どん兵衛でディフューズ。
--
機材シリーズです。
クリップオンストロボをディフューズ発光させる機材の作成。

材料は食べ終わったキツネどん兵衛の丼とトレーシングペーパー、養生テープだけです。
工具はハサミやカッターくらいで作れます。

大型ストロボでは様々なディフューザーやバンク、グリッドなど、かなりのバリエーションがありますが、クリップオンストロボで使えるものは意外と少ないように思います。

そこで、今日はクリップオンストロボにリフレクターをつけて照射角をコントロールしつつ、ディフューズ効果(ストロボの光を柔らかくします)も狙ったアクセサリを自作して見ます。

それでは早速やってみましょう!

まずは、どん兵衛の丼をよく洗って乾かします。

イメージ 1

今回はどん兵衛を使っていますが、内側が白くなっているものなら他のものでもいいと思います。
丼タイプでなく、伝統的な細身のカップめんでもできると思いますが、照射角が狭くなることが予想されます。状況によってはそれもOkでしょう。

step-1
イメージ 2

↑どん兵衛の底の部分にカッターで穴を開けます。
丁度クリップオンストロボの発光部がはまる程度の大きさです。

step-2
イメージ 3

↑トレーシングペーパーを大きめに切り、どん兵衛の内側に沿って丸く型をつけます。
折れ目や皺ができたりしますがキニシナイでOKです。というか、むしろ折り目をしっかりつけて形が残るようにしてください。

イメージ 4

↑トレーシングペーパーは端っこがかなり余るくらいの大きさが必要です。
型が付いたらそのまま外してちょっと別なところにおいておきます。

step-3
イメージ 5

イメージ 6

↑step-2とは別に新たにトレーシングペーパーを切り出してどん兵衛のフチに蓋をするような形で貼り付けます。これは皺や折り目はなくて普通に蓋をするイメージです。

step-4
イメージ 7

イメージ 8

↑step-2で作った丸いトレーシングペーパーを提灯のようにかぶせる形で丸く蓋をするようにかぶせます。どんぶりの大きさに合わせてトレーシングペーパーのあまりの部分をはさみなどで丸くトリミングしておいたほうが作業しやすいでしょう。
これでトレーシングペーパーが二重になります。

step-5
イメージ 12

↑step-1で空けた穴にクリップオンストロボの発光部をはめて養生テープで留めて完成です。
丼が下に垂れ下がらないようにしっかり留めてください。

意外と簡単ですね。
今回はトレーシングペーパーを二重にしましたが、平面な蓋か、提灯型かどちらか一方だけでもある程度の効果があります。
丼の内側にアルミホイルや銀紙を貼り付けてもいいと思います。

なお、大型ストロボのリフレクターにトレーシングペパーを丸くかぶせることをほんとうに「ちょうちん」と言い、撮影スタジオなどでは「ちょうちん作ってください」で通じます。

トレーシングペーパーは「トレペ」と短くいうのが普通です。

トレペは文房具屋さんでも買えますが、普通にカメラ店でもディフューズ用のものが売っています。サクラが使っているものは堀内カラー(HCL)の1100mmx20mの大きさですが、大きさによって面積あたりの単価が猛烈に違うのでよく選んで決めてください。

イメージ 9

841mm(20m巻き) 1260円
1100mm(20m巻き) 1780円
1800mm(20m巻き) 7780円
2200mm(20m巻き) 9660円

さて、それでは効果のほうを見てみましょう!

まづはどん兵衛無しのダイレクト発光。
イメージ 10

↑かなり強い影が出ていて、エッジがかなりシャープです。
いかにもストロボ直で撮りましたという感じです。

つづいてどん兵衛をかぶせて発光。
イメージ 11

↑影は出ていますが、エッジはだいぶやわらかくなりました。

比較の為発光量は両方とも同じになるように調整して決めていますが普通のTTL自動調光で撮れます。
モノにも因りますが、一般的にはバウンス光より透過光のほうが光量ロスが少ないことが多いです。
今回はどん兵衛アリとナシで絞り1段分の光量ロスとなりました。

--
今日は久しぶりにコメント欄を開けておきますので、ライティングの質問やいたずら書き、ご感想や雑談などご自由にお使いください。