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E-3のカットモデルの展示がありましたのでご紹介します。
E-3のカットモデルの展示がありましたのでご紹介します。

第4図 E-3カットモデル

第5図 E-3ペンタプリズム単体
これを見るとファインダー光学系がかなり奢られていることがよくわかります。ペンタプリズムだけでも相当な重量増になるそうですが、一眼レフのキモであるファインダーに重きを置いている設計は好感が持てます。ボディの多少の大型化も致し方ないでしょう。係の方によりますと、限られたスペースの中でコレだけ大型のプリズムを実装するのは大変なことだったとのことでした。
この大型プリズムとファンダー接眼部付近の光学系(非球面レンズ)と合わせて1.15というファインダー倍率が達成されたことになります。

第6図 E-3マグネシウム合金シェル
完全にマグネシウム合金に包まれたボディになっています。他社のものを見てもマグネシウム合金だけでここまで隙間の少ないものは珍しいと思います。
特に、背面の液晶が嵌めこまれる部分は窓になっているものが多いのですが、E-3ではこの部分も埋めてきました。ライブビューの2軸可動式背面液晶と合わせてデザインしたのでしょうが、剛性に対する徹底ぶりが現れています。
ボディ・レンズ(ハイグレード、スーパーハイグレード限定)とも防塵・防滴対応です。

第7図 E-3 2軸可動式背面液晶(ライブビュー)
この辺は雑誌等でも派手に扱われているところですから、特に説明の必要もないでしょう。移動中などカメラを使用しないときは、液晶面を内側にして畳んでおけば多少の衝撃でも傷はつきにくいということもありますね。今回のE-3レポートはだいたいこんなもんです。
実はもっとゆっくり触れると見込んでいたのですが、前編でも書いた通りの盛況ぶりだったので早めに撤収いたしました。
実はもっとゆっくり触れると見込んでいたのですが、前編でも書いた通りの盛況ぶりだったので早めに撤収いたしました。
オリンパスの方にちょっと聞いてみたところでは、これほどの来場者数があるとは見込んでいなかったとの見解でした。えぇ、そうでしょうそうでしょう。ユーザーの思い入れに対してメーカーのほうが応じきれていない感じに思えました。オリンパスユーザーは結構濃いです。
次回はもうすこし広い会場を用意したほうが良さそうですね。
次回はもうすこし広い会場を用意したほうが良さそうですね。
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最後にチョット脱線。←またか!
今回特に新しいということではないのですが、E-3の測光方式はデジタルESP測光(いわゆる多分割測光)、中央重点測光、スポット測光のほか、オリンパス独自のハイライトコントロール、シャドーコントロール測光というモードが用意されています。
実はE-3に限らず、オリンパスでは以前のモデルからこのハイライト/シャドーコントロール測光が組み込まれていて、オリンパスユーザーには馴染みのあるものです。実際のユーザーの方と話をするとこの機能は素晴らしいと絶賛される方もおられます。
カタログや説明書を見ると、ハイライトコントロールは「白い物を白く写す」と書いてあります。いったいどんな動作なのでしょうか。
このモードの実際の動作は、露出オート時に強制的に1~1.5段程度プラス側に露出補正がかかるだけであって、それ以外の神秘的な動きがあるわけではありません。
露出マニュアル時には通常よりも測光ゲージの針が1~1.5段ほどアンダーに振れるということになります。
露出マニュアル時には通常よりも測光ゲージの針が1~1.5段ほどアンダーに振れるということになります。
露出補正なら大抵のカメラについていますから、被写体の色が変ったくらいのことで一々測光モードの変更を行うよりは、露出補正ダイヤルをチョコット回転させるだけのほうが簡単だし、補正量の加減や±の方向の切替えも自由自在です。
色反射率と露出についてキチンと理解していれば、自分のカメラにもこの機能があったらいいな・・・とはは思わなくなるでしょうし、あってもわざわざ使うことはないでしょう。
実際に白い物を白く写すといっても、露出だけではなくて光源にあわせたホワイトバランスの設定を行わないとキッチリ白がでないことは言うまでもありません。
これは他社製、オリンパス製に限りません。
これは他社製、オリンパス製に限りません。
なお、シャドーコントロールは補正の方向が逆なだけです。
(強制的にマイナス補正がかかります)
(強制的にマイナス補正がかかります)
このようにカメラには一見便利に見えて逆に手間の掛かる操作というのはよくありますが、カメラマンが原理を理解する前の状態である場合、それらの技法に独自の名前を付けて機能化してしまったほうが都合がよいということはあるでしょう。