話シリーズです(機材シリーズと区別がつかなくなりました・・・
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アタッチメントレンズの話(その1=リアテレコン編=)
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アタッチメントレンズの話(その1=リアテレコン編=)
アタッチメントレンズとは、元となる光学系の被写体側または像側に結合して焦点距離などを変更する光学系。ツウな人にはテレコンバージョンレンズ(以下テレコン)、ワイコン、クローズアップレンズなどと言った方が通りがいいでしょう。
なお、元となる光学系のことはマスターレンズといいます。
通常、アタッチメントレンズだけを単体では使用することはありません。
光学系というのはもう前にどこかの記事で書いたね。
繰り返しになってしまうけど、光学系とは一枚または複数のレンズを組み合わせて1つの目的を達成しようとするレンズ郡のことです。
繰り返しになってしまうけど、光学系とは一枚または複数のレンズを組み合わせて1つの目的を達成しようとするレンズ郡のことです。
レンズ一枚でも目的が達成できれば光学系とよんでもいい。
安い虫眼鏡なんかそうぢゃないだろうか。
ちなみにレンズ一枚のことは単レンズと呼びます。
安い虫眼鏡なんかそうぢゃないだろうか。
ちなみにレンズ一枚のことは単レンズと呼びます。
アタッチメントレンズには様々な種類があるのですが、今日は望遠系のテレコン、しかもマスターレンズの後ろ側に嵌め込むリアテレコンに絞って話をします。
レンズ交換式の一眼レフで使用するテレコンは、マスターレンズの射出側であるマウント部に装着するタイプものが多く、合成焦点距離をマスターレンズの1.4~3倍程に伸ばすことが目的の光学系です。
(実は入射側に装着するフロントテレコンというのもありますが説明割愛)
(実は入射側に装着するフロントテレコンというのもありますが説明割愛)
平たく言うと手持ちのレンズを望遠化できるという、ある意味夢の機材です。
リアテレコン自体は凹型の光学系となっています。
余談ですが、望遠光学系のレンズ後郡は凹になっていることが多く、最初からテレコンがついたような設計になっています。
前郡に凸レンズ、後郡に凹レンズを配すると、実際の焦点距離に対して光学全長を短く設計することができるので、長焦点の割には意外とコンパクトな作りにすることができます。
これをテレフォトタイプといいますが名前がそのまんまですね。w
(光学全長→レンズの被写体側の先端からフィルム面までの距離)
前郡に凸レンズ、後郡に凹レンズを配すると、実際の焦点距離に対して光学全長を短く設計することができるので、長焦点の割には意外とコンパクトな作りにすることができます。
これをテレフォトタイプといいますが名前がそのまんまですね。w
(光学全長→レンズの被写体側の先端からフィルム面までの距離)
で、マスターレンズの焦点距離が200mmだとして、これに2倍のテレコンを装着すると400mmの超望遠レンズとして使用することができます。
ただし露出は2段落ちますので、マスターレンズの開放がF2.8だとすると、テレコンの装着によってF5.6になってしまいます。
テレコンをつけると光を通過するレンズの枚数が増えて透過率が下がるから露出も落ちるんだろう、と思う人がいるかもしれませんがソレは間違いです。以前も説明しましたが、F値は焦点距離と入射瞳径の比率ですから、入射瞳が同じで焦点距離だけを伸ばすとそれだけF値が大きくなってしまうということです。
F値 = 焦点距離 / 入射瞳径 (mm)
入射瞳径は被写体側から見たレンズ前玉の大きさです。
たとえば焦点距離200mmで入射瞳径が72mmだとすると、
F値 = 200mm/72mm
= F2.8
となりますが、焦点距離だけ400mmになるとF値 = 400mm/72mm
= F5.6
となることがわかります。なお、カメラについている露出計(TTL露出計)は、全てのレンズユニットを通過した後の明るさを測光していますから、たとえ透過ロスがあったとしてもカメラマンは気が付いていないというのが実際だと思います。
透過ロスの目安としては、高性能単焦点レンズで1/3段程度、ズームレンズで半段程度くらいではないでしょうか。もちろん、それ以上ロスしているレンズもあるでしょう(マスターレンズベース)。
透過ロスの目安としては、高性能単焦点レンズで1/3段程度、ズームレンズで半段程度くらいではないでしょうか。もちろん、それ以上ロスしているレンズもあるでしょう(マスターレンズベース)。
相変らず脱線しまくりですが、テレコンを使った場合に露出が落ちること以外のもう1つのデメリットとして、結像性能の劣化があります。
つまり画質の低下です。
つまり画質の低下です。
マスターレンズは、ソレ単体で結像性能を最適化するように設計してあるのに対し、特にレンズ毎の連続性を考慮しない光学系であるテレコンを装着するのですから、運が悪いとマスターレンズの欠点がより増幅され克明に現れてしまうことも普通です。
他にもオートフォーカスの速度や精度が劣化したり、使えなかったりすることあるかもしれませんが、その辺は工夫や腕でカバーすることになります。w

↑図の説明
手前の黒い輪:焦点距離を1.5倍にするケンコーのテレコン(露出1段落ち
中央の白い筒:焦点距離を2倍にするソニーのテレコン(露出2段落ち
右側に見えている白い筒がマスターレンズ(70-200mm)です。
ケンコーのものは値段も安く、装着できるレンズは多数あります。
よっぽど特殊なものでなければ手持ちのレンズを手軽に望遠化できます。
ただし、画質はそれなり。というか、目に見えて劣化します。w
よっぽど特殊なものでなければ手持ちのレンズを手軽に望遠化できます。
ただし、画質はそれなり。というか、目に見えて劣化します。w
ソニーのものは装着できるレンズに制限があります。300/F2.8、70-200/F2.8、STF135mmの3本だけです。サクラの手許には300mm/F2.8はありませんから、実質二本の為にあるテレコンとなります。
マスターレンズを超高性能クラスに制限しているということもありますが、画質の劣化は最小限で、本格的な超望遠システムを組み上げることができます。
マスターレンズを超高性能クラスに制限しているということもありますが、画質の劣化は最小限で、本格的な超望遠システムを組み上げることができます。
今日はこんなところ。
※この記事を投稿した当初、絵と説明文が一致していませんでした。
ゴメリンコ~
ゴメリンコ~