リンダグラットンの「ワークシフト」にある
働き方のシフトは、ゼネラリストから連続ス
ペシャリストへ、孤独な競争から協力して起
こすイノベーションへ、大量消費から情熱を
傾けられる経験へ、である。
確かに、現代では管理職という名のゼネラリ
ストのポストは過去に比して激減し、年功序
列や終身雇用もなくなったといえよう。
こうした時代に、ある固定化した組織を除け
ばゼネラリストの居場所はないであろう。
有能なスペシャリストや多能化したスペシャ
リストを目指さなければならないことは、容
易に理解できる。
また、協力して起こすイノベーションは、も
はや社会の常識になりつつある。
多くの社会活動やNPOなどの団体の勃興は
、そのことを示す証であろう。
更にはインターネットの活用やグローバル化
により、今や情報は瞬時に世界で共有される。
その情報により、イノベーションは加速され
る。
連帯は不可欠なわけだ。
最後の脱大量消費と情熱を傾けられる経験へ
の変化は様々なムーブメントで証明されてい
る。
もはや、「ものからこと」への動きは止めら
れないであろう。
過去に成立した大量生産、大量消費の社会的
なシステムは変更を余儀なくされる。
これは、現在の官製ミニバブルを支える道路
などの土木工事やビルやマンションの建築工
事が長期的に必要性が薄れるであろうことを
も示してはいまいか。
そして、それに代わる産業の出現と隆盛がト
レードオフの関係にあることを示すように思
われる。
「ものづくり」においても大量生産とは隔絶
した技能やインスピレーションに満ちた真に
創造的なもののみが生き残る時代がやがてく
るであろう。