「所々に画角とか入射角っていう言葉がでてくるんだけど、感覚的にまだつかめてないっす・・・」
すまんな、画角ってのはまぁ簡単にいうと写る範囲だと思ってもらえればいい。
ソレを角度で表したもの。ツウな人たちは写角って言ったりもする。
入射角はレンズに入ってくる光の角度で光軸となす角度。最大入射角は画角の片バンク。
ソレを角度で表したもの。ツウな人たちは写角って言ったりもする。
入射角はレンズに入ってくる光の角度で光軸となす角度。最大入射角は画角の片バンク。
で、レンズの焦点距離っていうのは感覚つかめてるよな。
「望遠だと遠くても大きく写って、広角なら小さく写るんだろ?標準レンズは標準だけあってわりと見たまんまだ」
そう。それと、望遠だと端っこのほうはあまり写らなくて、広角は横のほうまでよく映ると思わない?
「そうだな、あまり考えなかったけど、望遠だとデカく映る分、端っこははみ出すってことか」
まぁそんなようなもんだ。
逆に望遠なのに横までたっぷり写そうと思ったら猛烈にデカいフィルムとかCCDが必要になる。
それが画角というもので、焦点距離と撮像サイズ(フィルム、CCDの寸法)に依存する。
カメラに搭載されている撮像サイズは変更できないので、実質的には画角はズバリ焦点距離で決まる。
逆に望遠なのに横までたっぷり写そうと思ったら猛烈にデカいフィルムとかCCDが必要になる。
それが画角というもので、焦点距離と撮像サイズ(フィルム、CCDの寸法)に依存する。
カメラに搭載されている撮像サイズは変更できないので、実質的には画角はズバリ焦点距離で決まる。
「ぉ、ヤな雰囲気・・・また数式か?」
鋭いね。でもその前にもうちょっと説明しよう。
正確にいうと、縦、横、斜め(対角)で映る範囲が違うので、画角は横幅だけぢゃ無くて縦・横・対角の3種類があることになる。それぞれ垂直画角、水平画角、対角画角という。
で、数式のほうはちょっと難しい。
2θ = 2・tan-1(撮像面の寸法/2・焦点距離)
θは光軸となす角度で、これが最大入射角です。
さらにその2倍(2θ)が画角となります。単位は「度」です。
撮像面の寸法はフィルムやCCDの縦・横・対角の長さをmmで表します。
tan-1は三角関数でアークタンジェントです(ほんとは-1は上付き文字です)。
さらにその2倍(2θ)が画角となります。単位は「度」です。
撮像面の寸法はフィルムやCCDの縦・横・対角の長さをmmで表します。
tan-1は三角関数でアークタンジェントです(ほんとは-1は上付き文字です)。
ここまでくるとソロバンとか安い電卓で計算するのは猛烈に面倒なのでパソコンに計算させましょう。
表計算ソフトは高級なExcelを持ってなくても無料の OpenOffice か GoogleSpreadSheet を使えばタダです。
表計算ソフトは高級なExcelを持ってなくても無料の OpenOffice か GoogleSpreadSheet を使えばタダです。
先ほどの数式はExcelの式で表すと次のようになるのでコピペしていろいろ試してみてください。
おそらくExcel以外の表計算ソフトもそのまんまで動くんぢゃないかな。
おそらくExcel以外の表計算ソフトもそのまんまで動くんぢゃないかな。
--この↓から
撮像面の寸法mm
36
焦点距離mm
50
画角2θ度
=180/3.14*2*ATAN(A2/2/A4)
最大入射角θ度
=A6/2
--この↑までコピーして、Excelの左上のセルA1を選択してExcelのメニューから
[編集]-[形式を選択して貼り付け]-[テキスト]-[OK]。
撮像面の寸法mm
36
焦点距離mm
50
画角2θ度
=180/3.14*2*ATAN(A2/2/A4)
最大入射角θ度
=A6/2
--この↑までコピーして、Excelの左上のセルA1を選択してExcelのメニューから
[編集]-[形式を選択して貼り付け]-[テキスト]-[OK]。
この例では撮像面の寸法に35mm版フィルムの横幅36mmを指定し、焦点距離を50mmとしてみました。
貼り付けが上手く行っていれば画角2θは40度くらい、最大入射角は20度くらいになったのではないでしょうか。
ちなみにフィルムの縦の高さは24mmですから、36のところを24に打ち変えれば高さの画角がわかりますね。
貼り付けが上手く行っていれば画角2θは40度くらい、最大入射角は20度くらいになったのではないでしょうか。
ちなみにフィルムの縦の高さは24mmですから、36のところを24に打ち変えれば高さの画角がわかりますね。
対角の長さは三平方の定理(ピタゴラスの定理)で求めます。
対角の長さ = √(幅×幅+高さ×高さ)
Excelの式では
=SQRT(36*36+24*24)
となり、43mmくらいになります。43を撮像面の寸法mm欄に入力すれば対角画角がわかります。
従って、35mm版フィルムで50mmのレンズを使ったときの画角は
水平36mm→40度
垂直24mm→27度
対角43mm→46度
くらいとなります。
水平36mm→40度
垂直24mm→27度
対角43mm→46度
くらいとなります。
なお、デジタルカメラのCCDサイズは機種によって違いますが、35mm版換算1.5となっているものは23.4mm×16.7mm(対角28.7)か、だいたいコレに近いサイズになっていると思います。
水平23.4mm→26度
垂直16.7mm→19度
対角28.7mm→32度
フィルム版に比べると画角がかなり狭くなっていますね。
水平23.4mm→26度
垂直16.7mm→19度
対角28.7mm→32度
フィルム版に比べると画角がかなり狭くなっていますね。
焦点距離の欄も自分の持っているレンズの焦点距離を適当に入れてみてください。
望遠ほど計算値が小さくなり、狭い範囲しか写せないことがわかります。
望遠ほど計算値が小さくなり、狭い範囲しか写せないことがわかります。
ちなみにフィルム版の対角43mmで焦点距離を50mmの1.5倍、75mmにすると画角は32度となり、デジタルカメラの対角画角とピッタリ一致します。
「おぉ、確かにそうだな、表計算も上手くいったゾ、ついでなので前に出たコサインなんたらも表計算にしてくれよ」
コサイン4乗則か。ほれっ
=(COS(RADIANS(入射角)))^4
入射角のところに直接数字を入れるか、入射角が入っているセルの番地を指定すればいい。
焦点距離f(mm)、画角2θ(度)、最大入射角θ、cos4乗則、F2.8からの落ち込み例をオンライン表計算に投入してみたので、暇なときにでも見といてくれ。広角レンズほど画角(映る範囲)が広くなり、周辺光量の落ち込みも激しくなることがわかるな。
「だんだん撮影の話から遠ざかってるような・・・」
わはは、確かにこの辺は知らなくても写せるけどさ、焦点距離によって画角が変わることがわかってるとメインの被写体だけぢゃなくて背景の写しこみなどの表現が変わってくる。まぁそのへんは難しい話でもないから、やってるうちに感覚が身についてくるよ。
遠くから望遠で狙うのと、広角レンズで寄って撮ったのでは絵が全然違うからね。
「まぢ?」
うん、まぢ。