音も立てず刺客のように忍び寄るぞ!



うぉおおおおおお!!!

俺はこいつを繋げるぞぉ~~~~~っ!!





約1時間後・・・



ぐにぐにぐにぐにぐにぐにぐにぐに
ぐにぐにぐにぐにぐにぐにぐにぐに
ぐにぐにぐに・・パフッ・・ぐにぐにぐに・・・



それはもう、まぐれ!といった感じでゴムが溝に嵌り、
エアークリーナーの前後パーツはドッキングした。

image1.JPG



さあ、あとはこいつを繋げて・・・

image1.JPG




・・・・・・。





うぃ~~~~~~。



繋がらね~じゃねえか・・・。


image1.JPG



まるでタイヤレバーを使わずに、ホイールにタイヤを嵌めるかのように・・・


あっちを入れれば、こっちが出ちゃう。




これはあれですね。

順番を間違えましたね。

先にこっちを繋げてから、中でドッキングだったんですね。


image1.JPG






是非に及ばず。


さっきあれだけ苦労して、あんな思いまでして繋げた前後パーツを・・・

自らの手で再び外して、こっちの曲がったやつの取り付けに専念する。


image1.JPG





そして当然、やってくるのはこの時間。















繋がれぇぇぇぇ~~~~~!!!!




動け!動いてよ!!


今動かなきゃ、ダメなんだよ!!!


うおおおおおおおお!!!!!!










 ・・・・・・・・沈黙・・・・・・・・











後、












再接合!!










わおーーーーーーーーーーん!!!!


image1.JPG





激しい死闘の末、すべてのパーツを丁寧に元に戻し


image1.JPG



エアクリーナー、エレメント交換   完了!!


image1.JPG



作業開始から実に4時間余り。


いや~、佐多岬到達ぐらいの達成感があるぞこれは。



ぶぃ~~~~~ん



エアクリ交換後、少し走ってみた感じは・・・・


正直、近所を回っただけでは違いはわかりませんでした!

なんとなくスムーズに吹け上がるような気はするけど、


とっくに寿命は過ぎていたのだろうけど、

とっくに寿命が過ぎていても走ってしまうバイクですから。


とにかく今まで無理をして走らせていたこのバイクを

自然な形に戻してやったといった感じでしょうか。

image1.JPG






そして、エアークリーナー交換・・・





「二度とやりたくねぇ!!!!」



image1.JPG








『寒さと風と匂いと危険』