あるレポートにあった記事からの抜粋です。
40歳代は、学びたいと思っても、仕事や
生活に忙しく、自分の学びが後回しになる
という特徴があります。
20歳代~30歳代での悪戦苦闘の末に、
組織や社会のなかで、ようやく腰の落ち着
ける役割を見つけ、成果を創出する時期で
す。
そのため、40歳代は自分の学びの時間を
持ちたくても十分に確保できないというジ
レンマを抱えがちです。
人は30歳~40歳にもなれば、自分の「
得意技」が決まってくるものです。
それは経験学習からつかんだ自分なりの「
勝ちパターン」です。
しかし、自らのキャリアデザインを考える
上では、長期の観点が必要です。
時には「得意技を手放す勇気」、新たなこ
とを学び「得意技を更新する勇気」を持た
なければならないのです。
『強みのうえに、自分を築け(Build on
your own strength)』はドラッカー博士
の名言であり、ビジネスの鉄則です。
自分の強み(得意なこと)のうえに、人は、
キャリアを築き、さらにその「強み」を磨
こうとします。
別の言葉でいえば、それは「経験学習」のプ
ロセスとも形容できます。
「自らの強み」をもってタフで、一皮むける
「経験学習」を積み重ね、業務能力を高めて
いくのです。
しかし、人は、得意技をいったん手にしてし
まうと、どんな戦局であれ、「得意技で逃げ
切る」ことを考えてしまうのです。
しかし、そればかりではアイデアが限られ、
しかも、戦う相手に見破られてしまいます。
次第に、新しいことにチャレンジすることが
億劫になり、息苦しくなり、楽しくなくなっ
てしまいます。
そこで、「自分の得意な形に逃げない」こと
を心がけなければなりません。
人は慣性の法則に従いやすく、新しいことを
しないでいたほうが楽なため、放っておくと
ついそのまま何もしないほうへと流れてしま
うからです。
そして、常に、意識的に、新しいことを試み、
「得意技」を自らアップデートすることを忘
れてはいけません。
そうしないと、これまでの「得意技」は次第
に色あせてしまい、これからの「得意技」で
はなくなってしまうのです。
ここには、自己研鑽や革新性がベテランの時
期に最も必要なことが書かれています。