CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

エラ削り手術の副作用

 * 出血
 

 

 

この数日間の間で

エラ削り手術副作用の1つである

出血を引き起こす可能性がある

重要な血管、動脈が何なのか

お問い合わせがたくさん来ます。

 

詳しくは分かりませんが、

急に突然多くの方達に聞かれたので

どこかで論争が起こっているのでしょう。

 

 

 

 

 

エラ削り手術の時に

損傷を受ける可能性がある血管には

どのようなものがあるでしょうか?

 

 

 

私達の体に血が行き届いていない部位は

手の爪、足の爪、髪の毛

そして角膜程度だと思います。

 

つまり、私達の体の隅々まで

血が行き届いていて

血を行き届かせるために血管が分布されている

というお話です。

 

このような血管が損傷を受けると

出血が発生しますが

 

止血がきちんとその場でできなかった場合

過多出血により致命的な結果を招く血管は

太い血管で名前が付けられています。

 

ほとんどの細い血管は自然と止血されます。

指を紙で切ってしまった時も

そのまま血が自然と止まったり

少し押していると止血されたりするようにです。

 

 

 

エラ削り手術の副作用の1つである

過多出血を引き起こす可能性がある血管を

下の絵を見ながらご説明します。

 

分かりやすくするために

RadioGraphics May-June 2006 vol.26 no.3 745-763

から絵を引用しました。

 

 

では

エラ削り手術をしながら損傷した時

実際に過多出血の副作用が起こる血管には

どのようなものがあるでしょうか?

 

 

 

1つ目は顔面動脈です。

Facial arteryと呼ばれます。

上の絵では3番目の赤色の部分になります。

 

この血管が切れた場合

問題が深刻になります。

 

絵でも分かるように

顎骨の中へと巻き込まれているので

処置をとるのが困難です。

 

適時に正確に処置を取らなければ

血はどくどくと流れ出るのに

骨の内側にあるため手の付けようがなく

そうすると過多出血による問題が大きくなります。
 


私も2回、この血管切ってしまったことがあります。

幸い、海外研修時代、教授の元で手術をしていた時

血管が切れてしまって

教授が自ら3段階にわたって

止血をする方法を教えてくれました。

 

1段階でどんな方法を使って

だめなら2段階で他の方法を、

それでもだめな時に使用する3段階の方法まで。

 

もちろん、その切ってしまった2回とも

すべて出血はすぐ止めることができて

大きな問題は全くなく手術を終えました。

それも昔の話です。

 

最近は充分に保護装置を使って手術するので

心配されずに手術を受けられてください。
 

 

 

 

エラ削り手術をしながら損傷した場合

実際に過多出血を引き起こす可能性がある

2つ目の血管は

後下顎静脈または下顎後静脈です。

Retromandibular veinと呼びます。

上の絵で見ると1番に該当します。

 

 

私は切ってしまったことは

まだありません。

損傷すること自体が珍しいと表現できます。

 

しかし

一旦損傷を受けた場合

適時に対処しなければ

問題が大きくなる血管です。

 

 

 

それ以外の

上の絵では2番目の外頸動脈がありますが

まさかこの血管まで損傷はしないかと思います。

 

 

それでも損傷を受ける可能性がある大きな血管は

上でお話した顔面動脈になります。

 

 

しかしエラ削り手術の時に

このような太い血管の損傷と過多出血まで

心配される必要もなくて、

 

エラ削り手術の経験が少しでもある医者なら

自分なりにこの血管を保護する装置を

きちんと事前に準備して手術をしているいるので

血管が損傷を受けたり

過多出血による問題が発生することは

まずないと思います。

 

 

また口内切開で

どの部位に血管があるということを

事前に全て知っていて直接目で見て手術をするので

問題が発生することもなく、

 

まさか血管が損傷を受けたとしても

ほとんど対処法をご存知ですので

血管損傷については

全く心配されなくても良いとお伝えしたいです。

 

 

 

今日はエラ削り手術

重要な副作用の1つである

過多出血を引き起こす恐れがある血管について

お話しました。

 

可能性はありますが

心配されなくても大丈夫です。

 

 

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