今日は残念でもあるし
本当に腹が立ったり
どうしようか悩んだり…
顔面輪郭手術をする時に
骨切りして再配置して
固定します。
もちろん鋸(のこぎり)を利用して
切骨するのですが
安全な所でしなければならないし
固定はネジを利用しますが
ネジを入れるには
穴を開けないといけません。
そして、ネジで固定して
骨を動かさないようにすると
骨がひっつきます。
このような過程の中で
一つだけ失敗しても
副作用が出ます。
患者のレントゲンを見ると
これは何かなと思います。
顎の先に鉄の塊が一箇所に
集まっています。
いわゆる顔面輪郭手術の3点のうち
顎先手術をした結果です。
上でご説明した通り
鋸で骨切りし
固定ピン、ネジで固定します。
この全ての過程で所要する時間は
平均20分程度です。
ところが上の写真を見ると…
顎の先がすごく複雑ですが…
果たして何がこんなに多いのか
詳しく見てみましょう。
手術は一度受けたのですが
まず
プレート（緑矢印）とプレートを
小ネジ4本で固定しています。
そして、青色の矢印の
大釘のような長いネジが
さらに4本刺さっています。
このようにプレートで固定しても
長いネジで固定しても
何が悪いとか
間違っているわけでは
ありません。
院長のスタイルです。
でも、変なものがあります。
これが問題ですㅠㅠㅠㅠ
黄色の矢印の部分ですㅠㅠㅠㅠ
異物のようですㅠㅠㅠㅠ
異物除去しなければいけません。
横から見ると、やはり顎の先に
ひと握りの鉄の塊が見えます。
プレートも見えて
プレートを固定した小さいネジも
いくつか見えて
また長いネジもいくつか見えます。
上でプレートで固定するか
長いネジで固定するかは
問題ないと述べました。
顔面輪郭手術の際
プレートを何本使うか
あるいはネジを何本使うか
ということも
やはり問題ではありません。
もちろん少なく使って
効率的に固定すれば
申し分ないでしょう。
それでここまでは
別に問題があるとは言えません。
ところが……
上の写真で見ると
青丸の中にいろんなネジと
プレートが見えますが
その間に見慣れない
何かが見えます。
黄色の矢印で
表示されたものなんですが…
これが何なのか悩みます。
実はそんなに悩まなくても
わかります。
ドリルチップです!!!
骨にねじを打ち込むには
穴をあける必要がありますが
穴を開けるドリルの先端が
刺さっています。
折れてしまったんでしょう。
折れたら、どうしますか？
異物除去をしないと
いけませんよねㅠㅠㅠㅠ
骨を固定するとき使う
ネジや固定ピンはチタンです。
人体に最適な
BIO-COMPATIBLEな金属です。
もちろん
いくら人体に適している
と言っても、異物です。
ですから、できるだけ
使用量を減らすことが大切です。
この件については
私のブログでも話しました。
以下のリンクを
直接クリックしてください。
黄色い矢印は、ドリルチップだと
お話しましたが···。
これはチタンではなく
ステンレスかタングステンです。
つまり人体に適合しない
完全な異物で
私たちの体に
あってはならない物質です。
当然、異物除去を
しなければなりません!!!
痛みの原因である
炎症を引き起こすことがあります。
正面CTで正面からご覧いただくと
赤い矢印が
顎の先端手術の切込みラインですが
顎の先端神経が出る
顎先の穴（青矢印）から
とても近いところで
切骨されています。
そして、骨切りしたラインが
あまりにも長く
後ろまで行っています。
とても危険なんですが
結論は神経が損傷しています。
神経が出てくる顎先の穴を見て
ここが神経で
すぐ下を切ればいいと思うと
神経は切れます。
神経の走行経路を
確実に知っておくべきです。
上の写真で
ネジやプレートは問題ありませんが
スクリューのように
ねじれている
折れたドリルチップは
必ず除去しなければなりません。
除去をしなければ
いつかは問題を起こします。
ここで、mentor(メンター)の
CGMH Dr Lun_jou Lo教授の
エピソード···。
教授が若い時に
両顎手術をされた時
ドリルチップが
折れてしまいました。
大丈夫だろうと思って
除去せずにそのままに
しておいたんですが
10年後に患者がアフリカで
住んでいた時
顎が痛くて近くの病院に行ったら
「ドリルチップが刺さっていたため
炎症が起きている。
帰ったら、手術した医者を
告訴しなさい」
と言われたそうです
ㅠㅠㅠㅠ
幸いにも教授は信望が厚いので
除去してさしあげて
それで解決しましたが。
絶対異物を
体に入れてはいけません。
除去してください!!!
