「パラレルキャリア」とは、経営学者のピー
ター・ドラッカーが著書『明日を支配するも
の』などで提唱した考え方。
個人はひとつの組織に依存して同じ仕事を続
けるだけでなく、それとは別の“第二のキャ
リア”にも時間や労力の一部を費やすことで
新しい世界を切り開くべきだとの考え方だ。
一つの組織に属して同じ仕事を続けるだけで
なく、社会的活動を積極的に行い、「別の世界
」を手に入れる、「パラレルキャリア」に今熱
い視線が注がれている。
そして、「パラレルキャリア」に熱い視線が注
がれる社会的背景には経済環境や雇用環境の変
化がある。
仕事中心の価値観が崩れ、好きなことを仕事に
したい、楽しい生活を送りたいなど、仕事や働
き方、生き方に対する意識が大きく変わりつつ
あるという背景がある。
また、中高年の再就職が厳しさを増すコロナ禍
の下では、自分の新たなキャリア形成までの繋
ぎとして自身の市場価値による仕事と将来のキ
ャリア形成のための仕事の両立を図る「パラレ
ルキャリア」も誕生するかもしれない。
いずれにしても多様化は時代が求め、否応なく
推進されていくであろう。