CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

口唇口蓋裂40年経歴の総整理

パクビョンユン教授

チェボンギュンCBK発表

SCI論文シリーズ2弾

2-1

 

 

 

 

2つ目の解剖学的な原因

 

 

2つ目の症状は

長い唇もしくは短い唇です。

 

口唇裂で初手術をする時、

デザインを間違えてしまって矯正をすると

唇が短くなったり長くなったりします。

 

口唇裂が広い場合

特に正常側の唇と長さを合わせるのが

とても難しいです。

 

このようになると唇の長さが短くなります。

 

一般的な場合でも

経験が多くない医師が矯正をした場合

唇が長くなる傾向があります。

 

併せて上でお話した

口輪筋をきちんと縫合できない場合にも

垂直的に長い唇になるという結果を招来することになります。

 

手術者の経験と経綸がとても重要なのです!!!

 

 

 

 

 

3つ目の解剖学的な原因

 

 

3つ目は

人中稜がない場合です。

 

上唇から鼻の底までつながっている柱

人中稜

 

人中稜は口輪筋によって

柱のように 上と繋がっております。

 

柱と柱の間は少し凹んでおります。

このような凹みは鼻中隔と連結しております。

 

しかしこのような人中稜が作られる原理は

口輪筋の短い筋線維は同じ方向の人中稜に、

そして口輪筋の長い筋線維は反対側の人中稜へと集まることで

人中稜が作られています。

 

つまり

短い口輪筋繊維と長い口輪筋繊維が

合わさってきちんと集まり

これが人中稜を形成します。

 

しかし口唇裂の初手術後には

人中稜が自然と作られることが難しいです。

 

初手術の時は

口輪筋を連結することに集中するようになり、

また初手術時に人中稜を作るため

様々な方法を使用しますが

成長することによってこの部分が

きちんと自然と維持されるのが難しいです。

 

そのためパクビョンユン教授も

人中稜は初手術よりも2回目の矯正時に

ナチュラルにきちんと作ることができるとお話されます。

 

 

 

 

4つ目の解剖学的な原因

 

 

4つ目の解剖学的な原因は

鼻の軟骨の中でも

小鼻を取り囲んで

鼻の穴の大きさと形を維持している軟骨があるのですが、

この軟骨を鼻翼軟骨といいます。

 

この鼻翼軟骨は2つに分けられるのですが

内側と外側になります。

 

内側の軟骨は

鼻筋から鼻の穴の天井までつながっており、

外側の軟骨は

鼻の穴の天井から鼻の穴の端まで降りてきて

鼻をピクピクさせます。

 

 

この中でも鼻翼軟骨の内側の軟骨が

下へ弛む現象が現れます。

 

つまり

口唇裂がある方の鼻翼軟骨の鼻筋側にある内側の軟骨が

下へと下がっているのです。

 

初手術の時に完璧に矯正してあげないと

この軟骨は時間が経つほど下へと下がり

結局は鼻の穴が潰れるようになります。

 

もちろん

単純に高さを合わせてあげる程度の矯正をすると

また潰れてしまいます。

 

そのため

このような軟骨自体を上げてあげる施術以外に

軟部組織まで一緒に矯正をしなくてはいけないのですが、

このような部分が

手術者のノウハウであり経験です。

 

 

上で少し言及したように

口唇口蓋裂或いは2次性口唇鼻変形の手術法は

特に“こうしなくてはいけない”という決まりはありません。

 

これは

誰でもできる手術だけれども

結果の差が大きくなるしかない手術だ

というお話です。

 

上で

経験が重要で

ノウハウがある方から矯正を受けなくてはならないと

お伝えした意味が

これでご理解いただけたかと思います。

 

 

 

 

5つ目の解剖学的な原因

 

 

5つ目の解剖学的な原因は

鼻翼軟骨の外側部分が

鼻の穴の骨にくっつき生じる変形です。

 

このように外側についているため

結果的に鼻翼軟骨のみならず

鼻の穴まで外側へと引っ張られ

平たく伸びる変形が生じます。

 

このように鼻翼軟骨の外側

下の鼻の穴の骨につきながら下へと引っ張られ

上でお話した4つ目の解剖学的な原因である

鼻翼軟骨の内側の軟骨

下へと下がり

 

このように鼻の穴を囲んでいる鼻翼軟骨の内側外側、

両側から下へと引き下げようとされると、

鼻の穴(鼻の穴の天井)は

下へと下がり平坦になってしまうしかありません。

 

 

そのため

2次性口唇鼻変形の患者さん達の口唇裂側の鼻の穴を見ると

鼻の穴が横へと広がっており

鼻の穴の天井はつぶれながら

下へと下がっている現象が起きております。

 

 

 

 

6つ目の解剖学的原因

 

