機材シリーズです。

本日のお題はアンブレラ。
ストロボ光を直接被写体に当てずに一旦反射させる為の反射傘です。
光を反射させると光質がやわらかくなり、影やハイライトの出方が変わるため、作画意図により使用します。

こういった傘がなくても天井や壁などに反射させることもできますが、角度が自由に決められなかったり、天井が猛烈に高いとか色がついているなどの理由で使いにくい場合がありますので、そのような場合はアンブレラを使うと簡単です。

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以前使っていたアンブレラは8本骨で85cm径の白という猛烈に普通のタイプですが、16本で組まれたものがあるというので試しに注文してみました。

イメージ 2

取り寄せてみると骨は確かに16本あり、骨自体がグラスファイバーでできているようで白くなっています。傘自体は8角形よりは円に近い感じです。

普通のアンブレラは骨の金属がむき出しになっています。
ポートレート撮影では瞳の中にアンブレラのキャッチライトを入れることがあるのですが、白の内張りより金属の骨のほうが反射率が高く、瞳の中で傘の骨が見えてしまうことがありますから、骨自体は白いほうがいいといえばいいと思います。

また、8本骨だとキャッチライト自体も8角形になってしまいますので、16本骨なら一応丸いキャッチライトにできます。

まぁどちらも細かい話だし、普通の人が見たら判らないレベルです。
反射光をさらにトレーシングペーパーなどで透過させて、8角形だの骨だのを判らなくしてしまう方法もあります。

まぁ、細かすぎるのであまり気にしないのが普通...
特にポートレート以外での使用ならまったく差はないでしょう。

ストロボ光をどこかに反射させることをバウンスといい、特に傘に反射させることを「傘バン」といいます。更に傘をトレーシングペーパーで三角錐状にくるんで更に光質をやわらかくすることを「傘トレ」といいます。

傘トレの作り方は改めて記事にしようと思いますが、被写体の前に普通にトレーシングペーパーをたらすだけでも傘トレになります。

ちなみにこの16本傘、縫製がだいぶ安っぽい感じもしますが、ちゃんと反射してくれれば十分な機材なのでそのアタリは問題なさそうです。
重量は軽くて使いやすいと思います。

今回は直径1mのものを取り寄せましたが、この他に1.5m、1.8mの大判もラインナップされており、内張りも白と銀が選べるようです。

そういえば、以前使おうと思った傘で、内張りがガーゼ状の薄い生地が一枚だけで黒い生地が透けて見えるほどのものがありました。こりゃダメかと思いながらも試してみたら本当にダメでした。
メーカーにダメ出しして返品にしましたが、いまでも継続して売られているようです。このような簡単な機材もちゃんと作れないようなメーカーは気をつけなければなりません。ちなみにエ○ミです。

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※本日掲載の写真は写っているストロボ以外にもう一灯別なストロボを炊いて撮っています。


あと、写真集の発送が遅延しておりましてゴメリンコです。
気長にお待ちくだされ~