今日も寒いなって、自宅リビングのカーテンを開けながら思う。まぁ霜ぐらいだからマシだと思いつつ、独特な足音を立てて台所へ向かった。
脳性麻痺とは、生後1ヶ月の間に起きた脳損傷のことだ。
損傷の影響で上肢や下肢に麻痺が残る。そして大雑把に2通りの型があるらしい。

アテトーゼと痙直である。


アテトーゼは当事者でなく上手くも書けそうにないため省略。
痙直-ケイチョク-型は「手足が硬直し突っ走っている状態」であり、関節の曲げ伸ばしの伝達がイマイチな身体のこと。
そして、たとえ幼児期に賢明に訓練を繰り返し様々な動作を習得しても生涯、痙縮や拘縮はなくならない。
その証拠を示すみたいな独特な足音=ドタドタ音は27歳の私には当たり前になった。もちろん、この内股歩きさえも。
上肢は重い物と小さすぎるボタンが苦。


あんまり無理すると腰をやられるのでなんともだ・・・パン焦げたわ。ティーパックないからコーヒーでいいや


と、毎日思いながら出勤準備。
私は企業への就職を機に一人暮らしをしている・・・そんな生活が今は5年目だ。
基本的にジャムが嫌いなのでマーガリンを塗りったくって口に運んでいるとLINEが来た。『おはよ。起きた?』お前は母親かよ。



・・・私に母はいないけど。でもま、実際いたらこんなこと言いそうだ・・・『起きてるよ』と手短に彼へ返す。
一服してから着替えよっと


そう思って味わい慣れたタバコとライターを手にベランダへと出た。やはり東北の12月の朝は寒い。ふと思う。
身体だけなら歩む人生は変わったか? それとも変わらないのか?
少なくとも、選べる道はもっと選択肢があったと思う。職種も、恋愛の条件も。でも結局は、記憶喪失者。という現実が私を空想から引き戻してしまう。



・・・やっぱ解離性障害なんて患うもんじゃないな・・・




※障がいや症状に関しまして。
自分なりに調べ、経験に基づき書いています。全ての方がこうだとは限りません。
この作品は1/2フィクションです。