CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

 

 

両顎手術後の副作用は

Rumorか?事実か?

 

 

 

01

両顎手術は

命懸けで受けなくてはならない手術?

 

 

数年前

形成外科、歯科を問うことなく

両顎手術や顔面輪郭手術に関した

医療事故と死亡事故が

マスコミで注目されたことがあります。

 

顔の骨の手術中に起きた死亡は

よく起こることではありません。

 

定められた原則と

マニュアル通りに正確に程度を守り、

手術を行えば

絶対発生することがないことです。

 

それにも関わらず

このような不祥事が発生した原因は

過多出血による

低血圧性ショックが原因である場合です。

 

両顎手術や顔面輪郭手術は

血管と密接した関わりがあるため

過多出血を起こしやすく、

予想出来ない出血が発生した場合

すぐ出血を止めるのが簡単ではありません。

 

全ての術技が

口腔という狭小な空間で行われるため

解剖学的な知識が豊富で、

手術経験を多く積んでいないと

緊急状況に対処するのは容易ではありません。

 

 

私の場合、

両顎手術時に出血を起こすことがある

血管およびその他の組織を

あらかじめ保護してから手術を行い、

 

出血が避けられない手術の場合には

出血を最小化できる手術方法を開発して

出血を最小化してきたため

今まで両顎手術の時に輸血をしたことがありません。

 

このような手術方法

及び出血データなどを論文にまとめて

国際学術誌に発表をしましたが、

 

無輸血両顎手術と

両顎手術時の出血に関する研究論文として

口腔顎顔面外科学の権威ある国際学術誌

SCIジャーナル

〈JOMS(Journal of Oral and Maxillofacial Surgery)〉に

採択されました。

 

 

このジャーナルは

アメリカ顎顔面外科医師

(AAOMS,

American Association of Oral and Maxillofacial Surgeons)の

集まりで発刊されるジャーナルで、

 

この集まりは顎顔面成形外科医だけでなく

口腔外科医、耳鼻咽喉科医まで

多様な分野の医師達が集まった

非常に大きな団体です。

 

この集まりで発刊されるジャーナルは

顎顔面分野では

最も権威のあるジャーナルの1つとして

知られています。

 

 

Assessment of Blood Loss and Need for Transfusion During Bimaxillary Surgery With or Without Maxillary Setback[Journal of Oral and Maxillofacial Surgery 71(2):358、2013]

 


論文の内容を簡単にまとめると

 

両顎手術の時に

出血がより酷い上顎を入れる両顎手術の出血量を

データ化し比較し

両顎手術時、

輸血が必ず必要なのかについて

分析しています。

 

 

結論的には

上顎を入れる両顎手術の時

出血が少し酷くはあったが、

輸血するほどの出血ではなく

輸血する必要はないという内容です。

 

 

両顎手術の時

一般的な出血はやむを得ない現象です。

 

しかし

このような出血を最大限減らして

輸血をしない方向で両顎手術を行うと

より安全な手術になります。 

 

実際に無輸血の両顎手術は

手術の段階が縮まり、手術時間が短くなって

血管と組織損傷を減らせるため

 

その分内出血と腫れが少なく

患者の回復時期も繰り上げられました。

 

 

 

02

両顎手術後

下唇に感覚がないです

 

 

数年前にある女性記者が

テレビのトークショーに出演して

両顎手術を受けたが、ヨダレを流しても、

ご飯粒が顔についても分からないと話をし

話題になりました。

 

まさにその神経が‘下歯槽神経’です。

 

よく両顎手術時に最もよく起こる副作用として

マスコミで頻繁に取り上げられたりします。 

 

 

両顎手術時、

下顎手術をする過程で、

次の図のように薄い下顎骨を

薄く2つの板に分けるのですが、

 

その中に

下唇と下顎の感覚に関与する

‘下歯槽神経’'が通っています。

 

 

 

 

一部の神経は

やむを得ず切られてしまう位置にある場合もありますが

経験の多い医師の場合、

どの位置にあったとしても神経を切らないように手術をする

自分だけのノウハウを持っています。

 

また

もし神経が切られてしまった場合

神経接合ができる技術力を備えておくことで

下歯槽神経の損傷による永久的な感覚の消失を

防ぐことができるでしょう。

 

 

私は

以前にエラ削り手術を受けた患者の場合

再び両顎手術を受ける時には

副作用である神経損傷の頻度が

増加するという内容の論文を

形成外科学の最も権威ある学術誌

SCIジャーナルである

〈JPRAS(Journal of Plastic, Reconstructive and Aesthetic Surgery)〉に

掲載しました。

 

 

The Influence of Reduction Mandibuloplasty History on the Incidence of Inferior Alveolar Nerve Injury during Sagittal Split Osteotomy[Journal of Plastic、Reconstructive & Aesthetic Surgery 131(2):231、2013]

 

 

両顎手術だけでなく

全ての手術において副作用が発生し得ます。

 

しかし

いかなる副作用があったとしても

その可能性を最小化できる技術力と

ノウハウを持った医師に

手術を受けなければならないでしょう。

 

 

 

03

両顎手術後

顔面麻痺になりました

 

 

前述した通り、

両顎手術時、

損傷を受けかねない代表的な神経が

下歯槽神経と顔面神経です。

 


顔面神経は

私達の顔の表情を担当する神経ですが、

感覚神経ではなく運動神経です。

 

よく‘斜’と呼ばれるケースが

まさに顔面神経の損傷による顔面麻痺症状です。

 

 

私が全世界的に顔面骨で有名な

台湾の長庚記念病院で

両顎手術研修を受けていた当時

 

両顎手術の後の顔面麻痺のケースに接し、

正確な原因と治療法を見つけるために

教授の推薦を受けて

長庚記念病院で施行された両顎手術の中で

顔面麻痺が生じたケースを集め

論文を発表しました。
 

 

Facial Nerve Palsy After Sagittal Split Ramus Osteotomy of the Mandible:Mechanism and Outcomes[Journal of Oral and Maxillofacial Surgery 68(7):1615、2010]

 

 

両顎手術後、

顔面麻痺が発生した計6人の患者を全員レビューし

顔面麻痺の記伝と結果

及び予後に関する内容を分析し

全ての両顎手術をしている医師達が

教科書のように見れるようにしました。

 

 

私の研究論文によると

下顎手術(所謂BSSO或いはSSRO)の後に

0.1%が顔面麻痺が生じ、

 

1人を除いた全ての患者は

6ヵ月になる前にいずれも回復されました。

 

回復していない1人も

一部分だけが回復できませんでした。

 

 

この論文は

〈JOMS(Journal of Oral and Maxillofacial Surgery)〉という

顎顔面外科学の最も権威あるジャーナルに

掲載されました。

 

 

私はいつも手術の前に

患者さん達にこうお話しています。

 

 

両顎手術時、

下歯槽神経損傷による下顎の感覚低下と

顔面神経の損傷による顔面麻痺が

起こる可能性があります。

 

非常に珍しく

麻痺が起こったケースもありますが、

回復するので心配されなくても大丈夫です。

 

 

 

もちろんこのような希望も

‘きちんとした’手術を受けた場合です。

 

豊富な技術力とノウハウを備えた医師から

原則を守った‘きちんとした’手術を受けることを

もう一度お伝えさせていただきます。

 

 

 

CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”



image