 

6つ目の解剖学的原因は

鼻中隔が曲がる現象です。

 

鼻中隔の先の部分が

口唇裂がない方向へと曲がります。

 

そのため鼻中隔の先端部分が

前鼻棘という顔の骨の中央部位から外れて

裂けていない方へと移動しています。

 

 

このような鼻中隔が曲がる現象は

鼻先も曲がり

鼻の非対称に大きな影響を及ぼします。

 

このような変形は

口唇裂患者たちのほとんどに発見され、

しかも微細な口唇裂にも発見されます。

 

 

 

 

7つ目の解剖学的原因、

 

 

最後

7つ目の解剖学的原因は

鼻筋が曲がる現象です。

 

このような鼻筋が曲がる現象は

鼻筋と連結している鼻中隔軟骨が

口唇裂がない方へと曲がり、

上側の鼻軟骨と病理的に合わさることで

発生する現象です。

 

 

 

 

口唇口蓋裂による

2次性口唇鼻変形を引き起こす解剖学的な原因7つ

SCI論文内容と一緒にご説明しました。

 

再度お伝えしますが

上の内容は

ただ作り上げられた、よくあるインターネット広告用

或いは病院広告用の内容ではなく、

パクビョンユン教授が40年以上手術されながら

積み重ねてきたすべての知識と経験を総網羅した内容で

顎顔面外科学でも最も大きく有名な国際学術誌[SCIジャーナル]である

JOMS[Journal of Oral and Maxillfacial Surgery]という

アメリカの顎顔面外科学医師会から発行されているジャーナルに

発表された内容です。

 

 

 

最近、私のブログ“チェボンギュンの顔の骨のお話”では

このように検証された内容として

国際学術誌或いは教科書に出ている内容を

直接お伝えしております。

 

実は患者さんにとっては難しいかもしれません。

 

手術をする医師の先生方にも役に立てるようにと

このように専門的なブログを上げております。

 

もし気になることや分からない部分がありましたら

いつでもご質問は歓迎しております。

 

 

 

 

口唇裂手術

幼い時、生まれて3~4カ月になった赤ちゃんを手術することも

とても難しい手術ですし

成長をするにあたっての2次性変形を手術することは

より難しいです。

 

 

上で少し言及したように

私がパクビョンユン教授のお供をしてから

ほぼ20余年が経ちましたが、

今でも私に縫合や処置さえもする機会をくださらず

直接手術から処置、

そして手術後に経過観察する時点での処置も

全て直接されます。

 

たぶん教授から手術を受けたことがある患者さんなら

皆さんご存知だと思います。

 

それだけ難しい手術です。

 

 

根本的な解剖学的な原因を解決せず

ただ傷だけをなくして

一時的な効果しかない外側を綺麗にする手術ではなく、

根本的な解剖学的な原因を解決してあげることで

再発をなくし

時間が経つほどきれいになっていく矯正を受けてください

という意味で

今日は難しいですが論文の内容をお話しました。

 

 

また口唇鼻変形手術をされる先生たちには

今日の内容が矯正手術を行うのに少しでも役に立てればという願いで

このように論文を翻訳して説明致しました。

 

お役に立てれば何よりです。

 

 

 

 

実際の1つ目の例です。

 

 

上下の写真を比較してみると

患者さんの口唇裂がある右側鼻の穴が

下へと下がっています。

 

上でお話した7つの解剖学的原因の通りに

鼻の穴の天井が平坦に広がり

下へと下がっており、

鼻中隔は正常である左側へと曲がっていながら

人中稜もなく、

写真では隠されておりますが

鼻筋も曲がっていることでしょう。

 

 

下の写真を見ると

鼻の穴の天井が正常に戻り

鼻中隔も正常的な位置にまっすぐ位置しており、

鼻の穴を形成する鼻翼軟骨の正常化によって

鼻の穴の形も正常になりました。

 

併せてなかった人中稜も作られました。

 

正常になり

左右の鼻の穴の形が対象になりました。

 

 

 

 

 

2つ目の患者さんの例です。

 

 

上の写真を見ると

上でもお話した7つの解剖学的原因が

そのまますべて現れています。

 

口輪筋の切断により

唇の形が縮まっており、

人中稜はなくなり

鼻の穴の天井は平坦に広がり下がって

鼻の穴の形が正常側とは完全に異なり

非対称になっております。

 

 

下の写真を見ると

上のすべての矯正がされました。

 

口輪筋の影響により切られていた唇の形が生き返り

人中の柱も生き返り

鼻の穴の形も正常に変わり

鼻中隔もまっすぐになり

鼻軟骨も正常に戻って鼻が左右対称になりました。

 

 

 

動画でお見せします。

 

 



 

 

 

 

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