機材シリーズです。
被写体へ反射光を送り込む反射板、いわゆるレフ板です。
--
映画やドラマのロケなどで、スタッフが大きなレフ板を女優さんにかざしている場面を見たことがあるのではないでしょうか。
写真撮影でもよく使います。
女性ポートレートでの使用はもちろんのこと、スタジオ内の商品撮影や状況によっては屋外のネイチャー撮影でも使います。
また、都合の悪い光をカットする仕切りとして使うこともあります。

サクラが使っているものは全てクルッと丸めて折りたためるタイプで、迅速な出し入れが可能、かつ軽量コンパクトに持ち運びできる便利品です。

形状は楕円、四角、丸などで、大きさも大中小さまざま、状況によって使用するものが大体決まって来ます。


イメージ 1



四角・大(白・銀)110cmx110cm・・・ポートレート座り絵用(スタジオ・屋外)
ちょっとデカすぎて若干使いにくいことがあります。
レフ屋さんが間違えてひと廻り以上大きいものを納入してきたものなのですが、まぁ多少デカいくらいならイイかとそのままにしてしまいました。
四角いレフは幅が同じなら丸レフより面積が大きく、地面ギリギリまで低く設置できるメリットはありますが、多少ゆがみやすいという諸刃の剣。


楕円・大(白・銀)80cmx120cm・・・ポートレート全身用(スタジオ・屋外)
人間は縦長なのでレフも縦長がいいと思います。実際、使いやすいので使用頻度も高いです。
補助用に更に中サイズのレフをもう1枚追加して使うこともあります。


丸・中(白・銀)80cm・・・ストリートでのゲリラ的なポートレートなどで使用。
サイズ的にもっぱら上半身専用。
さっと出して撮ったらとっとと片付けて逃げられる(?)戦闘的撮影用です。
頑張れば左手でレフを持って右手だけで撮影するような荒技も使えます。
(このやり方はブレやすいのでシャッタースピードを上げておく必要があります)
そのほか、楕円・大の補助としての2枚目として使うこともあります。


四角・小(白・グレー)30cm・・・グレーの面を使って露出・ホワイトバランスを正確に決める基準色として使うことが多いです。

丸・小(銀・黒)30cm・・・たまに植物の撮影などで光を補ったりしますが、専ら補助用。黒い面はレンズに入り込む有害光線をカットしたり、小物撮りの背景に使うこともあります。


よく使っているのは大体こんなところです。
大型のレフ板は三脚にレフホルダと自由雲台で固定すると助手要らずです。


ポートレート撮影でレフ板をうまく使えると仕上がりに相当な違いが出てきます。
逆光での光の補いはもちろんのこと、影を和らげたり瞳にキャッチライトを入れて生き生きとしたイメージを作り出すのに役立ちます。
女性ポートレートでキャッチライトは猛烈に重要です。

レフ板を適切に当てられるようになるには思いのほか技術が必要で、特に白と銀の選択がおかしかったり、曇っているともう無理だと初手から諦めてしまっているケースがよくみられます。
また、レフを当ることによって新しい影が出来ているようだと強すぎで不自然な感じになりやすいですし、モデルさんはかなり眩しいはずです。


使い方の基本みたいなものはあるのかもしれないですが、こういうものは活字を追って勉強したり誰かに教わったりするよりも実際に自分でレフを設置しつつ撮影もしてみるという、ケーススタディがいいような気がします。また、モデルさん側に立ってみてレフを当てられるというのはどういうことなのかを体験しておくのも参考になります。


レフを持ちながら撮影なんて手が足りないよ、などと思うようではまだまだです。
上のほうでもチラッと書きましたが三脚やスタンドに固定するような工夫を考えたり、もっとシンプルに体の一部をうまく使って抑えるやり方の人も居ます。


まぁコレ↑がいいとはいいませんが、ひとそれぞれやり方を工夫しているということではないでしょうか・・・


--
ケースバイケースですが、こんなことに注意しています。
・日が出ていたら白、曇ったり光が弱いときは銀。手抜きしないで裏表切り替える。
・白で当たりが弱ければ寄る、銀で強ければ引くか白へ裏返す。
・長方形・楕円タイプは、立ち姿は縦、座り絵では横。
・当てる方向はキャッチライト位置や影の出方をよくみて判断。

これ以外にもたくさんありそうですね。