1月30日に「Windows Vista」が発売されました。
 
 今回も恒例の(?)大手パソコン販売店の店頭での、
 深夜0時の日付変更と同時に販売開始をしている様子を目にしましたが、
 やはり「Windows95」の発売時の様子を知る者としては、
 盛り上がりに欠けているように見えてしまいました。
 
 ところで最近、人と会うと
 「ところでWindows Vistaってどうなの?買い換えた方が良いの?」
 という話によくなります。
 
 結論から言いますと、アナタの目的によります。
 それによっては、買い換えた方が良いです。
 しかし、今ままでのパソコンでアナタのやりたい事が事足りていれば、
 新製品だからと言って買い換える必要は全くないんです。
 
 ただ、勘違いされると困りますが、
 「Windows Vista」に買い換えて損をしたということはない(ハズ)です。
 基本的には、性能は上がっている訳なんですからね。
 
 
 では、「Windows Vista」にするメリットは何か?
 という質問が出てくるかと思います。
 「Windows Vista」の一番のウリは、
 メディア関連に強くなったということです。

 
 メディアと一口に言っても幅広いですが、
 例えば、
 ・テレビが観られるようになる。
 ・デジタル写真の整理・編集等が簡単になる。
 ・デジタルムービーの編集も容易にできる。
 ・これらがリモコンで操作できるようになった。
 といったものです。
 
 もちろん、セキュリティへの対策も強化されているなどもありますが、
 基本的には、「Windows Vista」は、
 メディア関連を強化したものだと思っていれば間違いないです。
 
 なので、最初に戻りますが、パソコンの使い道が、
 相変わらずネット閲覧とメールのやりとり、
 そして、WordやExcelでのドキュメント作成くらいであるのなら、
 「Windows Vista」に慌てて買い換える必要は無いのです。
 
 ただ、やっかいな(というか、マイクロソフトの戦略とでも申しますか)
 ことに、マイクロソフトは、前世代のOSのサポートを順次終了していき、
 否が応でも「Windows Vista」に切替えるように仕向けてくると言う事です。
 
 実際、WindowsXPの前のOSであるWindows 98/98SE、
 Windows Meのサポート期間は、既に2006年7月に終了しています。
 
 もっとも、『「Windows Vista」に切替えるように仕向けてくる』と
 言いましたが、これは単純に新製品を買わせようというだけの目的から
 言っているのではなく、Windowsの脆弱性を突いた
 コンピュータウイルスなどの新たな脅威が登場した際に、
 旧バージョンのOSでは対応しかねるからという思いから
 マイクロソフトは言っているのですが。
 
 ある統計によると、Windows XPより以前のOSを搭載しているパソコンは、
 約2000万台。
 そのうち、ビジネスパソコンは1100万台、
 家庭向けパソコンは900万台だといわれています。
 
 これらの買換えをさせるだけでも大きな市場があると言えますし、
 各販売店は、実際それを推し進めていくのでしょうが、
 しかしその先ハッキリ言えることは、アップルコンピュータも、
 会社名から”コンピュータ”を外すと言っているように、
 今やパソコンは、パソコンだけに留まらず、
 家電品等、どんどんその垣根を取っ払って、
 様々なものへ侵食しはじめています。
 
 つまりこれからは、販売側は、パソコン単体ではなく、
 その周辺機器や関連機器も併せて販売する戦略をとってくるということです。

 つまり今後は、パソコンを買い換えていないのに、
 「Windows Vista」に対応したもの、
 あるいは、「Windows Vista」そのものが入ったものを、
 知らぬ間に所有していた。ということになっていることになるやも
 しれないのです。