CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

 

 

 

T切骨顎先手術 副作用

 

 

 

今日はT切骨顎先手術

副作用及び留意事項についてお話いたします。

 

 

 

昨日、T切骨顎先手術についてご説明しました。

(→☆)

 

 

 

実は、私が外国に研修に行く前まではこの手術はありませんでした。

 

 

しかし覚えているのは、

私が新村のセブランス病院で講師をしていた時に

教授から頭蓋骨の模型に

この手術のデザインをされていたのを見たことがあります。

 

 

しかし研修から戻ってきてみると大流行中でした。

 

私も手術に勤しみました。

 

 

 

 

 

Q. T切骨顎先手術副作用には何があるでしょうか?

 

 

 

教科書に出ているものよりも

私の経験や、周囲の先生たちも経験された内容を

主にお伝えしようと思います。

 

 

 

 

1つ目

A. T切骨顎先手術の副作用はとても稀な副作用であり

いちばん深刻な副作用である神経切断です。

 

 

 

 

絵を見てもらうと(紫色の丸、赤い線神経が通る神経管)が2つ見えます。

 

 

この穴が下顎の骨の中を通り外に出る、

顎先の神経が出る穴です。

 

 

この神経は下唇下顎の感覚を司ります。

 

 

両顎手術のとき、傷ついてしまう可能性があるといわれる

下歯槽神経がまさにこの顎先神経につながるものです。

 

 

もちろん切断されれば下顎と唇の感覚はないでしょう。。

 

 

 

 

 

 

 

 

Q. しかしT切骨顎先手術時、神経は切断されやでしょうか?

 

 

 

 

 

A. 基本的な解剖学的知識があれば

切断すること切断ないことよりも難しいです。

 

 

 

たまに教科書に

神経を切らないためのポイントが出ているんですが、

 

私の経験ではそのポイントのようにしても

たまに、ほんとにたまに、切ります。

 

 

 

もちろん教科書に出ているポイントも知らない方がたまにいます。

 

 

 

 

8年前に他病院でT切骨顎先手術をした患者さまが

私のところに来て感覚がないと言っていました。

 

 

そこで写真を撮ってみると

神経が出ている穴のすぐ下を骨切りされてました。

 

手術をされた方が整形外科の先生じゃなかったのかは分かりませんが、、、

 

 

 

教科書に出ている基本を守られてたら、、、

という残念な気持ちでした。

 

 

 

 

 

しかも、教科書に出ているポイントの通りにやっても

神経が切れてしまうことがあります。

 

 

私が研修時代に教科書のポイント通りにしたら

神経が切れてしまったことがありました。

 

 

なので今は私なりの絶対に切らないノウハウを持つようになりました。

 

 

 

 

もちろん私が神経を切ってしまったとき

私の師匠からは教科書どおりにしたので怒られることはなく

 

むしろ神経を接合するノウハウまで教えてくださいました。

 

 

 

切られた神経を接合するのは本当に難しいです

 

 

 

私も諦めざるを得ないんではないかと思っていたのですが

師匠から師匠のノウハウを教えてくださいました。

 

 

 

その方法にはとても驚きました。

 

 

とにかく稀ではありますが

とてもよろしくないT切骨顎先手術の副作用です。

 

 

 

 

 

2つ目

A. T切骨顎先手術副作用は前回お話しました段差(矢印)です。

 

 

 

 

はじめはT切骨顎先手術だけして

ここの部分を削ってあげようと

ものすごく努力してみました。

 

切ってもみました。

 

 

 

しかし、どんなにきれいにしようとしても

元々の顎のラインのように

ナチュラルにつながったラインはできませんでした。

 

 

 

 

なので以降はエラ削り手術(紫色の線)一緒にします。

 

もちろん自然なラインになります。

 

 

 

 

 

 

Q. エラがない方はどうしますか?

 

 

 

A. そのような方はエラを切るのではなく

顎の下部分(底辺)のみ骨切りして

顎先の段差がなくなる程度までしてつなげてあげます。

 

 

 

 

 

 

 

 

Q. このようにエラを削ったラインとこのT切骨ラインをつなげて

段差をなくすのは簡単でしょうか?

 

 

A. とても難しいです。

100ケース以上経験すれば

一度に自然につなげられるようになります。

 

 

 

 

もちろん後ろでエラを削って、前できちんとつながらなかったら

つながるまで削ればきれいなラインはできるでしょう。

 

 

しかしそのようにすると手術時間も長引きますが、

周辺組織に傷が多くでき、

そうすると腫れがひどくなり、回復も遅れますよね。

 

 

 

できるならば一度にきれいなラインに作れたらいいですよね。

 

 

なのでたくさんの経験が必要な手術なんです。

でも、どんな手術でもそうですよね。

 

 

 

とにかく私はT切骨顎先手術をするときは

必ずエラ削りを一緒にされることをお勧めします。

 

 

 

手術費が追加になるって?

 

とても高いとおっしゃるなら少しだけ頂きますㅎㅎㅎ

 

 

 

 

 

A. 私が見た3つ目のT切骨顎先手術の副作用は過矯正です。

 

 

ある男性が来院されました。

 

アックジョンにある病院なんですが

そこでT切骨顎先手術を受けられたのですが

真ん中部分をとても過度に切られて顎がとてもとんがっている

復元してくれと来院されました。

 

 

 

私が見ても正直とてもひどかったです。

 

 

 

最近Vライン、Vラインといわれていますが

とても過激に矯正を望まれている方もいらっしゃいます。

 

 

 

はじめは顔が腫れていて気づかず

6ヶ月ほど経って腫れが引くと

とてもとんがっていると訴えられます。

 

 

 

 

もちろん復元方法はあります。

 

 

 

しかし私がその患者さまにもお伝えしたのですが

 

狭くなった顎の復元はできるけれども

顎ラインが天然のように滑らかにはできません。

 

 

 

 

見た目は何にもなさそうに見えますが、

触ってみると若干ボコボコしてるのが分かるということです。

 

 

 

 

復元はできます。

 

 

 

しかし、切ってしまった骨の代わりに

人口物質を利用しなければなりません。

 

 

 

 

なのでとても過激な手術はしないでください。

 

 

 

 

それ以外に出血や感染など一般的な副作用がありえます。

稀ですが問題にならない程度の副作用です。

 

 

 

今日はT切骨顎先手術の副作用についてのご説明でした。

 

 

 

 

 

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