『戦翼のシグルドリーヴァ』第2話「海ほたる海上突撃戦!」感想です。

え...ちょっと待って?

海ほたるってこの?

海ほたるの食事(グルメ)・お土産やアクセス|チューリッヒ

しかもこれの舞台って館山基地(千葉県)だよね?

前回あらすじ

地球上に突如現れた「ピラー」の脅威に人類は晒されていた。オーディンを名乗る人物は、人類に対ピラー部隊「ワルキューレ」を与えた。ワルキューレのひとりで、仲間の生存率が極めて低いことから死神という異名を持つクラウディア・ブラフォードは日本への異動を命じられる。赴任地の館山基地で六車宮古、駒込アズズ、渡来園香と出逢う。基地の案内中、海中にピラーが出現。アズズは爆発音でピラーを海上に誘き出すガチンコ漁作戦を決行。宮古がピラーのコアであるバンドランデの破壊に成功したが、機体がピラーの爆発に巻き込まれてしまう。また仲間を失ったと絶望するクラウディアの耳に聞こえてきたのは明るい宮古の声であった。

2話あらすじ

クラウディアは幼い頃から父親の影響で日本に憧れを抱いていた。しかし館山基地の様子は父に教えられた日本像とはかけ離れていた。

クラウディアの歓迎会中にギャラルホルンが鳴り響いた。海ほたるに固定砲撃型クリオネピラーが出現。水の障壁のために、攻撃が全く届かない。

そこで、アズズはアクアラインのトンネルを通り、風の塔から障壁内部に侵入する『チンアナゴ作戦』なるものを考案。無事トンネルを突き抜け、クリオネピラーに攻撃が通った。

ところが、ピラーはバッカルコーン形態へと変化。逆に熱を発して、火器が無力化されてしまう。そこで園香は冷却材を投下。宮古の勇者砲で外殻を破壊し、クラウディアがバンドランデを破壊した。

偵察隊はどうなったのか

海ほたるにピラーが出現し、風の塔やアクアラインなど千葉県の観光名所を紹介しつつ、それを活用して敵を撃破という街おこしアニメのお手本のような構成だった。まあ観光名所としては既にメジャーすぎる場所だから、たとえ『シグルリ』が大ヒットアニメになったとしても経済効果は微々たるものだと思うけど。

戦闘シーンやチンアナゴ作戦は悪くなかったと思う。それぞれのキャラクターに見せ場があったし、ミリタリー的におかしなシーンはたくさんあると思うけど、あくまでフィクションだし、英霊機という特殊な機体なので、逐一全部に突っ込むのも野暮というものだろう。まあ主人公のはずのクラウディアの存在感が最も薄いというのはちょっと気になるかもしれない。

クラウディアはネームドワルキューレで、他の3人とは一線を画しているという設定だけど、その違いがよく分からない。作戦立案能力はアズズがクラウディアよりも圧倒的に上回っているし、戦闘力でも他のメンバーも遜色ないと思う。なによりヨーロッパではクラウディアの仲間が全滅しているという時点で、本当にクラウディアはネームドワルキューレに値する能力があるのかが疑問だ。クラウディアの技量が本当に他のメンバーよりも高いなら、そういう見せ場が欲しい。

しかしそんなことよりも一番気になったのは、偵察隊の帰趨で、結局偵察隊は死んだのか生存しているのかが分からない。もし爆発に巻き込まれて亡くなっているのだったら、その後の宮古やクラウディアが何事もなかったかのように明るく振る舞っているのが違和感でしかない。宮古は後に述べる通り普通じゃない可能性がありそうだから置いておくが、クラウディアは味方の死に誰よりも敏感であるはずなので、グータッチなんてできないと思う。したがって、偵察隊は生存していると思うが、その説明が一切なかったので、これはこれで違和感があった。

それで宮古のことだけど、偵察隊に挨拶をするときにアズズに「気が済んだか」と声を掛けていたのが引っかかる。気が済むということは何か諦めなければならないことがあるということになる。基地の人員が少なかったり、戦闘機の967番がいなかったり、かなりの人数が戦死しているような雰囲気がある。宮古が異常なまでに明るいのも、戦闘前に儀式のような挨拶をするのも、悲しさを紛らわせようとする防衛反応なのかも。