この患者も
顎の痛みで来られたのですが
このドリルチップが
炎症を起こしたのでしょう。
それで除去することにしました。
他のエピソードをもう一つ
私が大型病院で勤務していた時
鼻専門の院長が
鼻の骨を切る手術をしていたら
骨を切るための釘の先端が
折れて刺さったけど
これをどうすればいいかと
僕に聞いてきましたが
当然除去するべきだと
言ったんですが
除去するのが大変だと諦めて…
あの時の患者が
いつかは鼻に炎症を起こして
原因もわからないまま
苦労されてるのではないか
心配ですㅠㅠㅠㅠ
こんなことをしては
いけません!!!!!!!!
顎の先端の骨のラインが
高すぎて長いため
ほぼエラの部位まで来ます。
神経が損傷するのは当たり前です
ㅠㅠㅠㅠ
もちろん、医者が他の意図を持って
このように長く
骨切りすることもあります。
ただ、青色の矢印が示す
神経が出ている顎先の穴より
下だからといって
安心してはいけません。
骨の中の神経の経路を
きちんと理解すれば
上のように
骨切りすることはできません。
とにかく
いくらでも起こりうる
副作用です。
医者でも神様でない以上
いくら顎先神経の経路を
よく知っていても
ミスをすることもあるでしょう。
断面写真をご覧ください。
顎先の骨を固定するために
使用した長いネジが
顎骨の後ろ側に出ています。
実はこれが正常です。
最近は顎の先端の骨の固定に
小さいネジを使いますが
このように骨を完全にあける
bicortical screwを使うのが
正常です。
ところが、折骨線の方向や
ネジの方向がちょっと….
やはりスクリューのように
ねじれたものを
確認することができます。
でもそれをどうやって
除去すればいいでしょうか？
顔面輪郭手術後の
痛みの原因ではありますが
このように方向が下に向いていて
口の中の切開をしながら
どうやって除去すればいいか
本当に悩みます。
今まで難しい固定ピン除去
及び異物除去などは
してきましたが
こんなに難しい異物除去は
初めてですㅠㅠㅠㅠ
下の写真でもスクリューのように
ねじれたドリルチップが見えます。
今日の患者は
6年前、顔面輪郭手術の時
顎先と頬骨手術を受けてから
顎先の痛み、炎症性の痛みで
いらっしゃったのですが
まず、下歯槽神経が損傷して
下あごの感覚が鈍くなり
顎の先端の固定に
あまりにも多くのネジやプレートが
たくさん使われましたが
これは院長のスタイルであり
また問題が発生する可能性は
少ないですが
問題は私たちの体に
残っていてはならない
ドリルチップが
長く刺さっていた
ということでした。
この異物が原因で
6年ぶりに炎症を起こして
痛みを引き起こしたのです。
異物は若くて健康な時には
問題を起こしません。
体が悪かったり
年を取ったりして
免疫が落ちると
問題になります。
だから異物除去は
必ず、すぐに
しなければなりません!!!
なので最近では
チタンボーンセメントのような
人体に適した物質でも
使用を最小限に抑えるべきだと
私は主張しています。
異物ですからㅠㅠㅠㅠ
それで
上の患者の全てのピンを
除去します。
でもどうやって
除去すればいいのか…
誰かわかる方は
アイディアをくだされば
厚く感謝いたします。
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今日のオマケは
最近のように肌寒くなると
食べたくなる
へジャンクッ(酔い覚ましのスープ)
普通のへジャンクッより高いけど
コロナであるにもかかわらず
人々でごった返しています。
理由は一つ。
おいしいから^^
すっきりとした味で
良質の肉
牛の血を固めたもの
もやしに野菜まで
どれも質がいいです。
肉は切れ端じゃなく、いいお肉!!
それから豆もやし…
今日のオマケは
最近のように雨が降って
肌寒くなると食べたくなる
へジャンクッでした。
あ～また食べたくなる…