裏打ち
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話シリーズです。
作品作りの最終工程のひとつとなる裏打ちについて。

今日は写真をプリントした後の話。
家庭用のインクジェットプリンタまたはカメラ店で銀塩プリントすると、写り自体は結構キレイに仕上がるものですが用紙の平面性の観点ではイマイチなことがあります。
特にある程度大きく伸ばした場合には反りかえったりして、人に見せるときにはなんとなく情けないものです。

そこで裏打ちです。
裏打ちを行なうと、ヘロヘロの写真用紙がシャキーン!と平面になり、ある程度の強度を持つようになります。額に入れる場合でも裏打ちをしておくと作品が額の中で波打ったりすることがなくなり、収まりが良くなります。

裏打ち用の補強材はいろいろですが、大きなカメラ店なら普通に買えます。
今日はフジのバックシート(六つ切り5枚入り1200円前後)というものを使います。

イメージ 1


PET材、0.5mm厚の透明ボードで、シールを剥がすと粘着質になっているので簡単に作業が行なえます。貼り付けにはちょっとしたコツがあるのですが、そのコツも紙ッ切れ一枚ながら商品の封筒に入ってますのでまぁあまり失敗することもないでしょう。

買ってきた封筒を開けて、バックシート1枚を取り出します。
ついでに貼り付けのコツが書いてある紙ッ切れも取り出して軽く見ておきましょう。

イメージ 2


さっそく保護シートを剥がして粘着面が露出させるのですが、ここで一気に全部剥がしてしまってはド素人丸出しです。このド素人めがぁぁっ!←え

保護シートは短辺の端っこの数センチだけをめくって折り返すのがツウ。

その状態でバックシートと写真を正確に位置付け、先ずはめくったとこだけを貼り付けます。
※サクラの場合はライトボックスの内側の段差を使って位置を揃えています。

そんで、おもむろに保護シートの折り返しを掴んで引き剥がし、全面貼り付けします。

イメージ 3


粘着面は細かい凸凹になっていますので、よっぽど失敗しない限り空気が入ったりよじれたりはしないでしょう。写真用の手袋などで丁寧に押し付ければ完成ですが、プリント面は強くこすると劣化しますのでよく考えてやってください。

平置きの展示などであればもうこのままでも十分鑑賞できます。
超簡単ですね。他には特に注意点もないくらいです。

只、バックシートを買うときにどのサイズを買うかだけはよぉ~く吟味してください。
写真関係用紙の寸法は意外とアバウトで、プリントしてもらったお店で使っている機種などの都合で若干の誤差があります。

それと、フジの用紙名称の表記もあまり良くはないです。
例えば一般的に「六つ切りワイド」と思われているサイズは、フジの表記では「四つ切ノートリ」です。四つ切はノーマルな四つ切のほかに四つ切ワイドと四つ切ノートリの合計3種類が存在することになります。
なので、お店で六つ切りワイドのバックシートを探しても見つかりません!w

心配でしたら先にプリントサイズを測っておいて、必要な寸法をメモしておいたほうが無難です。お店に相談しても「心配ならデカイのを買ってくれ」などといわれて、必要もない四つ切ワイドや半切などを買わされそうになります。w

それと、バックシートは基本的に一度貼り付けたら一生そのままです。剥がして再利用とかあまり出来ません。なので、写真もたった一枚しかない原本だとしたら、よく考えてから作業しましょう。

今日はこんなところです。
機会がありましたら、ハレパネ、スチレンボードなど、バックシートとは異なった
裏打ち材についても記事にしてみたいと思います。


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※本題と全然関係ないですが、掲載の絵はすべてストロボを使って撮っています。
エッジのきつい影がでなくてうまくいったように思います(特に2枚目)。