CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

貴族手術

自家骨?ボーンセメント?シリコン?

専門医が直接説明します

 

 

中央顔面部の痛みの原因となった

スクリューですㅠㅠㅠㅠ

 

 

 

 

今日は貴族手術について

説明をいたします。

 

以前に真面白い名前だと言いながら

ご説明をした時があります。

 

通常PAと呼びますが

Paranasal Augmentation

或るいはPenalar Augmentationです。

 

この手術に関しても本当に

噂が多かったです。

 広告から始まり、副作用まで…

 

 

 

 

まずPA

小鼻の横の凹んだ部分を

隆起してげる施術です。

 

つまり

ほうれい線全部をなくしてくれる施術ではありません。

 

 

ところが広告を見ると

“貴族受けてほうれい線をなくせます~”と

広告をしておりますㅠㅠㅠㅠ

 

法令線が全て無くなるほどプロテーゼが入ると

異物感のせいで患者さん達が耐えきれないです。

 

或いは以前にもお話し

今日もお話しますが

歯の損傷など

予想外の副作用が発生します。

 

 

PAは単純に

小鼻のすぐ横の狭い部分を補強してあげる施術で

ほうれい線と呼ばれる長いシワは

追加的に脂肪移植ヒアルロン酸などを

受けなければなりません。

 

それではこの凹んだ小鼻のすぐ横の凹んだ部分も

ヒアルロン酸や脂肪移植を受ければ良いじゃないですか?

と疑問に思われるかと思います。

 

この部位は鼻の穴の骨の端に

固くくっついていて

脂肪やヒアルロン酸ではきちんと上げることができません。

 

なので、その部位を直接剥離して

他のプロテーゼを使用して

上げてあげなくてはなりません。

 

 

 

最近PAだけでなく、

広告が世界を支配するような時代に

なってしまいました。

 

 

美容外科の領域だけがこのようなのか

それとも他の分野もこのようなのかは分かりませんが、

 

カウンセリングをしていると

何の変哲もない施術に名前をカッコ良く付けてみたり

話にもならない施術をカッコよく広告をして

患者さん達を誘惑する事例が多いです。

 

 

 

カウンセリングの時に

ご説明を一目瞭然にして差し上げると

理解をしてくださる方もいらっしゃいますが、

広告もしていない私や私達の病院の話を信頼できないのか

ただ、首を傾げながら、

それがどれくらい有名な手術法で

 先生はそんな風な言い方をすんですか?

というような表情の方達もいらっしゃいます。

 

 

 

いつも私がお話ししておりますが

患者さんが賢明になるしかありません。

 

 

 

 

本論に入って今日は

貴族の材料について

説明をしていこうと思います。

 

材料はいくつかあります。

 

 

 まずはある患者さんの例を挙げて説明をします。

 

 

先にお写真を見ていきます。

 

この患者さんは

頬骨、エラ、顎先など

所謂顔面輪郭3点セットを受けられて

前頬骨側の痛みのせいで

私の元にいらっしゃいました。

 

 

簡単なレントゲンから撮ってみます。

 

 

正面写真をみると

頬骨、エラ、顎先をされましたが

(固定ピンはモザイク処理をしました。)

顔の中央部分にスクリューが左右1つずつ見えます。

赤色丸で表示をしました。

 

患者さんにお聞きすると

貴族もしてもらっていたとのことでした…

 

ところで何のスクリューかと尋ねると

自家骨を利用して貴族を受けられたとㅠㅠㅠㅠ

 

下顎の骨切りを受けて

そこから出た骨片を利用して受けたものでした。

 

 

 

側面写真でも

赤色丸部分にスクリューが見えます。

 

自家骨を固定するためのスクリューです。

 

骨は固定するときには

スクリューで固定しなければなりません。

 

赤色矢印部分

何のためか分かりませんがㅠㅠㅠㅠ

 

 

ウォーターズビューを見ても

やはり中央顔面部分に

スクリューが左右1つずつ見えます。

 

 

 

 

パノラマ写真を見ると

やはりスクリューが1つずつ見えますが

位置が少し外側です。

 

もうちょっと小鼻側で固定されていたらと

少し残念な思いです。

 

 

このように中央顔面部にあり

これが中央顔面部の痛みの原因になっていたのです。

 

中央顔部部にスクリューを打ったからといって

必ずしも痛みが発生するわけではありません。

 

 

なぜ痛みが発生したのかは

下の説明に続きます。

 

 

 

CTを撮って見ました。

 

 

正面写真をみると

中央顔面部にぽつんとねじが

左右に1つずつ、

2つが埋められています。

 

 

ねじをよく見るために

陰影を少し変えたものが

下の写真です。

 

 

骨組織なため

ねじを使って固定をします。

 

ところが若干位置が外側に偏った感じがします。

 

もちろん

患者さんがその部位を欲しがっていたら

そこに入れたのかもしれません。

 

 

しかし

患者さんの痛みの原因が

位置のせいで発生したのではありません。

 

痛みの原因を説明するため

写真でお見せします。

 

 

 

 

 

写真を見せる前に

私たちの骨の生理について

わかりやすくご説明します。

 

 

骨を含めた私たちの体の全ての組織は

栄養分を供給受けることで生き残れます。

 

酸素栄養分の供給を受けなくてはならないのですが

このような酸素と栄養分は

血液を通じて供給されます。
 

 

骨の組織

血液の供給を受けることで生き残れます。

 

つまり

骨へと血が通ることで生きれます。

 

血が通っていない場合は

皆さんがよく知っている

骨の吸収が起こります。

骨吸収です…

 

 

骨の吸収骨が溶ける現象です。

 

血が行き届かなければ

骨は溶けて消えることになります。

 

 

 

骨に血液が供給されるということは

単純に私たちの体に傷ができた時、

かろうじて溜まっている血の中に

浸かっている程度ではありません。

 

骨付きカルビを食べると

骨に硬くくっついて

煮込んだり、完全に焼いてあげることで離れる

とても丈夫な肉があります。

 

骨膜と呼ばれる部位です。

 

この骨膜が骨に付いていることで

骨に血液が適切に供給され

骨が吸収されず

骨が生き残ります。

 

 

 

ところが

下顎角骨切り術によって出た骨片

既にこのような骨膜から

分離が完全されてしまった骨片です。

 

つまり

このように完全に分離された骨片は

溶けてしまうしかないのです。

 

 

もちろん

このように骨膜から完全に分離された骨片も

ある程度の大きさまでは

生き残れるように移植したりもします。

 

このように骨移植をする時、

骨膜のない骨片が生き残るためには

従わなければならない原則があります。

 

 

 しかし

このように前頬骨または中央顔面部

骨を単純に乗せる程度では

骨が完全に生きられません。

 

 

私の元には時折ではなく意外と頻繁に

このように自家骨の貴族を受けて

痛みのせいで、または異物感のせいで

訪ねこられる方がいらっしゃいますが、

 

ほとんどがこのような骨吸収が起きていて

つまり骨が溶けて発生した痛み

または異物感によるものでした。

 

 

 

このような痛み異物感

骨の吸収が直接的な原因となっているのではなく

骨が溶けることによって

スクリューの先端が原因になって発生します。

 

 

骨片をスクリューで固定しているのに

このように骨が一部でも溶けるようになると

スクリューの頭だけが取り残されます。

 

 

そうすると

このように周りの骨は一部または全体が溶けてしまい

取り残されたねじが触ってわかったり

周辺組織に傷を与え

痛みを誘発したり異物感を与えたりするのです。

 

 

次のブログに続きます→

 

 

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